2022年12月31日

大晦日は陽気に~Donna Summer, She Works Hard for the MoneyのUSオリジナル

12月31日はドナ・サマー(Donna Summer)の誕生日だし、大晦日を陽気に過ごすには、彼女のレコードは打ってつけなので、今年はこのレコードを聴いていた(ときどき、紅白も観てたけど 笑)。


20221231-01.jpg


1983年リリースのアルバム"She Works Hard for the Money"のUSオリジナル(Mercury 812 265-1 M-1)である。

冒頭におさめられたタイトル曲はかなりヒットした佳曲だが、ボクは、このアルバム、Side 2の方が好きなのよね。

このアルバム、いろいろ紆余曲折があってリリースされたアルバムだけに、マスタリング関係にもそれが現れている。
インナー・スリーブでは、Future Discのスティーヴ・ホール(Steve Hall)とA&Mスタジオのバーニー・グランドマン(Bernie Grundman)の連名になっているのである。

これはおそらく、当初、ゲフィン(David Geffen)がボツにしたときにマスタリングしていたのがスティーヴ・ホールで、ポリグラムに引き渡された後、マーキュリーからリリースする際にマスタリングしたのがバーニー・グランドマンだったということだろう。
リマスタリングになるので、両面ともマトにREがついている。

実際、カッティングがバーニー・グランドマンだということは、送り溝の筆跡から明らかだ。


20221231-02.jpg


これでもかというくらい5をひっくり返したような2が並んでいる(笑)

さて、まもなく新年だ。
新年のご挨拶は明日するとして、みなさま、良いお年をお迎えくださいませ。
ラベル:DONNA SUMMER
posted by 想也 at 23:54| Comment(0) | Bernie Grundman(BG)の仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年12月30日

US DECCAのモノラルにも・・・

一応できる限りの感染対策はしているが、家庭内隔離はなかなか難しいものがあるので、咳がおさまってくれるとありがたいなと思って葛根湯エキス配合の市販の風邪薬を飲ませてみたら、思惑通り、すっかり咳もおさまった。
相変わらず発熱もないので、もはやユウも完全に無症状である。

ボクのほうも、未感染なのか、それとも感染していて無症状なのかわからないが、発熱・咳・喉の痛みなどの症状はいまのところまったくない。


さて、US DECCAのモノラル盤の話題である。

ふっと思い出して、今宵はこのレコードを聴いていた。


20221230-01.jpg


US DECCAから(Discogsによれば)1962年にリリースされた"HOUSE PARTY”(Decca DL 4206)というオムニバス盤である。

日本ではホーム・パーティという言い方が一般的だが、英語ではハウス・パーティというようだ。

このレコード、60年代のアメリカで、ホームパーティのBGMにと編集されたもののようで、そういう気分が味わえるので、ときどき聴きたくなる。
数年前にハードオフで拾ったものだが、こういうレコードにめぐり合えるから、ジャンク漁りはやめられない(笑)

おっと話がそれた。
何故このレコードのことを思い出したのかといえば、US DECCAのモノラル盤だからである。
RIAAセッティングで再生しろとは書いてないことを確認しようと思い立ったのだ。

しかし、話はそう簡単ではなかった。

先日、ビング・クロスビー(Bing Crosby)の"White Christmas"を取り上げた記事で、US DECCAを「ステレオにはRIAAセッティングで再生しろと書いてあるのに、モノラルの方には書いてない。」組に振り分けたのだが、どうもそう簡単ではないらしいのである。

うちの擬似ステレオ盤と同時期にリリースされた"White Christmas"のモノラル盤には、RIAAセッティングで再生しろとは書いてないことは確かなようだ。

しかし、この"HOUSE PARTY"には、モノラル盤であるにもかかわらず、ちゃんとRIAAセッティングで再生しろと書いてあるのだ。


20221230-02.jpg


つまり、60年代初頭のUS DECCAのモノラル盤には、RIAAセッティングで再生しろと書いてあるものと書いてないものが存在したのである。

この事実が意味するのは、モノラル盤にもRIAAでカッティングされたものとそうでないものがあったということだろう。
まぁ、50年代にカッティングされたラッカー由来のスタンパーを使っていれば、RIAAじゃないのもあるだろうしね。

裏ジャケットには、こんな注意書きもある。


20221230-03.jpg


従来型のレコード・プレイヤーではなく、ステレオのレコード・プレイヤーで再生したほうが、より良い音で再生できるというんである。

つまり、60年代のモノラル盤については、従来型プレイヤーで再生することを念頭に置いたものと、新しいステレオプレイヤーで再生することを念頭に置いたものがあったということだと思う。

個人的には、なかなか興味深い発見なのであった。
posted by 想也 at 23:59| Comment(0) | アナログ・コレクターの覚書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年12月29日

久保田早紀『異邦人』のオレンジ

今朝、ユウの施設から電話があった。
咳が出ていたので抗原検査をしてみたところ、陽性だったので、すぐに迎えにきてほしいという。
昨夜は施設に宿泊していたのだが、昨日の朝送っていったときは、何ともなかったんだけどな。

潜伏期間を考えれば、ボクが無症状で持ち帰った可能性もあるし、施設は万全の感染対策をとっているとはいえ、ときどき感染者が出ているから、施設で感染した可能性もある。

ボクが無症状で持ち帰ったのならいいのだが、施設で感染した場合には、今後、ボクもユウから感染する危険が高いと思う。
出来る限りの感染対策はとるが、重度障害があるユウの家庭内隔離はなかなか難しそうだ。

ちなみに、ユウは、ワクチンを4回接種しているおかげか、たまに咳が出る程度で、体温も平熱だし、普段通りに元気そうにしている。
ほぼ無症状である。

ってことで、今後、更新が滞った場合は、コロナに感染してダウンしていると思ってください。

さて、久保田早紀さんの『異邦人』(CBS/SONY 06SH 636)の話題である。

昨年、酒井政利さんの訃報をうけて書いた下記記事で話題にしたことがあるが、うちには射出成型盤しかなかった。

https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2021-07-22

だから、圧縮成型盤がほしいとずっと思っていたのである。
どうしてもすぐに欲しければヤフオクとかで探せばいいのだが、150万枚近く売れたレコードだし、すぐにどこかで出会えるでしょと思っていたら、1年以上過ぎてしまった(笑)

で、一昨日、ちょっと時間ができたときにのぞいてみた近所のBOでようやく見つけた。
ジャンクじゃないので税込330円。
PSも盤もとても綺麗である。


20221229-01.jpg


ただ、マトやスタンパーは特に若いわけではない。

以前から持っていた射出成形盤はマトA5/B5でマザー/スタンパーが1D24/1C13だったが、今回入手した圧縮成形盤もマトはA5/B5で、マザー/スタンパーの方は1F24/1F36だ。
射出成形盤よりマザー/スタンパーは進んでいる。

でも、聴き比べてみると、明らかに圧縮成形盤の方が音が良い。
射出成形盤の方は微妙に歪みっぽさがあって、それが全体的になまった感じの音にしてしまっている。

もちろん、うちにある2枚の比較にすぎないので、一般的に射出成形盤より圧縮成形盤の方が音が良いと言えるわけではないが、同じような比較を繰り返してゆくと、なんとなく見えてくるものもあるかなぁと思っている。

それはそうと、CBS/SONYの射出成形盤て、やっぱりコロンビア委託製造なんじゃないかなぁ?
この件に関連しては、下記記事もどうぞ。

https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2022-08-18

何かご存知の方、ぜひ教えてくださいませ。
ラベル:久保田早紀
posted by 想也 at 21:41| Comment(0) | 国内盤研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする