今日10月16日は、TLで親しくさせていただいているすろはん先輩の誕生日ということで、ベタだが、このレコードを聴いてお祝いしていた。

エリック・クラプトン(Eric Clapton)"Slowhand"のUKオリジナル(R.S.O. DELUXE 2479 201)である。
"Cocaine"、"Wonderful Tonight"、"Lay Down Sally"の冒頭3曲で、もうメロメロなのである。
うちのUKオリジナルは、もともとはこういうものだった。

1977年のクリスマスに、メアリーからボブに贈られたプレゼントだったのだ。
メアリーって、ボブの恋人だったのかな?
それとも、お母さんかな?
お姉さんとか妹って可能性もあるのか。
でも、「あなたに口説かれまくって、落ちちゃったわ~」ていうメアリーからのプレゼントってのが、このレコードに一番相応しい物語だよね(笑)
そんな風にメッセージをこめたレコードのプレゼントなんて、いいよねぇ・・・
そういや、メッセージをこめたレコードやCDのプレゼントって、やったことはあるな。
されたことはないけど。
一度くらいはされてみたいなものである。
あっ、でも、中島みゆき『生きていてもいいですか』や山崎ハコ『人間まがい』を、別れた彼女から贈られるような経験は、絶対にしたくないけど。
それはともかく、"Slowhand"のリリースは1977年11月25日だから、このレコード、ファースト・プレスだよね。
クリスマス・プレゼントをどのぐらい前から用意するかは人によるだろうけど、「エリックが好きな彼にプレゼントするの~」って彼女は、予約して買って準備するかな?
うちの盤、マトは当然1/1だが、スタンパーもSide 1こそ1 3 3ではあるものの、Side 2は1 1 1である。
スタンパーは刻印が離れてて写真を撮りにくいので、Side 1のマトだけで。

レーベルの外周がぐるりと凸になっているのでPhonodisc Ltd.プレスであることがわかるが、A//1の後にちょっと離れて刻印してある0は、Phonodisc Ltd.プレスで通常最初に刻印される数字の1が0になっているということではないと思う。
この0が刻印されている場所は、本来、外部カッティングの場合にカッティングされたところを示すイニシャルが刻印される場所だ。
このレコードの場合、MASTERDISKでカッティングされているから、MDと刻印されるはずなのだが、それが0になっているということなんだと思う。
何故0になっているかといえば、これは想像だが、
(1976年5月17日リリースのBlackmore's Rainbow, " Rainbow Rising"で使用されたことがありましたが、やはり0刻印でした。初めての使用ではなかったものの、この時期まで、あまり使用したことがなくて、イニシャル未定だったのだと思います。)
ちなみに、MASTERDISKの誰がカッティングしたかは、サインがあるのですぐわかる。

小文字のeのように見えるので、Discogsの"Slowhand"のページではeと書いてあるだけで特定されていないが、MASTERDISKのページで確認すると、この小文字のeに見えるのは、CとDを合体させたデイヴ・クロフォード(Dave Crawford)のサインであることがわかる。
って、このエンジニアのことは、ボクもよく知らないんだけどさ(笑)
カッティング自体は、かなり攻めたもので、なかなか良いんじゃないかと思うのだが、残念なことに、うちの盤は、A1の冒頭がちょっとスキップする。
ルーペで溝を確認するとくっついているので、カッティング自体が攻めすぎなんだと思う。
もちろん、最初からくっついていればボツになっただろうが、メッキ処理で作ったスタンパーを剥がすときに山が崩れてしまったか、あるいは、ギリギリ崩れていなかった山が、何十回あるいは何百回とショットしているうちに崩れたか、そんなところだろう。
ボブ君だって、自分で買ったレコードだったら、すぐに交換してもらっただろうけど、口説きまくってようやく落とした彼女から"with all my love"って贈られたプレゼントである。
交換するわけにはいかない。
そのままレコード棚におさまったのである。
(もう、決めつけてしまう 笑)
ところで、この”Slowhand”というレコード、UK盤がご覧の通りMASTERDISKのUSカッティングなので、US盤ももちろんMASTERDISKカッティングかと思いきや、TMLカッティングなのである。
何故そういうことが起こったのか、謎である。
このあたりの謎は、すろはん先輩の力も借りつつ、紙ジャケ探検隊が初盤道で明らかにしてくれることを密かに期待している(完全に他人任せ 笑)。
ってことで、
すろはん先輩、お誕生日おめでとうございます!
ラベル:Eric Clapton
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