2025年03月15日

Ry Cooder, JazzのUSオリジナル

今日3月15日は、井上堯之、チャールス・ロイド(Charles Lloyd)、そして、ライ・クーダー(Ry Cooder)の誕生日である。

井上堯之とチャールス・ロイドのレコードは取り上げたことがあるので、今年はライ・クーダーのレコードを取り上げることにしよう。

1978年にリリースされたスタジオ・アルバム"Jazz"のUSオリジナル(Warner Bros. Records BSK 3197)である。


20250315-1.jpg


何故このレコードなのかというと、先日手に入れたもので、ここのところよく聴いているからである。

"Jazz"というタイトルだが、このレコードにおさめられているのはボクたちがイメージする「ジャズ」ではなく、それが成立する以前のルーツとなった音楽なのだが、これが実に心地良いんだな。

まぁ、内容について語るのはボクなんかでは役不足だから、他の人にまかせるとしよう。


ボクがこのレコードを買おうと思ったのは、タグに「優秀録音盤」と書いてあったからである。
ライ・クーダーのギターが優秀録音で聴けるとなったら、そりゃ買っちゃうよね。

でも、ひとつ気になったのは、このレコードを見つけたのがディスク・ユニオンだったことだ。
「優秀録音盤」て書いてあるけど、実は贔屓目に見てたりして・・・
ほら、だって、このジャケット、どう見てもDUカラーじゃん!
(もちろん、冗談ですよ 笑)

でも、裏ジャケットを見ると、録音とミックスのところにリー・ハーシュバーグ(Lee Herschberg)の名前があるじゃないか。
優秀録音盤で有名なリッキー・リー・ジョーンズ(Rickie Lee Jones)のファーストを手がけたエンジニアである。
期待はムクムクと膨らんでくる。

検盤の際に送り溝を見ると、マトがLW1/LW1だ。
ロサンジェルス工場プレスのマト1である。

さらに、表ジャケットのエンボス処理も、所有欲を駆り立てる。


20250315-2.jpg


もはやボクに抵抗できようはずもなかった。


いや、でも、ホント、このレコード、素晴らしい音なのである。
ラベル:Ry Cooder
posted by 想也 at 23:35| Comment(0) | アナログ・コレクターの覚書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年03月12日

ファースト・プレスなの?~The Beatles, Let It BeのUS盤シングル

昨日の記事を読んで、「らしくないなー」と思った方も多いかもしれない。
手に入れたレコードがファースト・プレスかどうかの確認をしてこそ、このブログである。
そのことに一言も触れないなんて、いったいどういう了見なんだ?と思ったあなた、あなたは正しい!(笑)

実際、ボクも調べたんである。
でも、にっちもさっちもいかなかったのである。

ボクは、これまでビートルズ関連のUS盤シングルはまったくといっていいほど集めていない。
頼りはDiscogsだけである。
しかし、工場違い等もあって、アップル・レーベルからリリースされた1975年までのもの(76年からはキャピトル・レーベルからのリリース)でも、Discogsには18件も登録されている。
どこかにまとめて工場ごとのレーベル変遷でも書いてあればわかりやすいが、そんなものは発見できかった。
で、ごちゃごちゃになってしまって、もう何が何やらわからなかったのである。

それで、結局、ファースト・プレスかどうかということには一言も触れずに済ませてしまったのであった。

しかし、千里の道も一歩からである。
一歩を踏み出さなければ、永遠に前には進まないが、わずかな一歩でも、踏み出せばやがて見えてくるものもあるかもしれない。
そんなわけで、小さな一歩を踏み出してみようと思ったのだった。

とりあえず、工場を限定して考えてみる。
ボクが入手したのは、送り溝にこのマークがあるので、ジャクソンヴィル工場だ。


20250312-1.jpg


ジャクソンヴィル工場プレスの盤では、70年プレスのものが2枚と、71年プレスと75年プレスのものが各1枚登録されている。

まず、はっきりとわかるのは、"LET IT BE"というタイトルが、70年プレスの二枚ではセンターホールの向かって左側に印刷されているのに対して、71年プレスと75年プレスでは、センターホールの下に印刷されている。
それから、71年プレスと75年プレスでは、Side 1の方(つまりスライスされていないリンゴの方)の下部に、リムの形で"MFD BY APPLE RECORDS, INC"と印刷されている。

71年プレスと75年プレスの違いは、"All rights reserved"で始まる警告文の有無で、75年プレスには(位置は違うものの)両面にあるが71年プレスにはない。

ここまではわかりやすいのだが、問題は70年の二枚である。
Side 1には違いがなく、Side 2だけちょっと違う。
一方には、Side 2の下部にリムの形で"MFD BY APPLE RECORDS, INC"と印刷されているが、他方にはそれがなく、かわりに印刷されているのは、"MFD BY CAPITOL RECORDS, INC"で始まる長いリムである。

これはいったいどっちが先なんだろう?
"MFD BY APPLE RECORDS, INC"はSideは違えど71年プレスや75年プレスにもあるが、"MFD BY CAPITOL RECORDS, INC"で始まる長いリムは71年プレスや75年プレスにはないことからすると、この長いリムは70年中に消えた("MFD BY APPLE RECORDS, INC"に変更された)と考えるのが合理的だと思う。

とすると、ジャクソンヴィル工場プレスの変遷は、次のようになる。

1 70年3月のファースト・プレス Side 1の"LET IT BE"はセンター左で、Side 2に"MFD BY CAPITOL RECORDS, INC"で始まる長いリムがある。
2 70年中のセカンド・プレス Side 1の"LET IT BE"はセンター左で、Side 2のリムは"MFD BY APPLE RECORDS, INC"にかわる。
3 71年のサード・プレス Side 1の"LET IT BE"はセンター下で、"MFD BY APPLE RECORDS, INC"のリムはSide 1にうつる。
4 75年のフォース・プレス サード・プレスと同じレーベルだが、両面に"All rights reserved"で始まる警告文が印刷される。

ってことで、ボクが入手した盤を確認すると・・・


20250312-2.jpg
20250312-3.jpg


わーい、ファースト・プレスだー
って、このレコードは、ファースト・プレスが一番数が多そうだよね(笑)

それはともかく、どこかにアップルのレーベルの変遷を要領よくまとめたサイトとか本とかないのかなぁ?
誰か知ってる人がいたら、教えてくださいm(_ _)m
ラベル:THE BEATLES
posted by 想也 at 20:11| Comment(0) | The Beatles | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年03月11日

The Beatles, Let It BeシングルUS盤のリリース記念日

先日記事にしたとおり、ビートルズ(The Beatles), "Let It Be"のシングルは、英本国では1970年3月6日にリリースされた。

US盤シングル(Apple Records 2764)がリリースされたのは、英本国に遅れること5日の3月11日、つまり55年前の今日である。

ってことで、先日届いたUS盤を聴いていた。


20250311-1.jpg


収録されているのはステレオ版だった。
まぁ、そうよね。
US盤がモノラルだったなんて話、聞いたことないもんね。

それにしてもボロい。
最初は、チリパチを通り越して「塩ビ焼けしとんのかっ!」ってぐらいバリバリいっていた。
水の激落ちくんでゴシゴシ洗浄してやったら、チリパチぐらいにまではなったけど、それが限界みたいだ。
まぁ、でも、聴けないことはない(笑)


20250311-2.jpg


この散々聴かれまくったことが明らかなエイジド感が、なんだか愛おしい。

ツルの部分が妙に赤いのだが、US盤は一般的にそうなんだろうか。
それとも、単なる個体差なのか?

それから、これ。


20250311-3.jpg


コルトレーン(John Coltrane)の"Ballads"なら跨いで通りたいBellsoundのサム・フェルドマン(Sam Feldman)によるカッティングだが、"Let It Be"なら歓迎だ。
UK盤とはまた違う音が楽しめる。

PS付は、もうちょっと盤の状態の良いやつを買おっと。
ラベル:The Beatlles
posted by 想也 at 23:46| Comment(0) | The Beatles | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする