2023年03月31日

HBD エリック~Pilgrimのアナログ盤

<ハルちゃんがインナースリーブの重さを量ってくれたので追記しました。>(2023年3月31日9:00追記)
<すろはん先輩が日本盤の情報を提供してくれたので追記しました。>(2023年3月31日10:30)
<ハルちゃんがAのみ末尾なし盤を持ってきてくれて聴き比べをしたので追記しました。>(2024年5月5日)

3月30日はエリック・クラプトン(Eric Clapton)の誕生日である。

先日、TLで話題になった(ボクが話題にした)このレコードでお祝いすることにしよう。


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1998年3月にリリースされたアルバム"Pilgrim"である。

このアルバムのアナログ盤は、当時リリースされたものとしては、ドイツ製EU盤と日本盤しかない(ほかに2013年のRhino再発がある。)が、日本盤もドイツ・プレスでカッティングは同じだ。
ただし、日本盤は180g重量盤だし、ジャケットが見開きになっていて豪華である。
ってことで、日本盤のほうが所有欲をそそるのだが、ボクはEU盤(Reprise Records 9362-46577-1)しかもっていない。

で、何故このレコードをTLで話題にしたのかなのだが、その理由はこれである。


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EU盤は、一枚目用と二枚目用それぞれ別のインナースリーブに盤がおさめられて、シングル・ジャケットの中に入っているのだが、一枚目のインナースリーブ(黒のほう)と二枚目のインナースリーブ(白のほう)の厚さが、おそろしく違うのだ。
(日本盤は、インナースリーブではなくインサートになっているとのこと。)

うちのを量ってみると、一枚目のほうが35gもあるのに対して、二枚目のほうは15gしかない。

1998年というと、完全にCD時代で、アナログの生産量はかなり少なかったはずだ。
途中で仕様変更なんてあったとも思えないのだが・・・

TLで確認できたことは、うちの盤とは逆に一枚目が薄くて二枚目が厚いものの存在と、両方とも薄いものの存在である。
(両方とも薄いというハルちゃんに重さを量ってもらったら、微妙な誤差はあるものの18g程度だったとのことでした。うちの計りは5g単位で薄い方も正確には15gよりちょっと重いので、うちの薄い方と個体差の範囲で同一仕様と思われます。)(2023年3月31日9:00追記)

しかも、両方とも薄いというハルちゃんの持っている盤は、A面のマトに末尾がないというのだ(これはDiscogsにも登録されていない)。

うちのは、B面C面D面のマトには末尾がないが、A面はA2である。


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Discogsに登録されているものも、みーんなA2である。
(日本盤もA2です。ちなみに、日本盤に関するDiscogsの登録では2枚目のSide 2のマトもA2になっていますが、これは誤登録だろうとすろはん先輩に確認してもらったところ、やはりマトはDの末尾なしで、Discogsのは誤登録でした。)(2023年3月31日10:30追記)

末尾なしってなんだよ?
この点については、そのうちハルちゃんのと聴き比べさせてもらって考えようと思っている。

記事を書いてから1年以上経ってしまったが、ハルちゃんがSide 1がAのみ末尾無しの盤を持って遊びに来てくれたので、聴き比べてみた。
紙ジャケ探検隊、ノイさん、urbantango82さんもいっしょで、あれこれたくさん聴くものがあったので、A1の"My Father's Eyes"を聴き比べただけだったのだが、もうね、全然違うのね(笑)
Aのみ末尾なし盤はナチュラルで落ち着いた音なので、比較すると、マトA2盤はものすごーく派手な音に聴こえる。
「時代の音」に合わせてリカッティングしたってところだろうか。
(2024年5月5日追記)


もう一つ、Discogsには、裏ジャケットの曲名が落ちている(B2とB3、D2~D4の曲名が印刷されていない。)ものが登録されている。
こんなの回収ものだろー

で、確認したら、ハルちゃんのA面末尾なし盤のジャケットが、これだって言うのだ。
回収ジャケットじゃないのかよ。
あっ、そもそも、A面末尾なしってのも、実は回収盤なのか?

でも、インナースリーブは二枚とも薄いって言うんだよねぇ。
最初薄くて、あとから分厚くするって、あんまりないパターンだと思うのだが・・・

謎は深まるばかりなのである。

まぁ、この盤、こういう間違いもあるしねぇ・・・


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二枚目は両面とも、曲番号を間違えている。
本来「4」としなければいけないところを「3」としてしまっているのである。
Discogsによると、EU盤は全部間違っているとのことなのだが、Discogsに登録された画像では(解像度が低くて見にくいが)日本盤も間違っているように見える(すろはん先輩が確認してくれました。私も画像を見せてもらって確認しました。間違いなく間違ってました(笑)―2023年3月31日10:30追記)

案外、ファースト・プレスからセカンド・プレスになって仕様変更があったとかマトが進んだとかって話ではなく、アナログ生産にかかわる人間が少なくなってしまっていたせいで、十分なチェックができなくなって、ファースト・プレスにいろんなものが混じってしまっていたってことだったりして。
ラベル:Eric Clapton
posted by 想也 at 00:26| Comment(0) | Eric Clapton | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月30日

ミルバ『女心/ヴァンゲリスを歌う』

3月29日はヴァンゲリス(Vangelis)の誕生日である。

3カ月ほど前に手に入れたこのレコードを聴こう。


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ミルバ(Milva)が1981年にドイツでリリースした"Ich Hab' Keine Angst"の日本盤(King Record K28P-337)である。
日本盤リリースがいつなのかはよくわからないのだが、裏ジャケットに掲載されている永田文夫さんの解説では、1983年2月の活動にまで言及しているので、おそらく1983年ではないかと思われる。

イタリア・カンツォーネ界のベテラン・シンガーであるミルバが、ヴァンゲリスの楽曲(書き下ろしで提供された曲だけでなく、オリジナル・アルバムに収録されていた曲も取り上げられている。)を、ドイツ語で歌うという、なんだか企画ものっぽいレコードなのだが、これがなかなか良いんである(ドイツでは45万枚以上売れたらしい)。
ファドなんかに通じるヨーロッパ的哀愁がなんとも心地よい。

ジャケットは、ドイツ・オリジナルとは異なる日本オリジナル・ジャケットだが、こっちのほうが断然良い。
音は、やっぱりドイツ・オリジナルの方がいいんだろうけど、この日本盤も十分に良い音である。

あぁ、なんだか、ファドが聴きたくなってきた(笑)
ラベル:Milva
posted by 想也 at 00:26| Comment(0) | WORLD MUSIC | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月29日

二つのマト1~DukeのUKオリジナル

<Kaori Eさん、ノイさん、ネイトさんから、マトA1/B1に関する情報を頂いたので追記しました。>(2023年3月31日11:00)

3月28日は、ジェネシス(Genesis)の10作目のアルバム"Duke"のリリース記念日である。
USでは1980年3月24日にリリースされたらしいが、UKでは3月28日にリリースされたんだそうだ。

ってことで、UKオリジナル(Charisma CBR 101)をターンテーブルに載せた。


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初盤には、期間限定の特別価格であることを示すステッカーが貼ってある。
まぁ、リムーバブルなので、剥がされちゃってることもあるだろうから(小さい子どもはシールを剥がすの好きだよねぇ)、ステッカーが貼ってなければ初盤じゃないとは言えない。


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ただ、ご覧の通り、内ジャケの"DUKE'S TRAVELS/DUKE'S END"のところにあるイラストをシルエットにして使っているステッカーなので、やはり、このステッカーはどうしても欲しいよねぇ。

ステッカー付きなので、うちの盤も、おそらくリリース日に店頭に並んでいたものという意味では初盤だと思う。
ただ、一番最初にカッティングされた盤かというと、そうではない。

うちの盤は、マトがA2/B1なのだが、両面とも、送り溝にはこんなサインがある。


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この"S.A."というのは、当時トライデント・スタジオ(Trident Studios)にいたスティーヴ・エンジェル(Steve Angel)のサインなのだが、内ジャケットには、同じトライデント・スタジオのレイ・スタッフ(Ray Staff)がマスタリングしたと明記してあるのだ。

ってことは、やはり、レイ・スタッフのカッティングした盤というのが存在しているに違いない。
うちのはSide 1がマト2だから、マト1がレイ・スタッフのカッティングということだろうか?

Discogsを確認すると、確かにそういう盤が存在する。
つまり、A1/B1で、Side 1がレイ・スタッフ(Raysというサイン入り)、Side 2がスティーヴ・エンジェル(S.A.というサイン入り)という盤である。

しかし、Discogsには、A1/B1で両面ともレイ・スタッフのカッティングという盤も登録されているのである(Kaori Eさんとノイさんがお持ちだということで、確かに存在するという裏がとれました)
つまり、Side 2のマト1には、レイ・スタッフがカッティングしたものと、スティーブ・エンジェルがカッティングしたものの二種類があるのだ。
(ネイトさんが、A1 Rays/B1 S.A.の盤をお持ちだということで、A1/B1には、少なくともRays/RaysのものとRays/S.A.のものの二種類があることは、裏がとれました。もし、A1/B1で、S.A./S.A.をお持ちの方、あるいは、S.A./Raysをお持ちの方は、ぜひ情報をお寄せください。Side 1のS.A.がホントに存在しているのか裏がとれていないのです。)

それどころか、注意深くDiscogsの登録を見ると、S.A.サイン入りのSide 1のマト1も登録されているんである。
この登録が誤登録でなければ、Side 1のマト1にも、レイ・スタッフがカッティングしたものと、スティーブ・エンジェルがカッティングしたものの二種類があることになる。

マト2以降はすべてスティーヴ・エンジェルのカッティングのようだが、マト1は二種類あるらしい。

しかし、なんでまた、こんな紛らわしいことが起きたんだろうね?
ラベル:GENESIS
posted by 想也 at 00:48| Comment(0) | Genesis | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする