2023年04月30日

Wishbone Ash, ArgusのUKオリジナル

4月28日がリリース記念日ということで、一昨日にはこのレコードの画像もTLに溢れていた。


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ウィッシュボーン・アッシュ(Wishbone Ash)が1972年にリリースした三作目のスタジオ・アルバム"Argus"である。

ってことで、UKオリジナル(MCA Records MDKS 8006)を、一昨日引っ張り出してターンテーブルに載せたのだが、3日連続で聴いてしまっている。
いやぁ、ホント、名盤だなぁ。

ファースト・プレスは、一枚目の画像でもわかると思うが、ブルー・ブラックのヘキサゴン・レーベルである。


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1973年には黒一色のレーベルに変わるが、レーベルが変わる前に、マトも1Lから2Lに進む。
つまり、ヘキサゴン・レーベルでも、両面マト2Lの盤がある。
音がかなり違うので、この名盤は、やはり、両面マト1Lのファースト・プレスで持っていたい。


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うちの盤のスタンパーは1 BK/1 BGで、ちょっと進んでいるが、Wikiによると、5月20日付の全英アルバムチャートで初登場3位になったというから、このぐらいはまぁ仕方ないと思う。
ちなみに、Discogsの登録を見ると、スタンパー・ナンバーにDがあるが、BUCKINGHAMコードにDはないので、Bの見間違いだろう。
確かに、見間違いやすいとはいえ、登録する人は、それなりの基礎知識をもって登録して欲しいものだ。

このレコード、オリジナル盤を集め始めた20数年前には、黒レーベルのマト両面2LがUKオリジナルのファースト・プレスでいいって話だったと記憶している。
そのうち、ヘキサゴン・レーベルがあるって情報が入ってきて、その後、さらに、両面マト1Lが存在するという情報が入ってきた。

だから、ボクが最初にファースト・プレスだと思って買ったのも、黒レーベルのマト両面2Lの盤である。

そういえば、紙ジャケ探検隊のところにみんなで集まっていたとき(当時はわりと頻繁に集まってたなぁ)、イギリスから荷物が届いて、このレコードの黒レーベル盤が出てきたことがあったのを思い出したのだが、あれって、まだヘキサゴン・レーベルがあるって情報が入ってくる前だったっけ?
それとも、探検隊がよくやっていた(いまでもやってるのか?)遊び(ebayで画像からファースト・プレスっぽいと判断したものを賭けで買ってみるという遊びで、ボクも偶に、真似してやっていた。)の結果だったんだっけ?

20数年前のことなので、もはや記憶が曖昧だが、いずれにしても、(少なくとも仲間内の)初盤情報の塗り替えがあって、買い直しが必要になった一枚であることは確かだ。

そんなことを思い出したGW2日目の日曜日の夜なのであった。
ラベル:Wishbone Ash
posted by 想也 at 18:54| Comment(2) | アナログ・コレクターの覚書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年04月29日

そこにアイはあるのかい?~U.K., U.K.のUSオリジナル

昨日4月28日は、エディ・ジョブソン(Eddie Jobson)の誕生日ということで、TLには、このレコードの画像も溢れていた。


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エディが、ジョン・ウェットン(John Wetton)、ビル・ブルーフォード(Bill Bruford)、アラン・ホールズワース(Allan Holdsworth)と結成したスーパー・グループU.K.が、1978年にリリースしたセルフ・タイトル(日本盤には『憂国の四士』というタイトルも添えられた。)のファースト・アルバムである。

両面マト1のUKオリジナル(Polydor 2302 080)も持っているのだが、聴くのはもっぱら、このUSオリジナル(Polydor PD-1-6146)である。
低域が唸りをあげてぶっとい音がグイグイと迫ってくる。
くぅ~たまらんっという音なのだ。

このアルバム、ロンドンのトライデント・スタジオ(Trident Studios)で録音されているので、トライデント・カッティングのUK盤が当然オリジナルなのだが、MASTERDISKカッティングのUS盤の音のほうが、ボクは断然好きだ。

ボブ・ラディック(Bob Ludwig)によるカッティングかと思いきや、RLサインのある盤は確認できないので、どうやら別のエンジニアによるカッティングのようだ。
コロムビアのピットマン工場プレスの盤に、J.G.というサインのあるものがあり、Joe Gastwirtがカッティングしたものがあることは確かなのだが、すべてのカッティングを彼がやったかどうかはわからない。

