今日7月3日はブライアン・ジョーンズ(Brian Jones)の命日なので、今宵の一枚目は、なんとなくストーンズ(The Rolling Stones)のファースト・アルバム(https://sawyer2015.seesaa.net/article/2021-08-29.html)を引っ張り出して聴いた。
今日はブライアンだけでなく、ジム・モリソン(Jim Morrison)も命日だ。
ってことで、やっぱりなんとなく(笑)、今宵の二枚目に、このレコードを引っ張りだした。
1967年9月25日にリリースされたドアーズ(The Doors)のセカンド・アルバム"Strange Days"である。
このアルバムは、USオリジナルのモノラルとステレオを持っているが、今日はステレオ(Elektra EKS-74014)の方を聴いていた。
西海岸のモナーク工場プレスで、とても鮮度良く鳴る。
ただ、マトを見ると、Side 1はMON-1とあるのだが、Side 2はMON-4で、なんだかいや~な予感がする。
おそるおそるDiscogsを確認すると、ほら予感通りだ。
Side 2にもマトMON-1が存在していて、それがファースト・プレスだと書いてある。
MON-2以降は初期プレスだがファースト・プレスではないというのだ。
もっとも、ファースト・プレスには、"People Are Strange"冒頭の右チャンネルから流れるギター・イントロで音揺れしてドロップアウトする(a fluttering drop-out)という不具合があって、マスターが差し替えられて、MON-2以降がカッティングされたということらしい。
つまり、ファースト・プレスは不良品なわけで、まったくありがたみがない(笑)
※ファースト・プレスを持っているというsentimentalfoolさんから、「音揺れしてドロップアウトする(a fluttering drop-out)という不具合」の詳細を教えていただいた。
小さ目の音で始まって、ちゃんと鳴ったかと思うとすぐにボリュームを絞ったように音が小さくなり、また元に戻るという感じなのだそうだ。
5秒程度の不具合とのことである。
あらためてSide 2を聴いてみる。
実に良い音だ。
セカンド・プレスとは思えないぞ。
っていうかさー
いろいろ腑に落ちないんだが・・・
マスターの差し替えがあったとか言うなら、モナーク工場だけじゃなくて、東部のアレンタウン工場やピットマン工場、中部のテレホート工場にも不良品のファースト・プレスがあってもよさそうなのに、モナーク工場にしかないってのが不可解だ。
それに、リミックスとかリマスターとかマスターの差し替えがあったら、マトにREが付くんじゃ?
音揺れしてドロップアウトするというのは、単なるカッティング・ミスか、あるいはカッティングの際のマスターテープの再生に何か問題があったかというだけで、マスター自体には何の問題もなかったんじゃないだろうか。
そう考えた方が、MON-1にだけ不具合があったということに納得がいく。
MON-2以降がセカンド・プレスだとすると、もうひとつ疑問なことがある。
Side 1ではMON-3まで、Side 2ではMON-5までのマトがDiscogsで確認できるが、メッキ処理番号はすべてΔ11050なのだ。
うちのマトMON-1/MON-4のメッキ処理番号も両面ともΔ11050である。
マスターの差し替えによるリカッティングがあったのだとすると、Side 2のメッキ処理番号は、少なくともSide 1のMON-1のメッキ処理番号とはズレてないとおかしいんじゃないだろうか。
やっぱり、MON-1は単なるカッティングの際のトラブルに由来するボツ・カッティングなだけで、しかもそれは、すぐに発見されてボツになったにもかかわらず、廃棄忘れがあって、後で間違って使われてしまったってことなんじゃないかと思うのである。
その方が、いろんなことがすべて腑に落ちる。
ってことで、ボクはDiscogsは信用しないことにした。
うちのマトMON-1/MON-4盤も、モナーク工場のファースト・プレスだと判定してしまうのである。
そういえば、このUSオリジナルには、片面にメンバー写真、片面に歌詞が掲載された、とびきり素敵なインナースリーブがついているのだが、うちのは二枚とも欠品だった。
あのインナースリーブ、部屋に貼ってた人も多いだろうから、結構欠品になってるんじゃないかな。
インナースリーブのためだけにもう一枚買うか、思案のしどころなのである。
ラベル:The Doors


このLPについて、面白い情報があります。
エレクトラ・レコードの創設者ジャック・ホルツマンは、レコード製造の効率化と音質の安定化のために、LEDO(Leadered, Edited, Duplicate of the Original)という専用マスターテープの運用を導入しました。
この「LEDOテープ」は、マルチトラックからミックスダウンされたオリジナルテープに対し、LP向けにEQやコンプレッションなどの調整を加えた実務用マスターで、リーダーテープ付き・曲順編集済みという特徴を持ちます。
The Doorsの『Strange Days』については、エンジニアのブルース・ボトニックがERC再発に際し、「1967年当時に作成したLEDOマスターを使った」と明言しています。
このことから推測されるのは、初回盤であるMON-1のカッティング時には、マスターテープを直接再生しながらライブでEQ・コンプレッションを施し、同時にLEDOテープも作られた可能性が高いということです。
MON-2以降や他工場でカットされたラッカー盤は、そのLEDOテープを使ってカッティングされたと考えられます。そのため、MON-1(またはそれと同系統の音源を使用したとされるDCC盤)と、それ以外の盤とでは音の質感が微妙に異なるのです。
このあたりの事情については、以下のフォーラムで熱心に議論されています。Strange Daysの音揺れ問題、マスターの違い、LEDOの存在など、非常に奥深い内容が詰まっています。
https://forums.stevehoffman.tv/threads/the-doors-first-2-lps-finding-copies-cut-from-master-tapes.155406/
コメントありがとうございます。
ホフマンの掲示板でそんな話題がありましたか。
貴重な情報ありがとうございます。
カッティング用のマスターテープが作られるようになったのって、70年代の後半のイメージでしたが、すでにこの時期にあったってことですよね?
いろいろ疑問なこともあるので、時間があるときに、ゆっくりご紹介いただいた掲示板、読んでみたいと思います。
おっしゃるとおり、一般的には「EQ済みマスター」や「LPカッティング用テープ」が本格的に普及したのは1970年代後半のイメージですが、エレクトラではすでに1967年頃からLEDOという専用マスターが運用されていたようです。
Strange Daysではなくファースト・アルバム(S/T)についてですが、公式サイトでERC(Electric Recording Company)の再発盤を紹介する中に、「当時のLEDOマスターからカットされた」との記述があります。
https://thedoors.com/news/available-now-the-doors-self-titled-album-by-electric-recording-company
お時間のあるときにでもご覧になってみてくださいね。
貴重な追加情報ありがとうございます(^^)
時間があるときに、じっくり読んでみますね。