今日は、日本盤(キング・レコード GP-220)に関する話題である。
「日本盤もなかなか良い音だよ」という話を聞いたので、その辺にゴロゴロ転がっている安いレコードだし、試しに買ってみたところ、確かに悪くない。
USオリジナルに比べると多少硬質な感じはするが、十分に良い音である。
日本盤も、アナログで名盤を聴く喜びを十分に味わわせてくれるものだと思う。
それでも、まぁ、やっぱり鮮度的に落ちるのは否めない。
そう思っていたところ、ボクが最初に手に入れた日本盤は、レイト・プレスであることが判明した。
グリーン・レーベルなら初回盤でいいんだろーと思ってたら、違うのだ。
とはいえ、日本盤だし、多少違うとしても、それほど違わないだろうと思っていたのだが、偶々ちょっと特色のあるファースト・プレスと出会ってしまった。
これが、だいぶ鮮度感が違うんである。
ってことで、最近、よく、この日本盤を聴くのだ。

ちょっと特色があるというのは、こういうことである。

レーベル上に「見本品」というスタンプが押してあるのだ。
もちろん、このレコードにも、ホワイト・レーベルの見本盤が存在する。
だから、うちのは、おそらく、追加で見本盤が必要になったときに、通常盤にスタンプを押して間に合わせたものだろう。
実際、スタンパーもSide 1で10、Side 2で4と進んでいる。
先日、すろはん先輩がTLで紹介していたホワイト・レーベルの見本盤は、両面ともスタンパーは1だそうだ(うらやましー)。
とはいえ、うちの「見本品」も、マトにアルファベットの入っていない初回ラッカーなので、音の違いはそこまで大きくはないと思う。
レイトは、マトにアルファベットが入るカッティング違いだから、だいぶ音が変わる。
ちなみに、うちの「見本品」初回盤と、マトにアルファベットのCが入るレイト盤では、送り溝の広さもずいぶん違う。
Side 1で比較してみよう。

初回盤の送り溝の広さは、22.5mmほどある。

レイト盤の送り溝の広さは、16.5mmしかない。
ちなみに、レイト盤は、レーベルのタイトルとアーティスト名のレイアウトも違う。
初回盤は"Now & Then"と"Carpenters"が横並びで引用符で挟まれていた(引用符がいまひとつ不恰好に見えるのは、後からCarpentersの方をロゴに差し替えたせいだと思う。)が、レイト盤では、縦並びに変わる。

そういえば、このレコードのホワイト・レーベル見本盤には、ひとつ謎がある。
Discogsに登録されているホワイト・レーベルの見本盤(2023年5月27日現在、しばらく前から、ヤフオクにも出品されていて、ぐるぐるまわっているのだが、高くて買えない。)のレーベル上に表記されているSide 1のマスター番号がSALBt 685なんである。
Side 2のマスター番号はおそらくSALBt 686だろう。
通常盤のマスター番号は、SALBT 687/SALBT 688だ。
数字部分が違う上に、最後のTが小文字と大文字という違いもある。
(ちなみに、すろはん先輩のホワイト・レーベル見本盤は、通常盤と同じマスター番号のものだ。)
マスター番号が違うってことは、マスターテープ違いってことだよねぇ?
いったいどんな違いがあるって言うんだろう?
ヤフオクでぐるぐるまわってるんだから、買えば確かめられるのだが、さすがにこれに18,000円出す気にはなれないのである。
ラベル:CARPENTERS