<5年半も経過すれば当然といえば当然ですが、Discogsの登録が更新されていたので、修正・追記しました。>(2025年1月10日)マイケル・シェンカー・グループ(The Michael Schenker Group)のファースト・アルバムについて、ドイツ再発盤に比べると、USオリジナルはとても良い音だったという記事を書いたのは、もう2年以上前のことになる。
当時から、そのうちUKオリジナル(Chrysalis CHR 1302)も手に入れようと思っていたのだが、「レコード・ショップに行ったときにはチェックする。」「気がついたときには、ebayやDiscogsで検索してみる。」程度の探し方だったので、なかなか手に入れることができなかった。
いや、マトを気にしなければ、簡単に入手できたんである。
でも、両面マト1があると言われれば、それが欲しくなるというのが人情というものだ。
しかし、これの両面マト1は、あんがい見つからないのである。
レアというわけでもないんだろうが、
DiscogsのUKオリジナルのMatrix情報でもA2/B2になっているし(2025年1月10日にチェックしたら、A1/B1も登録されてました。マザー/スタンパーがうちのとまったく同じですが、ボクが登録したわけではありません 笑)、たまに検索しても、A2/B1とかA1/B2とかってのはひっかかっても、A1/B1てのはなかなかひっかからなかった(高いレコードでもないので、メールで確認しまくるのも気が引けたということもある)。
まぁ、でも、こういうのは見つかるときには、さくっと見つかる。
ジャケの状態はあんまりよくないが盤はNMだというから買ってみたものが、先日届いた。

US盤のがっしりとしたジャケットに比べて、UK盤は紙が薄いのでボロくなりやすいのは仕方がない。
とはいえ、インナースリーブについては、US盤がペラペラなのに対して、UK盤は厚手の紙でしっかり作られているので、手元に届いたUK盤がボロくなっているのは、前所有者の扱いの問題だろう(笑)
盤のほうは、ホントにNMだったから良しとしよう。
1980年のクリサリスなので、PRS Ltd.(PolyGram Record Services Limited―Phonodisc Ltd.を引き継いだ会社で1979年2月から稼働した。)でのプレスで、レーベルは凸リムである。

Matrixは、次の通りだ。
CDL 1302 A//1▽EC 1112
CDL 1302 B//1▽EC 1110
うーん、スタンパー的には微妙(笑)
まぁ、いいか。

(A面の送り溝。写っていないが、少し離れて、1112がある。)
PRSの場合、▽Eの後のアルファベットで、どこでカッティングされたかを示す。
Cであれば(つまり▽ECならば)、CBSスタジオでのカッティングということだ。
で、エンジニアは、当時CBSスタジオに所属していたティム・ヤング(Tim Young)である。
送り溝には、両面に"timtom-cbs"という手書きの刻印がある。

(A面の送り溝に刻印された、timtom-cbs。)
さて、肝心の音のほうだが、オリジナルはやはりオリジナルである。
このレコードは、ロンドンのThe Wessex Studiosで録音およびミックスが行われている。
で、ロンドンのCBSスタジオでカッティングとなれば、UK盤がオリジナルで間違いない。
ティム・ヤングもなかなか素晴らしい仕事をしている。
ドイツ再発盤に比べたら素晴らしい音で鳴っていたUSオリジナルより、さらに一枚ベールがはがれた鮮度の高い音が飛び出してくる。
これはやっぱりUKオリジナルで聴くべきレコードである。