2025年08月03日

The Band, The BandのUSオリジナル~The Bandの変なやつ

さて、考レコ学クイズ21の解答編である。

今日も、ザ・バンド(The Band)のセカンド・アルバム(Capitol Records STAO-132)を聴きながら、記事を書いている。


20250802-1.jpg


この記事を書いている時点では、まだ誰も解答してくれていないが、ボクのTLにいる人たちのほとんどは、たぶん、簡単すぎるので答えてくれないんだと思う。

うちの"The Band"が変なレコードであることを示しているのは画像②だ。


20250802-3.jpg


どこが変なのかと言えば、送り溝に刻まれているマスター・テープ番号と、レーベル上に印刷されているそれが違っているのだ。
送り溝に刻まれているのはSide 2のマスター・テープ番号STAO-2-132だが、レーベル上に印刷されているのはSide 1のマスター・テープ番号STAO-1-132なのである(そのすぐ下にSide 1と印刷されているのもわかるよね)。

それがどういうことかといえば、こういうことである。


これがSide 1のレーベルで、


20250802-5.jpg


これがSide 2のレーベルということだ。


20250802-6.jpg


いや、まぁ、おんなじレーベルなんだが、Side 2の方は左上部にシールの剥がし痕があるので、違うものだとわかるよね。
そう、Side 2にも間違ってSide 1のレーベルが使用されてしまっているわけだ。
ねっ、変なやつでしょ?(笑)

とはいえ、盤そのものは、RLカッティングのUSオリジナルであることに変わりはない。


20250802-4.jpg


ロサンジェルス工場プレスで、マトは両面ともD-1である。

レーベルには、うちのと違って、バンド・メンバー全員の名前がレーベル下部にクレジットされているものもある。
ファーストの"Music from Big Pink"のレーベルがメンバー表記ありだし、このセカンドもレイト・プレスではメンバー表記なししか存在しないので、メンバー表記あり→メンバー表記なしと変遷したことは間違いないと思うが、ではメンバー表記ありがファースト・プレスで、メンバー表記なしはセカンド・プレスなのかというと、必ずしもそうとは言い切れないんじゃないかと思う。

というのも、"Music from Big Pink"は、80年代の再発にいたるまで、ずっとメンバー表記ありなのだ。
つまり、レーベル上のメンバー表記について、途中で一般的な方針変更があったわけではないんである。
方針変更は、おそらく、セカンドについてのみ、最初の段階であったのだ。
その最初の段階というのが、プレスが始まる前の段階だったとすると、すでにファースト・プレスの段階で、メンバー表記ありのレーベルとメンバー表記なしのレーベルの両方が存在していたということになる。

そうだとすると、メンバー表記なしでもファースト・プレスの可能性はあるんじゃないかと思うのである。
信じる者は救われる~(笑)


20250802-7.jpg


ザ・バンドって、若い頃にはいまひとつピンとこなかったんだけど、ホント、ジワーっとくる味わい深さがあるよねぇ。
posted by 想也 at 22:25| Comment(0) | Bob Ludwig(RL)の仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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