これまで気づかなかったのだが、うちの盤には、MASTERDISK刻印の後に、"I"に見える刻印がある。


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これはSide 1の送り溝の画像だが、Side 2のMASTERDISK刻印の後にもまったく同じ刻印があるので、キズとかではないだろう。
この"I"が何を意味するのかは、現時点ではまったくわからない。
その解明は今後の課題である。

あなたのうちのUSオリジナルの、そこにアイはありますか?
ラベル:U.K.
posted by 想也 at 13:08| Comment(4) | U.K. | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年04月23日

Lionel Richie, Dancing on the CeilingのUSオリジナル

シールドされていたライオネル・リッチー(Lionel Richie)"Dancing on the Ceiling"のUS盤(Motown 6158 ML)を開封して、聴いてみた。


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歌詞付きインナースリーブが付属していなかったあたり、レイトのニオイがプンプンするのだが、インナースリーブは初回プレスに間に合わなかったという可能性もないわけではないので、決定的ではない。

レーベル上のモータウン25周年記念ロゴについては、印刷されていなかった。


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誰も教えてくれなかったので自力で調べた限りでは、どうも、この記念ロゴ、印刷されてるものも印刷されてないものも、どちらも初回盤に存在していた感じがする。

モータウンの創立は1959年1月で、1984年1月で25周年らしいのだが、1983年12月から25周年記念ロゴが入っているようだ。
"Dancing on the Ceiling"のリリースは1986年7月15日だから、25周年というのは、リリースの2年半も前である。
そろそろ消えてもいい頃だ。
だから、おそらく工場によって、まだロゴ入りを使ってたところと、もう使ってなかったところがあった、ってだけなんじゃないかと思う。

そう考えると、プロモ盤にロゴ入りとロゴ無しの両方が存在することにも合点がいく。

Discogsを見ると、ロゴ無しの盤は、Superior Record Pressing Corp.のアリゾナ州テンピにある西部工場プレスである。
この工場でプレスされた盤は、スピンドル周りにSRPCWとエンボスで浮き出ている。

うちのも、(ちょっと欠けていて判別しにくいが)SRPCWと浮き出ている。


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インナースリーブが欠品だったので、レイトの可能性も高い気はするが、一応西部工場の初回プレスの可能性も、僅かながら残されているんじゃないかと思う。

画像でもわかるかと思うが、スピンドル周りには、おそらく製造工程で生じたと思われる紙の亀裂はあるものの、いわゆるスピンドルマークは皆無だった。
盤面にも聴かれた形跡はほとんどない。

ってことで、ホンモノのシールドだったのか、中古盤に後から施されたニセシールドだったのかについては、どちらとも断定できない。
ステッカーの点については、貼り忘れた可能性もあるし、インナースリーブと同じで、ごく初期には間に合わなくて貼ってなかった可能性もないわけではないからである。

とはいえ、どちらの可能性が高いかと言えば、ニセシールドの可能性がきわめて高いと思う。
なにしろシュリンクの質感がUS盤ぽくない。
ほぼ未使用の美品に対して、後から日本の中古盤店で、シールドを施したものなんじゃないだろうか。
いずれにしても、開封してしまったので、もうどっちでもいいや(笑)

マトは両面とも末尾15Bだった。
15Aのものもあるが、それ以外は(レコード・クラブ盤をのぞいて)Discogsでは確認できない。
どちらも初回マトでいいんじゃないかと思う。

カッティングは、バーニー・グランドマン・マスタリング(Bernie Grundman Mastering)のブライアン・ガードナー(Brian Gardner)によって行われている。
送り溝には、彼のカッティングであることを示すフラワー・マークが刻まれている。


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録音もカッティングも素晴らしい。
低域のキレも、高域の伸びやかさも、申し分ない。
80年代半ばのキラキラした音が、リビングを満たす。

レイトかもしれないが、音質的にはまったく不満はないのである。
いや、案外、この音は初盤かもなー(笑)

こういう音を聴いてると、当時のことを思い出しちゃうよね。
80年代半ばって、ボクの人生の中でも、一番キラキラしてたなー(笑)
ラベル:Lionel Richie
posted by 想也 at 14:57| Comment(0) | アナログ・コレクターの覚書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする