2022年11月30日

Pink Floyd, The Wallの日本盤見本盤

今日11月30日は、ピンク・フロイド(Pink Floyd)が1979年にリリースしたアルバム”The Wall”が英本国でリリースされた日らしく(DiscogsによるとUSでは12月8日リリースで、日本でも12月8日リリースらしい)、TLを眺めていると、みんなこのレコードをターンテーブルに載せている。
ってことで、ボクもつられて、ターンテーブルに載せた(笑)


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UKオリジナル(Harvest SHDW 411)でもなければ、USオリジナル(Columbia PC2 36183)でもない。
日本盤(CBS/Sony 40AP 1750~1)である。

この"The Wall"の日本盤、アメリカの権威あるオーディオ雑誌The Absolute Sound(通称TAS)で、ハリー・ピアソン(Harry Pearson)のスーパーLPリストに載ったことがある(2014年)。
つまり、オーディオ的に良い音であることはお墨付きなんである。

個人的には、UKオリジナルやUSオリジナルのTMLカッティングも嫌いではないのだが、確かにオーディオ的には日本盤の方が良い気もする。

まぁ、ボクの印象は、TMLカッティングのアーリー・プレスは聴いたことがなくて、うちにある日本盤が、この通り見本盤だということも影響しているのかもしれない。


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ただ、うちの見本盤、Side 1こそマザー/スタンパー1 A 1なのだが、ほかの面がねぇ・・・(マトは、オール1しかないと思う。)

ちなみに、うちの見本盤のマザー/スタンパーは次の通りだ。

Side 1: 1 A 1
Side 2: 1 A 15
Side 3: 1 A 15
Side 4: 1 A 13

Side 2以降が何故こんなに進んでんだろ?
もしかして、オール1 A 1の第一見本盤なんてのが存在したりするのかしらん?

P.S.
「第一見本盤て何だよ?」と思った方は、下記記事をごらんくださいませ。

https://sawyer2015.seesaa.net/article/2021-10-12.html
ラベル:PINK FLOYD
posted by 想也 at 23:59| Comment(0) | 国内盤研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年11月29日

ベスト・オブ・ジョージ・ハリスン

11月29日はジョージ(George Harrison)の命日である。
ビートルズ(The Beatles)にしても、ジョージのソロにしても、何かと聴く機会があるので、ふだんはあんまり聴かないレコードを引っ張り出して聴いていた。


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1976年にリリースされたベスト盤『ベスト・オブ・ジョージ・ハリスン』である。
見ての通り、帯付きの日本盤(Odeon EAS-80720)だ。
まぁ、いろいろ思い入れもあるレコードなので、命日に聴くにはいいよね。

そういや、"Bangla Desh"のシングル・バージョンて、このアルバムでしか聴けないんだったよな。
って、シングルで聴かなきゃダメよね。
シングルもちゃんと集めなきゃ・・・
ごめん、ジョージ・・・


『ベスト・オブ・ジョージ・ハリスン』は、日本では、1976年12月20日にリリースされた。
もしかしたら、見本盤は発売日前月プレスかもしれないが、発売当月プレスでも最初期プレスだろう。


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PMは6-Zだから、1976年12月プレスで、合格である。

おまけに、Side 1のマト&スタンパーはこれだ。


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わ~い、1S 1だ~
って、こんなベスト盤のスタンパーにこだわる人はいないやね(笑)

それより、興味深かったのは、Side 2のスタンパーである。


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1S2はごく普通だが、スタンパーが、これ、A19である。
Aスタンパーといえば、以前、ユーミン(荒井由実)の『14番目の月』に関する記事で取り上げたことがある。

https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2022-07-22

一応仮説を提示はしたが、まったく根拠薄弱な仮説で、実質的にはまったく謎のままだ。

https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2022-07-23

ただ、『14番目の月』は1976年11月リリースで、うちのAスタンパー盤のPMも6-Yだった。
この『ベスト・オブ・ジョージ・ハリスン』は1976年12月リリースでPMも6-Zだ。
もしかして、Aスタンパーって、1976年の年末頃のごく限られた時期にしか使用されていなかったんだったりして・・・

R.I.P.
ラベル:George Harrison
posted by 想也 at 23:59| Comment(2) | George Harrison | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年11月28日

Blackmore's Rainbow, Rainbow RisingのUKオリジナル

<マト3のMD刻印を確認させてもらったので、追記しました。>(2022年12月9日22:30)

発売日からすでに2週間ほど経ってしまったが(発売日に買ったんですけどね)、レコード・コレクターズ2022年12月号の初盤道が取り上げているのは、レインボー(当時の正式名称はBlackmore's Rainbow)の"Rainbow Rising"である。

前後編に分かれていて、前編の今回は、UKオリジナル初盤の話は出てくるが特に目新しい話ではなく(こんなところで目新しい話をされても困るが)、UK盤のほかのマト1の話は興味深かったが、全体的には、「USカッティングの謎」と「NYCミックスとLAミックスの経緯の謎」に迫る後編の前置きのような趣だった。
ってことで、次回が非常に楽しみなんである。

ところで、うちにも"Rainbow Rising"のUKオリジナル(Polydor 2490 137)はあるのだが、初盤道ではまったく触れられていないところで、このブログ的に重要な発見があったので報告しておこう。


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UK盤のジャケットは、US盤や日本盤と違って、Rainbowの文字がちょっと赤味を帯びている。
比較のために、US盤と並べて写真を撮ってみたのだが、かなりはっきり違うでしょ?
このあたりのジャケ違いの経緯にも興味があるのだが、それよりももっと興味深いことを送り溝に発見したのである。

うちのUKオリジナルは、出版社表記がCopyright Controlになっている両面マト1でMASTERDISK G. K.カッティングの正真正銘の初盤だ。


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注目すべきは、この初盤の送り溝のココである。


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ピンときた方はいるだろうか?

A//1の後の0は、前にも話題にしたことがある。
そう、エリック・クラプトン(Eric Clapton)”Slowhand”のUKオリジナルである。

詳しくは下記記事を読んでいただきたいのだが、要するに、この0は、まだイニシャルが確定していないマスタリング・スタジオでのカッティングであることを示す、というのがボクの仮説だ。

https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2022-10-16

Phonodisc Ltd.プレスでは、外部カッティングのときには、どこでカッティングされたかを、この0が刻印された位置に、イニシャルで示す。
たとえば、TRIDENTカッティングならT、STERLINGカッティングならSTと刻印される。

MASTERDISKカッティングならMDなのだが、”Slowhand”がリリースされた1977年11月25日時点ではまだイニシャルが決まっていなかったから、0なのだと思うのだ。

”Slowhand”の記事を書いたときには、”Slowhand”で初めてMASTERDISKカッティングのラッカーを使ったのかと思ったのだが、"Rainbow Rising"のリリースは1976年5月17日なので、1年半ほど前に使用したことはあったわけだ。
とはいえ、その後も、あまり使うことがなく、”Slowhand”の頃まで、イニシャル未定だったのだろう。

さて、うちにはないのだが、"Rainbow Rising"のUK盤には、マト3のMASTERDISKカッティング盤というのも存在する。
その盤はどうなっているのかとDiscogsで確認すると、ちゃんとMDと刻印されているらしい。
(マト3盤をお持ちの方に、画像でMD刻印を確認させていただきました。)
ボクの仮説が正しければ、マト3は、少なくとも1978年以降に、Phonodisc Ltd.にラッカーが持ち込まれたものだということになる。

以上、小さな発見なのだが、個人的には非常に興味深い発見なのであった。
ラベル:rainbow
posted by 想也 at 22:45| Comment(0) | アナログ・コレクターの覚書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする