2020年03月07日

The Modern Jazz Quartet , European ConcertのUSオリジナル

夕べのTLに誘われて、今日はこれを聴いていた。


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モダン・ジャズ・カルテット(The Modern Jazz Quartet)―通称MJQ―"European Concert"のUSオリジナルだ。
1960年リリースなので、当然のことながらモノラル盤(Atlantic 2-603)も存在するが、ボクの持っているのはステレオ盤(Atlantic SD 2-603)である。

1960年4月にスウェーデン(ストックホルムとヨーテボリ)で行われたコンサートの模様をおさめたライブ・アルバムだが、MJQの演奏で有名な曲が目白押しで、Jazzらしいスリリングな演奏が展開されていて、まさに名盤だと思う。
録音もとても良い。

古いステレオ盤は、やはりある程度の針圧をかけて聴きたい。
ってことで、カートリッジは、オルトフォンのSPU-GTを選択する。


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うちの盤は、風邪ひきというほどひどくはないが、弱音部では少しサーフィスノイズが気になったりするコンディションなので、なおのことSPU-GTで聴きたくなる。
音量をあげて目を閉じれば、1960年のスウェーデンに瞬間移動だ。

ちなみに、ボクの持っているのは、USオリジナルと言っても、ファースト・プレスではない。
セカンド・プレスである。
ジャケットはファースト・プレスと同じものだが、レーベルがセカンド・レーベルなのだ。

このレコードのUSオリジナルは、売れたこともあっていろいろあるので、整理しておこう(間違いがあったらご指摘くださいませm(_ _)m)。

手持ちのセカンド・プレスも、ジャケットはファースト・プレスと同じである。
表側がラミネート・コーティングされた、なかなか美しいジャケットだ。


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(表も裏も)外側はモノラル盤と共用で、レコード番号にもSDがついていない。
でっかく「STEREOと書いてあるから共用じゃないだろー」と思った方もいるかと思うが、これ、印刷ではなく、あとからスタンプしたものなのである。


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しかし、内側は、モノラル盤とステレオ盤では違っている。


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ステレオ盤のジャケットでは、見開き向かって左側の右上部に、大きくSTEREOとあり、レコード番号の前にもSDがついている。

レーベルについては、ステレオ盤のファースト・プレスでは、ブルー・グリーンで、一般にホワイト・ファンと呼ばれるレーベルが使われていた。
1960年から62年まで使用された、向かって右側のファンが白いレーベルである。

1962年からは、ブルー・グリーンだが、ファンが黒くなり、ファンの横に縦書きでATLANTICと入るブラック・ファン・レーベルが使用される。
その後、60年代半ばには、同じくブラック・ファンだがATLANTICがファンの下に横書きで入るレーベルに変わる。
ブラック・ファン・レーベルが二種類あるので、最初のをファースト・ブラック・ファン、次のをセカンド・ブラック・ファンと呼ぶことにしよう。

ボクの持っているのは、ファースト・ブラック・ファン・レーベルである。


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ということで、セカンド・プレスなわけだ。

とはいえ、うちのはセカンド・プレスとしては相当初期のプレスである。

所詮セカンド・プレスなんだから、初期だろうが後期だろうがどっちでもいいだろーと思われるかもしれないが、そうでもないのである。

60年代初頭といえば、まだ主流はモノラルだったから、ステレオ盤はプレス枚数が少なかったはずで、そうだとすると、初期のセカンド・プレスはファースト・プレスと大差ない可能性が高いのだ。

で、セカンド・プレスとわかった時点で、プレス時期を探るわけだが、幸いボクの手持ち盤にははっきりとした手がかりが残されていた。
カンパニースリーブである。


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アトランティックのカンパニースリーブは、リリースされているレコードのカタログになっている。
このカンパニースリーブに出ている最新のレコードは、1380の"Herbie Mann At The Village Gate"である。
これは1962年にリリースされたレコードだ。


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また、"European Concert"にしても、当初は二枚組でリリースされたものの1962年にはVolume 1とVolume 2にわけて一枚づつばら売りされたのだが、そのレコード番号は1385と1386で、このカンパニースリーブにはまだ掲載されていない。

要するに、ボクの持っているセカンド・プレスは、1962年中、しかもわりと早い時期にプレスされたものだと推測されるのである。

さっきも書いたが、この頃はまだモノラルが主流だった。
カンパニースリーブの一部をアップした写真のところに掲載されている価格はモノラル盤の価格であり、それに対して、ステレオ盤は1ドルほど高い(二枚組なら2ドルほど高い)価格設定だったのである。
同じカンパニースリーブの右下隅にステレオ盤の価格が示されている。


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この価格差から考えても、当時のステレオ盤のプレス枚数は相当に少なかっただろう。
そうだとすると、セカンド・プレスとはいえ、初期のものであれば、ファースト・プレスと音質的には大差ないと考えてよさそうでしょ?

な~んてことを考えながら、さて、2枚目を聴こうかと、ターンテーブルに載せたところで、ボクの目はそのレーベルにくぎ付けになった。


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「ホワイト・ファン・レーベルじゃんっ!」

そう、二枚目はファースト・プレスのレーベルだったのである。
うちの盤て、まさにレーベル・デザインの切り替え時期のものだったのね(笑)

そんなわけで、最後に訂正である。
うちの盤は、半分ファースト・プレスでありました(笑)
posted by 想也 at 23:15| Comment(0) | アナログ・コレクターの覚書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月05日

Spitz 草野マサムネのロック大陸漫遊記 ツェッペリン風味で漫遊記

Spitz草野マサムネさんの『ロック大陸漫遊記』(TOKYO FM 日曜21:00 - 21:55)、前回3月1日の放送は『ツェッペリン風味で漫遊記』という実に楽しい企画だった。

レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)ぐらい偉大なロックバンドだと、その影響力ははかりしれないわけで、悪く言えばパクリ、よく言えばオマージュを感じる楽曲は、それこそ山ほどある。

その中で草野さんが取り上げた楽曲は、「あ~あったあった」ってものから、「言われてみれば確かに~」とか、「へ~こんなのがあったんだ~」というものまで、合計7曲。
うちのレコード棚やCD棚にはないものが多かったこともあって、とても楽しめた。

そんなわけで、またもやSpotifyでプレイリストを作ってみた。

一曲目Spitzの『さらばユニヴァース』は、「漫遊前の一曲」という位置づけだったが、草野さん曰く「崎ちゃんのドラミングがツェッペリン風味」とのことだったので、プレイリストのオープニングには相応しいかと加えてみた。

放送された曲それぞれの後に、草野さんが言及したツェッペリンの楽曲を追加してある。
その方が楽しいかと思って(笑)

Kingdom Comeの"Get It On"については、「"Black Dog"と"The Lemon Song"あたりのおいしいところをうまくオマージュ」と言っていたが、The Edgar Winter Groupの"Queen of My Dreams"も"Black Dog"へのオマージュと言っていたので、"Black Dog"はそっちにまわした。
で、"The Lemon Song"じゃなくて、”Kashimir"だよね(たぶん、草野さんの勘違い)。

最後のSpirit, "Taurus"は、番組中で草野さんも言ってたけど、ツェッペリン風味というより、『天国への階段』のほうがSpirit風味ってことだよね。





ボクは、好きなバンドの楽曲に似た楽曲を見つけた時には、「パクリだー」とネガティブにとらえるより、「あ~この人たちも、あのバンドのこと好きでたまらないんだな~」とオマージュとしてとらえて嬉しくなるタイプなので、こういう企画は素直に楽しめてしまうのでありました。
posted by 想也 at 23:32| Comment(0) | ラジオデイズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月04日

ベイビー優しい夜が来て

今日は、関取花ちゃんの新譜『きっと私を待っている』の発売日である。
ってことで、ボクのところにも無事届いた。


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Amazon限定特典メガジャケ付きである。
いやぁ、このジャケの花ちゃん、ホント綺麗だよね。

これからしばらく車の中でヘビロテするので、内容についてはあらためて。


花ちゃんの新譜到着は嬉しかったが、今日は同時に悲しい知らせも・・・
1月からTOKYO FMで始まった花ちゃんが水・木のパーソナリティを務めるラジオ番組『ねるまえのまえ』が、3月いっぱいで終了だという。
(もともと3か月限定番組だったそうだけど・・・聞いてないぞー)

いつも楽しみにしていただけに、残念で仕方がない。
早期の復活を激しく望むのである。

『ねるまえのまえ』でかかる曲って、けっこう琴線にひっかかる曲が多いんだよねぇ・・・

2月27日の放送で最後に流れたサンボマスターの『ベイビー優しい夜が来て』も、激しく琴線に触れた。
2006年リリースのアルバム『僕と君の全てをロックンロールと呼べ』に収録されていた曲なので、もう14年も前の曲なのか・・・
地味な曲なので、当然MVとかもないのだが、実に沁みる。





     ♪ ベイビー優しい夜が来て
     ♪ ベイビーただ明日になる
     ♪ ベイビーこんなハズではなかっただろう?


「優しい夜が来て」「ただ明日になる」ような「僕」との穏やかな毎日なんて、「あなた」はきっとまったく考えてもいなかった。

「僕」は、「あなた」の望むような幸せを用意することができるような人間じゃなかったけど、「あなた」が考えてもいなかったような幸せを用意することはできたんだな。

ギターを爪弾きながら、歌いたくなってしまったぜ(笑)
posted by 想也 at 23:51| Comment(0) | ラジオデイズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする