2022年11月15日

HBD Bish ~ Stephen Bishop, BishのUSオリジナルの謎

11月14日は、Bishことスティーヴン・ビショップ(Stephen Bishop)の誕生日である。
去年はファースト・アルバム"Careless"を聴いてお祝いしたので― https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2021-11-15(1年経ってもBGカッティング盤は入手できていない 泣)―今年は、1978年リリースのセカンド・アルバム"Bish"を聴いてお祝いしていた。


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もちろん、USオリジナル(ABC Records AA 1082)である。

レイ・ブラウン(Ray Brown)のベースに導かれて、Bishのトロンボーンが素朴にメロディを奏で、ストリングスが入ってきたところで、すでにAOR名盤の匂いが部屋中を満たす。

実際、聴きどころ満載の名盤である。
でも、その聴きどころについては、ちょっと検索すれば、いろんな方が語っているので、そちらに任せよう。

ボクはボクらしく、このレコードの謎を取り上げるのである(笑)


このレコード、見開きジャケットの内側には、歌詞といっしょにマスタリング関係のクレジットもある。


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マスタリングは、ワーナー・スタジオのリー・ハーシュバーグ(Lee Herschberg)によって行われた。
先日、リッキー・リー・ジョーンズ(Rickie Lee Jones)"Pirates"のマスタリングを行なったエンジニアとして紹介した― https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2022-11-10 ―ので、まだ記憶に残っているんじゃないかと思う。


しかし、送り溝を見ると・・・


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STERLINGのテッド・ジェンセン(Ted Jensen)によるカッティングなんである。

これはいったいどういうことなんだろう?

その謎を解く鍵は、たぶん、これだ。


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"RE1"というのは、おそらく、リマスタリングが行われたということだろう。

オリジナルのマスタリングは、リー・ハーシュバーグがやったのだ。
しかし、その音に満足できなかったBishは、STERLINGにリマスタリングを依頼した。
で、結果的には、テッド・ジェンセンのカッティングが採用されたのだが、ジャケットのクレジットにはリー・ハーシュバーグがそのまま残ってしまった。

そんなところだろうと思うのだが、さて、真相やいかに?
ラベル:Stephen Bishop
posted by 想也 at 00:41| Comment(0) | STERLINGの仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする