2020年08月31日

ビクター国内盤送り溝のアルファベットの謎が解けた

きっかけは中村あゆみ『Be True』(Humming Bird 28HB-7002)をステッカー目当てでもう一枚買ったことだった。

以前から持っていた盤の送り溝の刻印は、Side 1が111※※※Fで、Side 2が111※※※※だった。


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新たに入手した盤の送り溝の刻印は、Side 1が112※※※Gで、Side 2が/111※※※※※※だ。


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この※の後に刻印されるアルファベット、アルファベットだけでなくカタカナもあるというのは刻印が薄いための見間違いとしても、年月を表すとすれば2文字必要であるにもかかわらずほとんどの場合アルファベット1文字だし、使用されているアルファベットの種類も12種類をはるかに超えていることからすると、製造年月を示すPMの可能性は低そうな気がしてくる。

しかし、『Be True』の二枚については、FとGという連続したアルファベットであることと、スタンパーの進み具合との間に、相関関係があるように見えた。
スタンパーの進み具合が、翌月のプレスと考えて矛盾がないように思えたのだ。

しかも、※の後に刻印されるアルファベットはSide 1にしかない。
このアルファベットはやはり製造年月を示すPMの可能性が高いんじゃないか。

ここで、最近、サザンオールスターズの見本盤をまとめて手に入れたことを思い出した。
『10ナンバーズ・からっと』から『人気者で行こう』までの6枚である、
見本盤なら、月前半発売の場合は前月、月後半の発売なら当月のプレスだろう。
製造年月とアルファベットの間に何らかの法則性が発見できれば、PMであることを確定できる。


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タイトルごとの発売日・推測される製造月・送り溝のアルファベットは次の通りだ。















































タイトル発売日製造年月記号
10ナンバーズ・からっと1979/4/51979/3C
タイニイ・バブルス1980/3/211980/3O
ステレオ太陽族1981/7/211981/7G
NUDE MAN1982/7/211982/7S
綺麗1983/7/31983/6F
人気者で行こう1984/7/71984/6R



さて、法則性を探るために、月とアルファベットの対応表を作ってみよう。














































































































 1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
79年  C         
80年  O         
81年      G     
82年      S     
83年     F      
84年     R      



お気づきだろうか?

こういうことなのだ。














































































































 1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
79年ABCDEFGHIJKL
80年MNOPQRSTUVWX
81年ABCDEFGHIJKL
82年MNOPQRSTUVWX
83年ABCDEFGHIJKL
84年MNOPQRSTUVWX




つまり、1月から12月までが奇数年ではA~L、偶数年ではM~Xとなる。

あ~すっきりした(笑)

あ~でも、そうすると、『Be True』のFは1985年6月プレスってことなわけで、発売日は1985年5月21日だから、発売日の翌月プレスってことかぁ。
まぁ、スタンパーの進み具合からしたら、そんなところか。
posted by 想也 at 23:35| Comment(3) | 国内盤研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年08月30日

ステッカー目当て

大澤誉志幸『CONFUSION』(EPIC/SONY 28・3H-132)については、マトA1/B1(進んでるのってあるのかしらん?)でスタンパー1A2/1A2ってやつを持っている。

通常盤だが、STERLINGでGreg Calbiがカッティングしたこの音の良いレコードを堪能するのに、十分な若さのスタンパーである。

ってことで、このレコードについては、ボクはもうアガリのつもりでいた。

しかし、何かが足りない。

そう、ステッカーである。

そんなわけで、昨日ハードオフで、ステッカー目当てで拾ってきた(笑)
ステッカー付きのシュリンクだけ移植してしまおうという魂胆なのである。


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青い方のステッカーは初回盤にもついていたものだと思うが、赤黒の「そして僕は途方に暮れる」ステッカーのほうは、「大ヒット中!」ってことだからちょっとレイトだな。

『CONFUSION』のリリースは1984年7月10日だが、「そして僕は途方に暮れる」がシングルカットされたのは9月21日である。
ってことは、「そして僕は途方に暮れる」ステッカーが貼られて売られていたのは、10月とか11月くらいか。

中に入っていた盤は、マトはA1/B1だが、スタンパーは 1A45/1A23とかなり進んでいる。

まぁ、ステッカー付きのシュリンクだけ移植するんだから、盤はどうでもいいんである。

でも、とりあえず、聴くだけ聴いてみた。
うん、これだけで聴けば、そんなに悪くない。

ただ、比較すると、どうしてもアラが気になる。

メッキ処理を繰り返して摩耗したマザーから作られたスタンパーはすべての音あるいはすべての帯域が均等になまっているわけではないからなんだと思うのだが、どうにもバランスが悪くなるというか、見通しが悪くなるというか。

若いスタンパーのレコードは、個々の楽器やボーカルがきれいに分離して、立体的に定位するのだが、スタンパーが進めば進むほど、それがぼやけてゆく。

このレイトの盤は、もう二度と聴かないな(笑)


ステッカー目当てで拾ってきた盤が、もう一枚ある。

中村あゆみ『Be True』(Humming Bird 28HB-7002)だ。


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これについては、スタンパーの差はそれほど大きくないのだが、それでもやっぱり音は違う。

そんなことより、この二枚を聴き比べていたら、ふっと思いついたことがあり、その思いつきをもとに、最近まとめて入手したサザン・オールスターズの見本盤で調査してみたら、ビクター盤のSide 1の送り溝にあるアルファベットの謎が解けてしまった。

これって、もしかして大発見?(笑)
posted by 想也 at 20:42| Comment(0) | 国内盤研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年08月29日

そうだ HO、行こう。

RECORD STORE DAYである。

しかし、いまのボクには、そのお祭りに参加して盛り上げることよりも重要なことがある。

そう、KaWaGuchiコードの解明である。

英DECCAのBUCKINGHAMコードや英EMIのGRAMOPHLTDコードのような、しかし、PMとともに刻印されるものであることから、それらとは明らかに違う性質を有するものであったと考えられる、東芝川口工場独自のKaWaGuchiコードなるものは、果たして実在したのか?

実在したとすれば、それが意味したものは何だったのか?


しかし、推理を働かせようにも、現時点では情報があまりに少なく、手がかりはほとんどない。

とにかく、情報を集めなければならない。

そこで、思いついた。


そうだ HO、行こう。


ということで、近所のハードオフに調査にでかけたのであった(笑)


しかし、そう簡単に貴重な情報が見つかるわけもない。
手を真っ黒にしてジャンクコーナーで東芝盤の調査を行ってみたが、結局、PMにK・G・KW・WGのついたものは一枚も発見できなかった(涙)

まぁ、そんなもんよね・・・


KaWaGuchiコードの解明に役立つ情報はまったく得られなかったが、ハードオフでは、それなりに収穫もあった。

その一つがこれである。


20200829-01.jpg


『ロミオとジュリエット』サントラのこの日本初回盤、ずっと探していた・・・なーんてことは、まったくない(笑)

PMは9Bと9Cが並んでいて1969年3月プレスの赤盤であるからして、御殿場工場稼働(1971年)前で、間違いなく川口工場プレスなわけだが、別に、だからといって食指が動かされたわけではない(笑)

ボクの食指を動かしたのは、これである。


20200829-02.jpg


裏ジャケのように挿入されていたこの写真のオリビア・ハッセー(Olivia Hussey)のキュートさに、ハートをズキュンと射抜かれてしまったのである。

もちろん、これ、裏ジャケではない。
裏側にはインタビュー記事の破片(残念ながらオリビアのインタビュー記事ではない)が確認できるので、どうやら『SCREEN』のような洋画雑誌から切り抜いたもののようだ。

でも、わかるなぁ。
キュートだもんなぁ。


20200829-03.jpg


可愛すぎる!
こりゃ、切り抜きたくなるよね(笑)
posted by 想也 at 20:12| Comment(0) | 国内盤研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする