2025年05月23日

Carmen McRae, The Great American SongbookのUSオリジナル

今日5月23日は、ジャズ・ギタリスト、ジョー・パス(Joe Pass)の命日である。

"For Django"あたりを聴こうかと思ったが、あいにくCDしか持っていない。

もはやCDでは満足しない身体になってしまったので(笑)、このレコードを聴くことにした。


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カーメン・マクレエ(Carmen McRae)が1972年にリリースした名作ライブ・アルバム、"The Great American Songbook"のUSオリジナル(Atlantic SD 2-904)である。

考えてみたら、ジョー・パスが参加したレコードで一番聴いたのは、このレコードかもしれない。

内容も素晴らしいのだが、音質も素晴らしい。

Side 2をのぞく3面にAT/GP刻印があり(Side 2は刻印忘れかな?)、アトランティック・スタジオのジョージ・ピロス(George Piros)のカッティングであることがわかる。
ジョージ・ピロス、良い仕事をしているのである。

USオリジナルなので、もちろんレーベルはBroadwayアドレスだ。


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モナーク(MO)工場プレスだけどさ・・・

初盤道的にはプレスウェル(PR)工場プレスが真の初盤ということになるんだろうけど、ボクは優しいので、モナーク工場プレスでも初盤と認めてあげるのである(笑)

マトが4面ともA(正確にはAA)だったが、Discogsで確認したら、そもそも4面ともマトA盤しか存在しないようだ。
ジャズのアルバムはそんなもんかー

ホントに素晴らしいアルバムなんだけどな。

カーペンターズ(Carpenters)”(They Long To Be) Close to You"のカバーは白眉。
くぅ~たまらんっ!
ラベル:Carmen Mcrae
posted by 想也 at 23:24| Comment(0) | アナログ・コレクターの覚書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年05月21日

Bill Champlin, RunawayのUSオリジナル

今日5月21日は、ビル・チャンプリン(Bill Champlin)の誕生日である。

ってことで、このレコードを聴いていた。


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1981年にリリースされたセカンド・ソロ・アルバム、"Runaway"のUSオリジナル(Elektra 5E-563)である。

AOR好きには必聴の傑作アルバムだ。
軽快なロックナンバーもバラードも佳曲揃いで、凄腕の演奏をバックに、説得力あふれるチャンプリンのボーカルが冴える。

バラード好きのボクは、"Tonight Tonight"、"Gotta Get Back to Love"、"The Fool Is All Alone"あたりに、完全にノックアウトされてしまう。

USオリジナルには、西海岸のアライド(AR)工場プレスと東海岸のスペシャルティ(SP)工場プレスがあるが、うちのはSP工場プレスだ。

エレクトラやアサイラムは、レーベル上、品番の下に工場の略号が明記されている。


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また、この時期のSP工場だと、センターにEASTの刻印も確認できる。


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おもしろいのは、うちのはマトがA-ED-3-AR/B-ED-1-SPとなっていて、A面にはAR工場向けのラッカーが使用されている点だ。
「間違えて送っちゃったのか?」と思いきや、Discogsに登録されちるAR工場プレスのマトも、A-ED-3-AR/B-ED-1-SPなんである。

SP工場向けにマト1が、AR工場向けにマト3が切られたことがわかる(というより、マト1~3が切られて、マト2がボツになり、マト1がSPに、マト3がARに割り振られたということかな?)が、最終的に、A面のAR工場向けマト3とB面のSP工場向けマト1だけが採用されたということなのかもしれない。
まぁ、たんに登録されていないだけで、実際には、いろんなマトのものが存在する可能性もあるが(笑)

「違うマトのを持ってるよ」という方は、ぜひお知らせください。

クレジットはないが、カッティングはSTERLINGで行われていて、両面にSTERLING刻印がある。

A面は9mm刻印で、


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B面は5mm刻印だ。


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このパターンは、いまのところ、ジョージ・マリノ(George Marino)だというのが暫定的結論だ。
(詳しくは、https://sawyer2015.seesaa.net/article/2022-09-03.html をどうぞ。)

とても良い音で鳴るのである。
ラベル:Bill Champlin
posted by 想也 at 23:24| Comment(2) | STERLINGの仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年05月19日

Peter Gabriel, SoのUKオリジナル

今日5月19日は、ピーター・ガブリエル(Peter Gabriel)が1986年にリリースした、ソロになってから5作目のスタジオ・アルバム、"So"のリリース記念日である。

ってことで、引っ張り出した。


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UKオリジナル(Charisma Virgin PG 5)である。
ボクにしては珍しく(笑)、この1枚しか持っていない。

うちのは確か初盤でよかったはずだが、初盤情報が更新されることなんてザラだから、念のためにDiscogsをチェックしてみる。

UK盤LPとして登録されているのは5枚。
そのうち2枚は再発だから、オリジナルの登録は3枚なのだが、2枚にCopperman刻印ありみたいなことが書いてあって、ビクっとする。

しかし、詳細を確認すると、マト4U盤の送り溝にCopperman刻印というのがあるということなので、ちょっとホッとする。
このレコードの初回マトは両面3Uだからである(うちの盤も両面3Uだ)。

それにしても、Coppermanてなんだよ?


このレコードのカッティングは、厚手のインナースリーブにも明記されているように、TOWNHOUSEでイアン・クーパー(Ian Cooper)によって行われている。


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TOWNHOUSE刻印はスタンプではなく手書きだし、D刻印もあるので、カッティングはDMMで行われたことがわかる。

あぁ、そうか、Coppermanていうのは、イアン・クーパーの洒落か(笑)

DMMというのは、ラッカー盤ではなく、銅盤に超音波を当てながらカッティングする技術なので、銅=CopperとCooperをかけてCopperman=イアン・クーパーということなんだろう。

まったく人騒がせな・・・
一瞬とはいえ、心臓が止まるかと思ったぜ(ウソです 笑)。

人騒がせなCopperman刻印だが、5Uには刻印しなかったようなので、あまり気に入らなかったのかな?
それとも、5Uをカッティングしたのはイアン・クーパーじゃないのか?
まぁ、どっちでもいいか(笑)

いずれにせよ、4Uや5Uは最初からカッティングされていたわけではなく、後から追加でカッティングされたものの可能性が高そうだよね。
ってことは、両面3Uというのが、このレコードの初盤の条件になるのかもしれない。


それはそうと、このレコード、まさに80年代を代表する一枚だよね。
ラベル:Peter Gabriel
posted by 想也 at 22:30| Comment(2) | アナログ・コレクターの覚書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする