2016年12月08日

Double Fantasy

<ふと思い立って、日本盤二枚のPMを確認したので、追記しました。>(2024年12月9日)
<仮説を修正しないといけない情報をご提供いただいたので追記しました。>(2024年12月10日)

ジョン(John Lennon)の命日である。

ってことで、このアルバムを聴いている。
”(Just Like) Starting Over”と”Woman”はやっぱり名曲だよなぁ。


20161208.jpg


左奥が最初にリリースされた通常帯の日本盤、右奥がジョンが亡くなった後にリリースされた追悼帯の日本盤、手前がアメリカ盤だ。

このアルバム、カッティングはSerling Soundのジョージ・マリノ(George Marino)が行っていて(インナースリーブに明記されている)、音質はとても良い。

音が良いのはアメリカ盤だけかと思いきや、日本盤も輸入メタル・マザーを使用しているので、アメリカ盤とあまり差はない。
むしろヴィニールの材質や丁寧なプレス(日本盤のプレス・ミスの少なさは世界に誇れると思う)を考えると、音質的には日本盤が有利とさえ言えるかもしれない。

ちなみに、日本に輸入されたメタル・マザーは、少なくともSide 2については、2種類ある。
それは、手持ちの盤のMatrixが次のようになっていることからわかる。

通常帯の盤
GHS-1-2001-JPN-SET-2
GHS-2-2001-RE1-JPN-SET-1

追悼帯の盤
GHS-1-2001-JPN-SET-2
GHS-2-2001-RE1-SET-2

両面SET-1の盤もあるかもしれないが、Side2のSET-2にJPNがないことからすると、Side1のSET-1は存在しない気がする。
日本向けにラッカーを二つ切ったのなら、Side2のSET-2にもJPNがあるはずだと思うからだ。

まぁ、憶測にすぎないんだが、日本向けに切られたラッカーはSET-2(Side1)/SET-1(Side2)の1セットのみで、Side2についてのみ必要なマザー数を作る前にトラブルか何かでラッカーがダメになって、急遽切りなおした(だからJPNがついていない)と考えるのが合理的だと思うのである。

追記に反応して読んでくださった方から情報を提供していただいて、両面SET-1の盤(つまり、GHS-1-2001-JPN-SET-1/GHS-2-2001-RE1-JPN-SET-1の盤)も存在することが確認できた。
ってことは、最初から、ラッカーが2セット送られてきてたのね。
そりゃ、まぁ、そうか。ジョンの5年ぶりの新譜だもんねぇ。
Side 2のJPN付が存在しないのは、それだけトラブルで使えなくて、追加でラッカーかマザーを送ってもらったってところだろうか。
あるいは、単純なJPNの書き忘れだったりして(笑)

手持ちの日本盤のPMを確認してみた。
通常帯の方は0-Z、追悼帯の方は1-3だった。
このレコードの日本盤の発売は1980年12月5日だったとのこと(すろはん先輩のポストで確認)なので、通常帯の方は発売当月プレス、追悼帯の方は発売から3か月後のプレスということになる。
できれば見本盤がいいけど、通常盤でもいいから、発売前月プレスの日本盤が欲しいなー

ちなみに、手持ちのアメリカ盤のMatrixは次の通りだ。

GHS-1-2001-SH1
GHS-2-2001--RE1- SH7

SHプリフィックスのMatrix末尾なので、Sheffield Lab Matrixでメタル処理が行われたものであることがわかる。
また、両面にMRの刻印(手書き)があるので、ロサンジェルスのMonarch Recordsでプレスされたものだ。

Discogsを見ると、このレコードにはキャピトルの工場でプレスされたものもある。
ゲフィンはワーナー配給だったし、ワーナーは70年代後半まではキャピトルのプレス工場を使っていたから、キャピトル工場産が先なのか?とも思ったのだが、このレコードがリリースされた1980年というのはちょうど過渡期だし、なにせジョン・レノンのレコードだし(初回プレスの数が桁違いに多い!)、最初から両方の工場を使っていたんだと思う。

状況証拠にすぎないが、写真でも確認できるステッカーが、初回プレスを示すものだという気がする。

このステッカーには、”Contains the Hit Song"として”(Just Like) Starting Over”しか書かれていない。
ダブル・ファンタジーがリリースされた時点で先行発売されていたのは”(Just Like) Starting Over”だけだから、初回盤のステッカーとしてはこれで正解のはずだ。

Discogsを見ると、ステッカーに”Woman”と”Watching The Wheels”が書かれたものが発見できるが、これは明らかに1981年3月以降のプレスということになるだろうし、もしかしたら、1981年1月頃の”Woman”だけが追記されたステッカーというのも存在するかもしれない(と思ってebayで地引網調査をしたら発見した)。

ってことで、ボクの手持ちは、まったく珍しくも何ともないアメリカ盤初回プレスだと認定した(笑)


そんなことより、三枚並べて気がついたのだが、ジャケットの感じが微妙に違っている。

日本初回盤はソフトフォーカスのようにぼかした感じに見える(写真より実物のほうがはるかにボケた感じに見える)が、これが意図的かどうかは微妙ではある(笑)
意図的といえばそう見えなくもないが、ミスっただけといえばそう見えなくもない。
Queenの”JAZZ”みたいに、ボクのだけが変なのかなぁ?(笑)

アメリカ盤はほんの少しセピアがかった感じ(だから、ジョンとヨーコの名前の黄色も一番濃い)でもっとも雰囲気がある。

日本追悼盤のジャケは面白くもなんともない。


目下のボクの一番の関心事は、手持ちの日本初回盤のボケジャケが、またもやボクのだけのミスジャケなのかということである(笑)
ラベル:John Lennon
posted by 想也 at 23:07| Comment(2) | TrackBack(0) | John Lennon | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする