2017年06月30日

カルメン・マキ&OZ

6月最後の日である。

昼間、職場の窓から、どんよりとした梅雨の空を眺めながら、6月には必ず聴かないといけないレコードを、今年はまだ聴いていなかったことに気づいたのであった。

ってことで、今日は、帰宅早々、このレコードを聴いていた。


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1975年にリリースされたカルメン・マキ&OZのデビューアルバム(Polydor MR 5053)である。

11分39秒におよぶ大作「私は風」がこのアルバムのハイライトであることは間違いないし、先行シングル(つまりデビューシングル)だった「午前1時のスケッチ」も魅力的だが、ボクはとにかく1曲目「六月の詩」が好きなんである。

だから、6月には必ず聴かないといけないレコードなのだ。

そんな大好きなレコードだから2枚持っている。
と言いたいところだが、別にそういうわけでもない。

「もともと持っていたレコードに帯がなかったので帯付きを買った」というコレクター的にしごくマトモな理由で2枚もっている、というわけでもない。

初盤探しのために掘ったわけでは、もちろんない(笑)

&OZを中心にカルメン・マキのレコードが5枚セットでヤフオクに出ていて、「&OZのデビュー盤以外持ってないのでちょうどいいや」と落札したらダブってしまったという、ボク的にはけっこう珍しい理由で(でも、一般的にはあるあるの話?)2枚持っているのだ。

さて、2枚になって発見したこともある。
ひっくり返して裏ジャケを見てみよう。


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もう気づいただろうか。
そう、手前の盤には左下に白い文字が見える。これは、¥2,200という定価表示だ。

表示のないほうも¥2,200だし(帯に書いてある)、いったん入れた定価表示を後で消すというのも考えにくいので、定価表示がないほうが先だろう。

実際、盤のほうのRunoutを見ると次のようになっている。
(メインのマトは同じなので、両面のマザー/スタンパー?情報である。)

定価表示なし SideA A-2-19 SideB A-2-26
定価表示あり SideA A-2-20 SideB A-2-28

まぁ、ちょっとしか違わないんだが、一応定価表示なしが先だとわかる。
それに、聴いてみると、このちょっとの差以上に、音の鮮度の差は感じたりする。

とはいえ、少々ぎゃんぎゃんしたマスタリングで、音質的にはあんまり好みではないんだが・・・
(ってことで、このレコード、ぺカム(George Peckham)あたりがマスタリングしてくれてたら、とんでもない名盤になったんじゃないかと夢想したりするのである 笑)

名盤であることは間違いないんだけどね。


一応レーベルも載せておくが、まぁ、普通のPolydorの赤レーベルである。


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定価表示ありとなしで、レーベルに違いはない。

そうそう、このレコードには薄いテクスチャーが入った歌詞インサートがついている。


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これが見開きになっていて反対側が歌詞なのだが、開いてみると内側がポスターである。


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ジャケットも素敵だし、なかなか所有欲を刺激するレコードなのである。
それにもかかわらず、500円~1000円くらいで買えるのがいいよね(笑)
posted by 想也 at 23:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 国内盤研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月29日

エイリアンズ

ハンバート ハンバートと同じく、とくにファンというわけではないが、1曲だけものすごーく好きな曲があるアーティストといえば、キリンジだ。

最近、LineモバイルのこのCMでも使われた「エイリアンズ」という曲が、とにかく大好きなんである。





いやでも考えてみたら、ボクの場合、キリンジのオリジナルより秦基博さんのカバーのほうがよく聴いているなぁ(笑)

キリンジのオリジナルもCDを買って聴いてみようかな・・・と思っていたら、YouTubeでたなかりかさんのカバーを見つけて、一発でまいってしまった。
(でも、どうもオフィシャルじゃなさそうなので、貼り付けるのは控えておこう。)

ってことで、たなかりかさんのこのCDを買おうと思ったのだが・・・


<画像をクリックするとAmazonにとびます>


なんとなくハイレゾも配信されてそうな予感がしてe-onkyoで検索してみたら、96kHz/24bitのWAV/flacが格安(CDより安い!)で配信されているではないか。
ってことでハイレゾをDLしてみた。


20170628.jpg


「エイリアンズ」のみならず、LITTLE CREATURESの鈴木正人さんプロデュースのジャズアレンジされたJ-Popカバーは、見事にボクのツボにはまった。

そのままで聴いても悪くないが、DSD5.6Mhzに変換して聴くと、立体感が向上してすこぶる心地良い。
ボーカルがふわりと浮かび上がって、バックの演奏から綺麗に分離する。

くぅ~たまらんっ!

あっ、でも、キリンジのオリジナルも買わないとね(笑)
posted by 想也 at 23:57| Comment(0) | TrackBack(0) | JAZZ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月24日

おなじ話

どうやら新譜が出るらしく、YouTubeでハンバートハンバートの最新MVをおススメされた。

ボクはとくに彼らのファンというわけではないので、おススメされて聴いてみても「新譜のほうはまぁそのうちその気になったら聴いてみようか」と思う程度なのだが、その一方で、「ハンバートハンバート 」という名前を見るともう条件反射的に「おなじ話」という歌が聴きたくなる。

この歌だけは、ものすごーく好きなんである。

ってことで、今日も、YouTubeで聴いてしまった。





歌詞の解釈には、ただ「別れの歌」だとか、「亡くなってしまった恋人(つまり幽霊)との会話の歌」だとか、いろいろあるようだけど、ボクは違う解釈をしている。

歌詞の解釈なんて自由でいいし、むしろ、いろんな解釈を許して、聴き手が自分なりの解釈で共感できるってのが音楽の素晴らしいところだろう。

で、ボクがどんな解釈をしてるかっていうと、これは「夢の話」なんだというもの。
最後のフレーズに謎を解くカギが隠されているんだと思うのだ。

  ♪ さよなら ゆうべ夢を見たよ
  ♪ さよなら いつもおなじ話

「いつもおなじ話」なのはなぜか?
それは、二人の時間がそこで止まっているから。

ここから「亡くなってしまった恋人との会話」なんて解釈も出てくるんだろうけど、「夢の話」だと考えれば、恋人は別に亡くなっている必要はない。
夢の中では、現実に起こりえないことが起こる。

恋人は、単に自分のもとを去っていってしまったのか、それとも亡くなってしまったのかはわからないが、男は喪失感の中で止まったままの時間を生きている。

そして、毎晩、恋人の夢を見る。

  ♪ (男)どこにいるの? (女)君のそばにいるよ
  ♪ (男)何を見てるの? (女)君のこと見てるよ

男には見えていない女、女には見えている男。
現実なら、幽霊だよねぇ(笑)
でも、これは夢の中の話。
だから、そのすぐ後には、男にも女が見えるようになる。

  ♪ それから 僕も君を見つめ
  ♪ それから いつもおなじ話

いつもおなじ話・・・そんな止まった時間がやがて動き出す。

「ずっとそばにいるよ」と言っていた女は、何やら「手紙」を書いていて、「もう行かなくちゃ」と言い、「話をしよう」という男に対して「泣きながらわらう」んである。
そして・・・

  ♪ さよなら いつもおなじ話

もう、女は男の夢には出てこないんだな・・・
止まっていた男の時間が動き出したんである。

夢の中に出てきていつもおなじ話しかしない女性がいるボクにとっては、この歌、実に刺さるのだ。
彼女もいつか、手紙を残して「もう行かなくちゃ」って泣きながら笑うのかな?

それはそうと、この歌が入ったCDを買おう買おうと思いつつ、忘れていた(笑)
良い機会なので、買ってみようかな。

オリジナルはこれに入ってる。

https://amzn.to/4cxAyKy


でも、15周年記念で去年出たこちらの再録音盤も捨てがたい。

https://amzn.to/4du588Z


両方買うか(笑)
posted by 想也 at 16:33| Comment(0) | TrackBack(0) | ハンバートハンバート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする