キャラバン(Caravan)が1970年にリリースしたセカンド・アルバム"If I Could Do It All Over Again, I'd Do It All Over You"のUKオリジナルである。
いや、正確にいえば、うちのは品番が変わっているので、オリジナルと言ってはいけないのかもしれない。
このレコードの初盤は、DeccaからSKL 5052の品番でリリースされた。
ついでに言えば、(たぶん)初盤にはジャケットにミスがあって、表ジャケットは正しいのだが、裏ジャケットと背表紙が"IF I COULD DO IT"とすべきところが"IF I HAD TO DO IT"になっている。
その後、品番はSKL-R.5052に変わる。
真ん中にRが入るわけだが、このRは"Restricted"を表すデッカ・コードで、(当該アーティストがその国で別のリリース契約をしているなどの理由で)特定の国々への輸出が制限されているレコードであることを意味する。
要するに、ある時点で、キャラバンがどこかの国でリリース契約を結んだために、Rが入ることになったわけだ。
ちなみに次作"In the Land of Grey and Pink"の品番には最初からRが入っているから、どこかの国でのリリース契約は1971年4月までには結ばれていたということになる。
ってことで、うちのは1971年4月以降のプレスということになるのだが、実は、うちのはもう一つの関門もクリアできていなくて、さらにレイトなんである。
もう一つの関門とは、Ⓟの関門である。
Deccaレーベル上のリリース年を表すⓅの配置は、1972年6月頃に、ボトム(レーベル最下部)から中央右の品番の上に変更される。
たとえば、1971年4月にリリースされたシン・リジー(Thin Lizzy)のファースト・アルバムの初盤は、当然のことながら、Ⓟ1971がボトムに配置されている。
"If I Could Do It All Over Again, I'd Do It All Over You"も、1972年6月以前のプレスであれば、ボトムにⓅ1970が配置されているはずだ。
しかし、うちの盤のⓅ1970は、中央右の品番の上にある。
つまり、うちの盤は、1972年6月以降のプレスというわけだ。
ところが、それに見合ったスタンパーの進み具合かというと、そうではないところが不思議である。
マトはもちろん初盤と同じ2W/4Wなのだが、マザー/スタンパーは1 BB/1 Mなんである。
「このレコードってそんなに売れなかったのか?」と思ったのだが、Discogsを見ると、Rなしの初盤品番の盤でも1 BH/1 BIというのが登録されているし、1972年6月頃のプレスと思われる過渡期盤では1 CB/1 HRなんてのも登録されている。
それなりには売れたんである。
そう考えると、うちの盤のマザー/スタンパーは、1972年6月以降のプレスにしては異様に若い。
まるで魔法をかけられたかのようである。
ってことで、美魔女盤と呼んでいる(笑)
(ギリギリ)一桁スタンパーで聴く"Can't Be Long Now/Françoise/For Richard/Warlock"は格別だなぁ。
このレコード、サイケでポップな裏ジャケットもキュートだよね。
ラベル:Caravan



