2022年06月29日

Running Up That HillのUK12インチなど

ケイト・ブッシュ(Kate Bush)が1985年にリリースした楽曲"Running Up That Hill"が、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』というドラマで使用されたのがきっかけで再ブレイク、英シングル・チャートで1位を獲得したという。

いやぁ、めでたいっ!

お祝いにUK12インチ(EMI 12KB 1)を引っ張り出して聴くのである。


202206028-1.jpg


何故12インチかって?
そりゃ、音が凄いうえに、12インチ・ミックスのハンパない80年代感が、たまらなく恋しくなったからである(笑)

それに、うちの盤のスタンパーはこんなに若い。


202206028-2.jpg


2U-1-1-である。
Discogsを見ると、2U-1-1- -1 7とか1A-2U-1- 1-2-とかはかわいいもんで、2U-1- 1 1 19なんてのまである。
末尾なしって意味不明なんだが、なんとなく気分が良い(笑)

DMMが文字通りマザーに直接カッティングするものだとすると、2Uがマザーで次の1がスタンパー、その次の1はファースト・スタンパーから起こした第二世代のマザー・ナンバーってことになるはずで、その後にはプレスに使用するスタンパー・ナンバーがふられていないとおかしい。いまだに、この頃の英EMIの送り溝の読み方がよくわからない。
勘違いしてました。DMMではなかったようです。

DMMらしく手書きのTOWNHOUSE刻印は片面(SIDE 2)にしかないが、両面ともTOWNHOUSEカッティングだろう。
素晴らしい音だ。


"Running Up That Hill"の12インチは、ドイツ盤(EU盤)も持っている。


202206028-3.jpg


こんなポスターがついていたからである。


202206028-4.jpg


「ドイツ盤(EU盤)にそんなポスターがついてるなんて話、聴いたことないぞ。」と思った貴方、貴方は正しい(笑)

このポスターは、このレコードに付いていたものではなく、"POP Rocky"というドイツの音楽雑誌についていたものだからである。
前所有者が、このレコードに入れたのだ。


202206028-5.jpg


こういうオマケもうれしいよね。
ラベル:Kate Bush
posted by 想也 at 00:26| Comment(0) | Kate Bush | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年06月26日

歌うたいのバラッド@THE FIRST TAKE

この週末も、ボクはずっと仕事である(涙)
この多忙モードから早く脱出したいのだが、あと2週間くらいは無理かなぁ・・・

それはそうと、THE FIRST TAKEって大御所も登場するのね。
斉藤和義さんが『歌うたいのバラッド』やるって、凄すぎじゃん。





あぁ、なんだか、ボクも、ギター弾きながら歌いたくなってきたな(笑)
昔は、よく歌ってからなぁ。


     ♪ ハッピーエンドの映画をいま イメージして歌うよ
     ♪ こんなに素敵な言葉がある
     ♪ 短いけど 聴いておくれよ
     ♪ あぁ 愛してる


ハッピーエンドの映画をイメージして歌ってたけど、ハッピーエンドの結末は待ってなかったな・・・
ラベル:斉藤和義
posted by 想也 at 18:15| Comment(0) | 斉藤和義 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年06月24日

Milt Jackson BLP 1509の謎

TLに誘われて、このレコードを引っ張り出して聴いた。


202206023-1.jpg


ミルト・ジャクソン(Milt Jackson)のBLP 1509である。
もっとも、うちにあるのはオリジナルではない。

そもそも、ブルー・ノートのオリジナルなんてそんなに持っていない。
ボクがジャズのレコードを集め始めた頃は、現在ほどとんでもない価格にはなってなかったとはいえ、それでもブルー・ノートのオリジナルといえばかなり高額だった。
どうしても欲しかったものは何とかオリジナルを手に入れたが、ほとんどはLIBERTYとかUAとかの再発を買っていた。

このレコードもLIBERTY再発である。


202206023-2.jpg


LIBERTYやUAの再発でも、さらには♪レーベルの再発でも、送り溝にアレがあればいいんである。
そう、ルディ・ヴァン・ゲルダー(Rudy Van Gelder)がカッティングしたことを示す刻印だ。

しかし、このレコードの場合、確かに刻印はあるのだが、ちょっと謎なのである。
なぜなら、この刻印だからだ。


202206023-3.jpg


BLP 1509がリリースされたのは1955年だから、RVGは、まだこのスタンプの刻印は使用していない。
当時はRVGと手書きされていた。
つまり、このレコードも、オリジナルは手書きRVGのはずである。

ってことは、どこかの時点でなんらかの理由で、リカッティングが行われたのだ。
うちの盤、マトがA-1/B-2というのも、リカッティングが行われたことを如実に示している。
B面の数字が進んでいるのが問題なのではなく、そもそも、1500番台のオリジナルの場合、マトはA/Bで終っていて数字はつかない。

うちのLIBERTY再発は、オリジナルで使用されたラッカー由来のスタンパーではなく、リカッティングされたラッカー由来のスタンパーでプレスされたものであることは確実なのである。

では、いつ、どんな理由で、リカッティングが行われたんだろう?

Discogsを見ると、時期的には、NEW YORKレーベル時代にすでにA-1/B-2マトが登場している。
47 WEST 63rd NYCレーベル時代にはまだ登場してなさそうだ。

問題は、リカッティングした理由である。

リカッティングが必要なほど、つまり、最初にカッティングしたラッカー由来のスタンパーを使いきってしまうほど売れたんだろうか?
いやぁ、そんなことはないんじゃないかなぁ。

まったく売れなかったのなら、リカッティングもしないだろうから、それなりに売れてはいたんだと思うけど。
実際、Discogsを見ても、オリジナルのLexingtonレーベルから、47 WEST 63rd New York 23レーベルの盤、47 WEST 63rd NYCレーベルの盤、NEW YORKレーベルの盤が確認できる。
継続的に売れていたんである。
とはいえ、スタンパーを使い切るほど売れていたとも思えないのだが・・・

では、ほかにどんな理由が考えられるだろう?

このレコード、10インチでリリースされた"Wizard of Vibes"(Blue Note LP 5011)に収録されていた8曲に4曲を加えて再構成したもので、録音はRVGではない。

ジャケット裏に書いてあるように、BLP 1509のオリジナルからして、RVGのリマスターなのである。


202206023-4.jpg


もしかして、最初のリマスタリングに、RVG自身、何か不満があったんだろうか?
いや、不満があったとしたら、ライオン(Alfred Lion)か?

もし、そうだとすると、オリジナルよりもNEW YORKレーベル以降のレイトの音ほうが、ライオンの望んだ音だということになる。

そうだといいなー(笑)


まぁ、でも、素直に考えれば、品質を考えて、一枚のラッカーから作るスタンパーを制限していたために、スタンパーが足りなくなったってところかなぁ。
そうだとすると、ジミー・スミス(Jimmy Smith)とか、ばんばんラッカー切ってそうだよね。


それにしても、いつか、手書きRVGのオリジナルと聴き比べてみたいのである。
自分でオリジナルを買うつもりはないけどさ(笑)
posted by 想也 at 01:06| Comment(0) | Rudy Van Gelder(RVG)の仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする