ってことで、今宵は、このレコードで締めくくることにした。
1957年のアルバム"Such Sweet Thunder"のUSオリジナルMONO(Columbia CL-1033)である。
村上春樹『国境の南、太陽の西』で、作品の重要なテーマに関わるものとして、エリントンの"The Star-Crossed Lovers"という曲が登場する。
これが実に良い。
美しくも切ないメロディが、心を震わせる。
エリントンとビリー・ストレイホーン(Billy Strayhorn)の手になる"The Star-crossed lovers"=『悲運の恋人たち』とは、ロミオとジュリエットを描いたバラードで、ジョニー・ホッジス(Johnny Hodges)のアルト(ジュリエット)とポール・ゴンサルヴェス(Paul Gonsalves)のテナー(ロミオ)が、やがて悲劇的結末を迎える悲運の恋人たちの愛の語らいを感動的に描き出す。
その"The Star-crossed lovers"が収録されているのが、この"Such Sweet Thunder"だ。
1957年リリースなので、初回盤も、6EYEと呼ばれるこのレーベルである。
しかし、このレーベル、1962年頃まで使用されたものなので、ファースト・プレスの必要条件ではあっても十分条件ではない。
マトを見ると1H /1Hで、これはちょっと、ファースト・プレスには絶望的な気がする(涙)
しかし、音は悪くない。
ブルー・ノートやプレスティッジのRVG録音・カッティングみたいに、ジャズの熱さをそのまま封じ込めようとするような音ではなく、当時のコロンビアらしい整った音だけれど、これはこれで、エリントン・オーケストラのような音楽にはよく合っている気もする。
当時のモノラル・レコードを聴く作法として、スピーカー間の空間いっぱいに音場が広がるくらいに音量を上げれば、その奥行き感が、サーフィス・ノイズを超えて、実にリアルに各楽器の音を浮かびあがらせる。
でも、今日はもう深夜で、そんな聴き方はできないので、ヘッドフォンで音量をあげるしかないか。
あぁ・・・・こんな風に恋人と語らいたい・・・・
悲劇的結末を迎える恋はしたくないけどね。
って、もう恋なんてすることはないか(笑)
ラベル:Duke Ellington



