2021年11月30日

ちょっと珍しいもの~Cloud Nineの日本盤

<タイトルを変更しただけで、記事の内容に変更はありません。>(2021年11月30日11:40)

11月29日はジョージ(George Harrison)の命日である。

今年はこのレコードを聴いて、ジョージを偲んでいた。


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1987年11月2日(日本は11月10日)にリリースされた11枚目のスタジオ・アルバム、"Cloud Nine"だ。

シングルカットされた、"Got My Mind Set on You" "When We Was FAB" "This Is Love"も良いのだが、"Just for Today"が沁みるのである。
あと、"Someplace Else"を聴くと泣きそうになる・・・


帯がついていないのでわからなかったかもしれないが、聴いていたのは日本盤(Warner-Pioneer P-13576)である。

しかし、ただの日本盤ではない。
見本盤である。


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東芝EMIプレスで、マトは1-A-3/1-B-4だ。
PMは7-Xで1987年10月を意味するから、発売日の前月プレスである。
第一見本盤だと言っていいだろう。

って、そんなことより、この見本盤、どうやら店頭デモ用に配布されたものらしく、帯がついていないかわりに、こんなものが付属していた。


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向かって左から、裏ジャケット、解説・歌詞・対訳が裏に印刷された見開きインサートだが、一番右は、おそらく店頭用ポップである。

この店頭用ポップ、見開きになっていて、反対側には、発売日や収録曲、同時発売シングル「セット・オン・ユー」のジャケットと歌詞対訳なんかが印刷されている。


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収録曲には7曲ほど※がふられていて、「※・・・試聴推薦曲」と書かれている。
"Just for Today"と"Someplace Else"もちゃんと指定されているじゃないか。

裏側は、向かって左側には関連記事、右側はCHRONOLOGYだ。


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下に耳のようなものがくっついているのは、これ、立てるためなんじゃないかと思う。
こうやって直角に立てて、耳を抑えるようにシングル盤やCDを平積みにしてるのを見たことがあるような気が・・・


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価値があるものかといえば、特に価値はないんだろうけど、こういうのって発売時に利用した後は廃棄されてしまうだろうから、残存してるのは少なそうだよね。

特に価値がなくても、こういうちょっと珍しいものを所有してるのって、なんだか少し嬉しいのである(笑)
ラベル:George Harrison
posted by 想也 at 11:41| Comment(0) | George Harrison | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年11月29日

LIBERTYレーベルの真実~Herbie Hancock, Maiden Voyage

ハービー(Herbie Hancock)の『処女航海』スペシャル・パフォーマンス@東京JAZZ、実に美しい演奏で、素晴らしかったなぁ・・・
映像もとても美しくて良かったよね。


さて、前の記事にも書いたように、うちにある"Maiden Voyage”はLIBERTYレーベルの再発ステレオ盤(BLUE NOTE BST 84195)である。


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画像にも映っているように、送り溝には、もちろんVAN GELDER刻印はあるが(UAレーベル再発の最初の頃まである)、耳マークはない。

前の記事にも書いたように、うちの盤はちょっと歪みっぽいので、そのうちオリジナルのモノ盤が欲しいなぁとは思っていたのだが、内容的にものすごく好きなのに、すぐにでも手に入れようと血眼になるようなことがなかったのには理由がある。

”Maiden Voyage”のオリジナルがNEW YORKレーベルなのはわかっていたが、BLUE NOTEがLIBERTYに売却されたのは1965年である。
”Maiden Voyage”も1965年のリリースだ(リリース日が不明なのだが、65年3月17日に録音されているので、65年中にリリースされたのは確実だと思う)。
つまり同じ年なのである。
ってことは、確かにNEW YORKレーベルがオリジナルではあるものの、すぐにLIBERTYレーベルに切り換わったとすると、セカンド・レーベルとはいえ、音質的には大差ないのではないかと思った。

しかも、うちのはステレオ盤である。
1965年~66年といえば、まだモノ盤が主流で、ステレオ盤のプレス枚数はそれほど多くなかったんじゃないかと思う。
だとすると、LIBERTYレーベル初期のステレオ盤は、音質的には「大差ない」どころか「ほとんど変わらない」可能性さえあると思った。

しかし、ボクはひとつ、大きな勘違いをしていた。
どうやら、NEW YORKレーベルからLIBERTYレーベルへの切り換えは、1965年にLIBERTY傘下に入ってすぐに行われたわけではないようなのである。

世間一般には1966年に切り換えが行われたように言われていたので、1966年初頭から切り換えられたと思い込んでいたのだが、初頭どころか66年中でさえなく、もしかしたら、67年になってからかもしれない。

小川隆夫さんの『ブルーノート・コレクターズ・ガイド』(初版)によると、NEW YORKレーベルは4253まで(と4256)で、4255から(4254は80年代までリリースされなかった)LIBERTYレーベルに切り換わったとされている(改訂版で修正されてたらごめんなさい)。


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実際、Discogsでも、(4256や4253や4251では確認できないが)4252や4250のNEW YORKレーベルの存在を確認することができる。
これらはいずれも1967年リリースである。
つまり、NEW YORKレーベルは、67年初頭まで使用されていたのだ。

ってことは、やっぱり、LIBERTYレーベルへの切り換えは、67年初頭だったんじゃないかと思うのである。

さて、では、うちのLIBERTYレーベルのステレオ盤はいつ頃のプレスだったのかというと、どうやら切り換わったばかりの頃のプレスのようだ。


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うちのは直輸入盤に解説を付けて国内販売されたもののようだが、LIBERTYのCSに掲載されているブルーノートのレコードは、4250のホレス・シルヴァー(Horace Silver)"The Jody Grind"までだからである。

66年初頭のプレスじゃないかという期待は木端微塵に砕け散ったが、67年初頭のLIBERTY切り換え時のプレスではありそうで、ちょっとほっとしている。

実際、M44-7で歪みなく再生すれば、LIBERTY再発盤とはいえ、うちの盤、ホント、素晴らしい音で鳴るんだよ。
ラベル:Herbie Hancock
posted by 想也 at 00:01| Comment(0) | Rudy Van Gelder(RVG)の仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年11月28日

何故J44A 7なのか?

今日は夕方18:30から東京JAZZのライブ配信がある。
東京JAZZもちょうど20回目になるのだが、20回公演を記念して、「音楽で旅をしよう」をテーマに、名曲『処女航海』のスペシャル・パフォーマンスがあるのだという。

だったら、予習しとかないとね(笑)


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まぁ、うちのはオリジナル・モノ盤じゃなくて、リバティ再発のステレオ盤だけどさ。
しかも、前所有者の聴き方に問題があったのか、なんだか歪みっぽいので、あんまり聴く気の起きないレコードだったのだが、最近はもうほとんどメインというぐらいに活躍しているSHUREのM44-7は、ほとんど歪みを拾わない。
DJ用の針にして針圧4.5gくらいにしてやるとさらに拾わなくなるが、音的には通常針のほうが優位なので、そっちを選択する(針圧は2.8g)。


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もちろん、MCカートリッジの繊細な表現力には及ぶべくもないが、ロックやジャズを大音量でかけるときには、繊細な表現力よりも、いまのボクには、MMカートリッジの、とりわけM44-7のエネルギッシュな力強さのほうが魅力的に聴こえる。

溝に刻まれた情報を余すところなく拾い出そうとすれば、当然のことながら、歪みの原因となる溝の荒れも拾うことになる。
高性能のMCカートリッジを使えば、それは不可避な気がする。

M44-7は、確かに溝に刻まれた微細な情報を取り出すことはできないかもしれないが、同時に歪みの原因となる荒れも拾わない一方で、ロックやジャズのおいしいところは十分に拾い出してくれる。
そんなわけで、M44-7は、いま、とても気に入っているカードリッジなのである。

オリジナルの針が手に入らなかったので、挿している針はJICO社の交換針だ。
そのJICO社が、SHUREの音に挑戦して製品化したのが、M44Gに対抗するJ44Dと、M44-7に対抗するJ44A 7である。
そりゃ、聴いてみたいと思うでしょう。

JICO社のクリスマスプレゼント・キャンペーン、スペシャルカラーのJ44A 7、当たるといいなー
posted by 想也 at 14:54| Comment(0) | オーディオ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする