2022年12月04日

Andy Summers=Robert Fripp, BewitchedのUKオリジナルの謎

<マトA1/B1の情報が入ったので追記しました。>(2022年12月4日19:00)

たまに聴くと、違う世界に連れてってくれるレコードというのがある。
アンディ・サマーズ(Andy Summers)がロバート・フリップとのコラボでリリースしたこのレコードも、(あくまでボクにとって)そんなレコードのひとつだ。


20221203-01.jpg


彼らのコラボ作品としては2作目にあたる"Bewitched"のUKオリジナル(A&M Records AMLX 68569)である。

このレコード、インナースリーブに、"mastered by ian cooper at the townhose, london"と明記されているので、タウンハウスのイアン・クーパーによるカッティングであることがわかる。

うちにあるのもタウンハウス・カッティングである。


20221203-02.jpg


凸リムで420の刻印が確認できるので、PRS Ltd.(1979年1月までPhonodisc Ltd.という名称だった工場)プレスであることがわかる。
420の隣のHはカッティング・スタジオを表すイニシャルで、Hはタウンハウスを意味している。


20221203-03.jpg


この通り、手書きでTOWNHOUSEと刻まれてもいる(手書きってことは、DMMなのか?)。

このようにSide 1については何の問題もなかったのだが、Side 2はこうなんである。


20221203-04.jpg


マトは刻印ではなくなり、手書きでB3になっている。
手書きのTOWNHOUSEも、どこにもない。
ダメじゃん・・・
きっと、マトA2/B2で両面に手書きTOWNHOSEが刻まれた盤が存在していて、それがファースト・プレスなんだろうなー
売れたレコードでもないと思うのに、何故マトが進んだりするんだよ・・・まったく・・・

ボクは、ブツブツ文句を言いながら、確認のためにDiscogsを見てみた。

は?

A1/B1?

売れたレコードでもないと思うのに(しつこい)、A2も初回マトじゃないのかよ・・・

でも、よく見ると、etchedとあるから、A1/B1のマトは手書きらしい。
しかも、手書きのTOWNHOSEが刻まれているとも書かれていない。
単に登録忘れかもしれないが、もしそうでないとすると、タウンハウス・カッティングではない可能性もある。

どういうこと?

謎なのである。


Kaori Eさんとノイさんから、マトA1/B1に関する情報をいただいた。
やはり、送り溝にTOWNHOUSEはないとのことだ。
しかも、ノイさんが入手した盤は、盤の形状からして、PRS Ltd.プレスではなく、どうやらCBSプレスのようだ。

初回盤は、このCBSプレスのマトA1/B1(TOWNHOUSEなし)の可能性が高そうな気がする。
しかし、そうだとすると、インナースリーブに明記されているカッティングの盤が存在しているのに、それにもかかわらず、それが初回盤でないというのは、きわめて珍しい例なんじゃないだろうか。
posted by 想也 at 19:07| Comment(0) | アナログ・コレクターの覚書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする