2019年08月07日

Fuzzy

日付が変わって、SCANDALのニュー・シングルのMVが公開された。





MVを2度ほど繰り返して観たあと、e-onkyoでハイレゾ音源を購入して、じっくりと聴きこんでみる。

サビのなんとも切ないメロディーが、胸の奥に突き刺さって、閉じ込めていた古い記憶が溢れ出す。

「永遠」なんてありえないと思いながら、それでも「永遠」を信じた、あの「瞬間」の記憶・・・

SCANDALの音楽が、妙にリアルに、あの「瞬間」の感覚を呼び戻す。

あれはもう20年前?
なのに、なんでこんなにリアルに甦るんだ?

これは、夏の夜の魔力か、それとも、SCANDALの魔力か。
いずれにせよ、魔法が解ける前にベッドに入るとしよう。
ラベル:Scandal
posted by 想也 at 01:58| Comment(0) | SCANDAL | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月05日

チェットでいいの?

ウィントン・マルサリス(Wynton Marsalis)のレコードは、最近、見つけたら買うようにしている(安いしね)。

で、先日、1983年リリースの3枚目のリーダー・アルバム"Think of One"のUSオリジナル(Columbia FC 38641)を見つけたので拾ってきたのだが、少々気になることが・・・


20190805-01.jpg


ひっくり返して、裏ジャケを見ても、どこでマスタリングされたかが明記されてないのである。


20190805-02.jpg


ニューヨークのメディアサウンド(Mediasound)で録音・ミックスが行われたことまではクレジットされているのだが、マスタリングについてはクレジットがないのだ。


ただ、ボクが入手した盤については、誰がカッティングしたのかは送り溝を見ればわかる。


20190805-03.jpg


"chet"とあるのは、チェット・ベネット(Chet Bennett)だということは、Discogsに掲載されている彼のサインと照合して、判定できる。
彼は80年代初頭にはCBS Recordsに移籍していたというから、その点でも、間違いないだろう。

また、"chet"の隣にある"G1E"というのも、Gなのでキャロルトン工場を示す識別記号のようだがそうではなく、彼がカッティングしたときのMatrixの表記法のようだ。
まぁ、Discogsで彼がカッティングしたものをざっと調べてみたところからの推測なのだが。
ボクが手に入れた盤は、A面がG1EでB面がG1Bだった。

ちなみに、ボクが手に入れた盤のプレス工場はピットマンである。
この時期のピットマンは大きな手書きでしっかりPと書いてあるのでわかりやすい(笑)


20190805-04.jpg


さて、問題は、オリジナルのカッティングがチェット・ベネットによるものでいいのかどうかだ。

Discogsを見ると、1G/1Hとか1B/1Kとか、通常のコロンビアのMatrix末尾盤が掲載されている。
おそらく、1A/1Aもあるんだろう。

そうすると、この通常のMatrix末尾のほうがオリジナルの可能性が高い気がしないでもない。

しかし、前作まではジャケットにマスタリングについてもクレジットがあったことからすると、このレコードのジャケットにクレジットがないことは「通常ではない」事態であった可能性を示唆する、と考えられなくもない。

さて、どっちがオリジナルなんだろう?
ラベル:WYNTON MARSALIS
posted by 想也 at 19:00| Comment(0) | アナログ・コレクターの覚書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月04日

The Michael Schenker Group 1stのUK オリジナル

<5年半も経過すれば当然といえば当然ですが、Discogsの登録が更新されていたので、修正・追記しました。>(2025年1月10日)

マイケル・シェンカー・グループ(The Michael Schenker Group)のファースト・アルバムについて、ドイツ再発盤に比べると、USオリジナルはとても良い音だったという記事を書いたのは、もう2年以上前のことになる。

当時から、そのうちUKオリジナル(Chrysalis ‎CHR 1302)も手に入れようと思っていたのだが、「レコード・ショップに行ったときにはチェックする。」「気がついたときには、ebayやDiscogsで検索してみる。」程度の探し方だったので、なかなか手に入れることができなかった。

いや、マトを気にしなければ、簡単に入手できたんである。
でも、両面マト1があると言われれば、それが欲しくなるというのが人情というものだ。
しかし、これの両面マト1は、あんがい見つからないのである。

レアというわけでもないんだろうが、DiscogsのUKオリジナルのMatrix情報でもA2/B2になっているし(2025年1月10日にチェックしたら、A1/B1も登録されてました。マザー/スタンパーがうちのとまったく同じですが、ボクが登録したわけではありません 笑)、たまに検索しても、A2/B1とかA1/B2とかってのはひっかかっても、A1/B1てのはなかなかひっかからなかった(高いレコードでもないので、メールで確認しまくるのも気が引けたということもある)。

まぁ、でも、こういうのは見つかるときには、さくっと見つかる。
ジャケの状態はあんまりよくないが盤はNMだというから買ってみたものが、先日届いた。


20190804-01.jpg


US盤のがっしりとしたジャケットに比べて、UK盤は紙が薄いのでボロくなりやすいのは仕方がない。
とはいえ、インナースリーブについては、US盤がペラペラなのに対して、UK盤は厚手の紙でしっかり作られているので、手元に届いたUK盤がボロくなっているのは、前所有者の扱いの問題だろう(笑)

盤のほうは、ホントにNMだったから良しとしよう。

1980年のクリサリスなので、PRS Ltd.(PolyGram Record Services Limited―Phonodisc Ltd.を引き継いだ会社で1979年2月から稼働した。)でのプレスで、レーベルは凸リムである。


20190804-02.jpg


Matrixは、次の通りだ。

CDL 1302 A//1▽EC 1112
CDL 1302 B//1▽EC 1110

うーん、スタンパー的には微妙(笑)
まぁ、いいか。


20190804-03.jpg
(A面の送り溝。写っていないが、少し離れて、1112がある。)



PRSの場合、▽Eの後のアルファベットで、どこでカッティングされたかを示す。
Cであれば(つまり▽ECならば)、CBSスタジオでのカッティングということだ。

で、エンジニアは、当時CBSスタジオに所属していたティム・ヤング(Tim Young)である。
送り溝には、両面に"timtom-cbs"という手書きの刻印がある。


20190804-04.jpg
(A面の送り溝に刻印された、timtom-cbs。)



さて、肝心の音のほうだが、オリジナルはやはりオリジナルである。

このレコードは、ロンドンのThe Wessex Studiosで録音およびミックスが行われている。
で、ロンドンのCBSスタジオでカッティングとなれば、UK盤がオリジナルで間違いない。
ティム・ヤングもなかなか素晴らしい仕事をしている。

ドイツ再発盤に比べたら素晴らしい音で鳴っていたUSオリジナルより、さらに一枚ベールがはがれた鮮度の高い音が飛び出してくる。
これはやっぱりUKオリジナルで聴くべきレコードである。
posted by 想也 at 16:44| Comment(6) | アナログ・コレクターの覚書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする