♪ でも ヒーローになりたい
♪ ただ一人 君にとっての
ヒーローになりたかったんだけどなー
叶わなかったな・・・
って、HEROと言ってもミスチルの話じゃないんである。
ミスチルも大好きだし、『HERO』は弾き語りのレパートリーに入ってたりもするが、今日はこちらのHEROの話だ。

♪ HERO ヒーローになる時 Ah Ha それは今
♪ HERO 引き裂かれた夜に お前を離しはしない
甲斐バンドの『HERO(ヒーローになる時、それは今)』(EXPRESS/東芝EMI ETP-10523)である。
この曲がヒットした1979年初頭、中学生だったボクは、子供時代に憧れたヒーローとは違う意味のヒーローを思い描いて、ギターを抱えながら、この歌の主人公になりきったのであった。
そうです。
ただのナルちゃんです(笑)
まぁ、そんな恥ずかしい記憶も、いまとなってはもはや愛おしい。
ってことで、このレコードの初回プレスを探している。
しかし、この初回プレスもまた、寺尾聡さんの『ルビーの指環』同様に、見つけ方は簡単でも、見つけるのはとても難しい。
まぁ、発売日前のプレスなら初回プレスだとすれば、それほど難しくはない。
このレコードは1978年12月20日リリースなので、78年12月プレスでよければそこそこ見つかる。
79年1月1日から放送されたSEIKOのCMソングに起用されたことがきっかけで爆発的にヒットしたので、79年1月プレスや2月プレスも多いには多いが(オリコンの週間シングルチャートで1位を獲得したのは1979年2月26日―3月5日付とのこと)、楽曲のクオリティとCMタイアップを考えれば、当初からある程度のヒットは見込まれたので、78年12月段階で相当にプレスされたのだと思われる。
Cal De Rさんの調査(下記記事をごらんください)によれば、SEIKOとのタイアップで作られた見開きの別ジャケ盤も78年12月プレスのようだ(このSEIKO盤は、ただいま到着待ちなので、到着したらまた報告することにします)。
https://ameblo.jp/caldermusic/entry-12370570104.html
また、手許の一枚も、78年12月プレスである。

(PM8-Zは78年12月プレスをあらわす。)
このレコードのマトは、次の通り。
ETP-10523-A 2S 30
ETP-10523-B 1S2 7
スタンパーがちょっと進んでいる。
それもあって、78年11月プレス(PM8-Y)を探しているのだが、なかなか見つからない。
できれば見本盤が欲しいのだが、タイミングが悪いらしく、ボクがヤフオクで検索をかけたときにはひっかかったためしがない。
このレコードの見本盤には縁がないのかもしれない。
見本盤には縁がないかもしれないが、ビクター委託プレス盤には縁があった。
探すのが超面倒なので、半分諦めていたのだが、見つかるときには簡単にさくっと見つかるもんである。

いやぁ、青のEXPRESS/東芝EMIレーベルで半透明って萌えるなぁ(笑)
へ?わからない?
そうですね。
それで正常です(笑)
ちなみにビクター委託プレスの送り溝はこうなっている。

マトの詳細は、次の通り。
ETP-10523-A 2S4 ** B
ETP-10523-B 1S3 C **
B面のCはスタンパーに打たれた刻印のようなのだが、東芝EMIの数字刻印より大きいし、打たれている位置も3のすぐ横で、東芝EMIプレスでスタンパーナンバーが打たれる位置ではない。
ということで何を意味しているのかわからないのだが、見えたままCとしておく(6の可能性もあるが、ルーペで確認してもCにしか見えない)。
A面のBはビクターのPMだとすると、79年2月プレスということになる。
(ビクターのPMについては、https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2020-08-31をどうぞ)
オリコン週間チャート1位に駆け上がっていく時期のプレスである。
自社生産だけではとても間に合わなかったのだろう。
と思ったら、Cal De Rさんのところに出ているビクター委託プレスのPMはXだ(その後のVはビクタープレスをあらわすもので、うちのにもある)。
https://ameblo.jp/caldermusic/entry-12370812517.html
これは78年12月プレスをあらわす。
そっかぁ、12月から委託してたかー
レコード会社としては、もう絶対に大ヒットするって確信してたのね。
ラベル:甲斐バンド
ETP-10523-A 2S 6 8-Y
ETP-10523-B 1S 11
でした。
ありがとうございます。
見本盤、羨ましいです。
私も、いつか手に入れられるといいんですが。
このWGは一体何を意味するのでしょうか??
白レーベル見本盤でも明らかに発売日以降にプレスされたものもたまに見かけるので、その辺りのことは今まで敢えてスルーしてきたのがお恥ずかしいのですが(汗)。
このあたりは、現在、甲斐バンドのほかに、オフコース、チューリップなどのこの時期の見本盤を集めて調査中ですが、下記サイトでは、東芝の川口工場でのプレスをあらわすものではないかという仮説を展開しているので、とりあえず仲間内では「川口コード」と呼んで、何か情報を掴んだら共有するようにしてます。
https://ameblo.jp/bp-jrg/entry-12504720764.html?frm=theme
『LADY』については、スタンパーナンバーが打たれてないので、PMに記号をつけることで複数スタンパーを区別したのかなぁと考えてますが、まだ完全な妄想段階です。
川口コードですか・・・とても興味深いお話ですね、勉強になります。
これからも色々教えていただけると助かります。
こちらでも手持ちの見本盤のマト、チェックしてみますね。
ボクは、ずっと、USやUKのジャズやロックを集めてたので、国内盤のことはまだあまり詳しくないのです。