2021年02月05日

ジェニーはご機嫌ななめだが・・・

<記事内容に修正が必要となる興味深い見本盤情報をいただいたので追記しました。>(2021年2月6日13:30)

ortofon VNLはご機嫌に7インチを鳴らすのである(笑)


20210205-1.jpg


太田裕美『木綿のハンカチーフ』のスタンパー情報がなかなか入ってこないので、仕事が終わったあと、また別のHO(車で30分以内にいける範囲に3店舗あるのだ)に探索に出かけてみたのだが、不発・・・
一枚も見つからなかった。
こういうのって、探してるときには、なかなか見つからないもんよね。
引き続き、『木綿のハンカチーフ』のスタンパー情報を集めているので、持ってるよという方、ぜひともご協力をお願いしますm(_ _)m

『木綿のハンカチーフ』は見つからなかったのだが、いろいろ7インチは拾ってきた。
そのうちの一枚がジューシー・フルーツ『ジェニーはご機嫌ななめ』(日本コロムビア AK-655-A)である。


20210205-2.jpg


この曲、1月31日のSpitz草野マサムネさんの『ロック大陸漫遊記』(TOKYO FM 日曜21:00 - 21:55)【ピコピコピュンピュン懐かしめシンセロックで漫遊記】で最後に(「ちょっぴりタイムマシーン」のコーナー)かかったのだ。

そのときに「なつかしー」と思って7インチが欲しくなったのだが、まぁそのうち見つかればいいなって程度にしか思っていなかったせいか、簡単に見つかってしまった。
世の中そういうもんなんである(笑)

しかし、このレコード、なんだかとても音が良い。
それもそのはずで、マト1なのはもちろん・・・


20210205-3.jpg
(これはSide 1の送り溝だが、Side 2ももちろんB-1である。)


スタンパーも、マザーAの1番目である。


20210205-4.jpg
(Side 1のほうのA1。Side 2のほうは残念ながらA2だった。)


しかーし、このレコードには秘密があった(笑)
って、そんな大袈裟な話じゃないけど。

実は、以前、東芝EMIプレスに関して提示した仮説が、日本コロムビアについても妥当する証拠を提供するものだったのである。
その仮説についての詳しい話は、下記記事を参照してもらいたいのだが、要するに「最初に作られたスタンパーからプレスにまわされるわけではない。」ということである。

https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2020-10-31

今回入手した『ジェニーはご機嫌ななめ』のスタンパーはA1だった。
つまり、最初に作られたスタンパーなわけで、それが最初にプレスにまわされたとすれば、当然PMは発売日の前月を示すものであるはずだ。
このレコードの発売日は1980年6月1日だから、コロムビアのPMではM-5が発売日前月を示すものということになる。
(日本コロムビアのPMについては、Cal De Rさんの記事https://ameblo.jp/caldermusic/entry-12619902536.htmlをご覧ください。)

では、ボクが入手したレコードのPMを見てみよう。


20210205-5.jpg


レーベル内PMなのでおそろしく見にくいが、なんとか判読できるだろうか?
「M-6667」となっている。

これは、つまり、1980年の6月に最初に使用され、6月中に追加注文に対応して2回使用され、さらに7月にも使用されたということである。
しかも、「5」がないので、発売日前月の初回プレスのときには使用されなかったということになる。

新人のデビュー・シングルとはいえ、初回プレスはそれなりにプレスされたことだろう。
その後、追加注文に応じて、少量ずつ追加プレスが行われたのだと思う。
ボクが入手したレコードは、PMの「M-6667」から、その追加注文に応じて1980年7月にプレスされたものと判定できるわけだが、使われているスタンパーはA1、つまり、一番最初に製造されたスタンパーなのである。

ってことで、このレコードは、「最初に作られたスタンパーからプレスにまわされるわけではない。」という仮説が、日本コロムビアについても妥当する証拠だというわけである。
見本盤に関する情報をいただき、この点については修正が必要になりました。
詳しくは追記をご覧ください。


そんな考察を進めながら、このレコードを繰り返し聴いていた。
それにしてもなつかしいなぁ・・・続きを読む
posted by 想也 at 23:49| Comment(0) | 国内盤研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする