1月9日のこと、ジミー・ペイジ(Jimmy Page)の誕生日のお祝いに何を聴こうか考えていて、スケベ心が顔を出した(笑)
まだ取り上げたことのないレコードを引っ張り出して、何かネタを見つけようと思ったのである。
それで、このレコードを引っ張り出した。

アメリカでは1970年10月5日、イギリスでは10月21日にリリースされた、ツェッペリン(Led Zeppelin)のサード・アルバムである。
引っ張り出したレコードは合計7枚。
UK盤(Red/Maroon)2枚、US盤(Broadwayアドレス)3枚(工場はPR、SP、MO)に、日本盤(日本グラモフォン盤)とClassic Records盤だ。
とりあえず、UK盤を聴いてみた。

オリジナルはUS盤かもしれないが(まぁ、レーベルにも、"Under license from Atlantic Recording Corpn., U.S.A.って書いてあるしね。)、ボクは圧倒的にUK盤の音が好きなんである。
聴きながらDiscogsを見てみたら、ファースト・プレスには次の4つの特徴があると書いてある(意味がわかるように書き直してます)。
1 レーベル上のレコード番号表記が2401002で、2401と002の間にハイフンがないどころかスペースもないこと。
2 レーベル上部にProduced by Jimmy PageとExecutive Producer: Peter Grantが二行にわたって太字でクレジットされていること。
3 レーベル下部のパブリシャー表記がWarner Bros. Music Ltd.で、最後にLtd.が付いていること。
4 マトの末尾がA5/B5であること。
ぜ~んぜん納得できないのである。
この時期のUKポリドールには、ツェッペリンだけでなくイエスなんかでも、実にいろいろなレーベル・バリエーションが存在する。
もちろん前後関係のあるバリエーションもあるが、すべてを前後関係で説明するのは、どう考えても無理があると思う。
やはり、複数の工場でプレスされていて、それぞれでミス・クレジット等があり、修正が行われたと考えたほうが、うまく説明できるんじゃないだろうか。
実際うちにある2枚は、界隈ではテカ・レーベル(光沢のあるテカっとしたレーベル)と呼ばれているものとヌメ・レーベル(光沢のないヌメっとしたレーベル)と呼ばれているものだが、A3のクレジットが、ヌメ・レーベルの方は、"CELEBRATION"とミスっている(”DAY”が抜けている)。


このテカとヌメは、工場違いだと思う。
で、ファースト・プレスの特徴だとされている上記の特徴のあるレーベルは、うちのテカとヌメとはまた別の工場のものなんじゃないかと推測する。
まぁ、あんまり決定的根拠とも言えないのだが、うちの盤は二枚とも同じ汎用インナースリーブに入っていて、どちらも右下隅に1070と印刷されていたからである(その前の42という数字は、一方にはない)。

これはやはり70年10月だろう。
発売当月製のインナースリーブなわけだから、初期プレスには違いないと思うのである。
考えてみてほしい。
2401と002の間のハイフンなんて、スペースで代用可能なものだから(実際、内ジャケットではスペースだ。)、わざわざ修正する必要はないだろう。
Ltd.については、付いてるのが正式だから、わざわざ削除することの方が考えにくい。
Executive Producer: Peter Grantだって、ジャケットにはずっと印刷されているものだから、削除する必要が生じたとも考えられない。
それどころか、1972年の再発(K 50002)では、再びレーベル上に明記されているのである。
削除の必要なんてなかったんである。
つまり、Discogsでファースト・プレスのレーベルの特徴とされているものは、どれもこれも、一工場の(もしかしたら、初期プレスでもない)レーベルの特徴にすぎないんじゃないかと思うのである。
さらに言えば、マトもA5/B5だけではなく、他のバリエーションのも最初からあったんじゃないかと思う。
うちのは、一枚はA5/B5だが、もう一枚はA5/B7である。
でも、どちらも、同じ日付のインナースリーブに入っていたので、ボクは初期プレスだと考えている。
UKオリジナルのファースト・プレスを特定するなら、工場ごとに丹念に調べ上げないといけないんじゃないかなー
そんなわけで、うちのは二枚とも、ファースト・プレスだとボクは信じているのである(信じる者は救われる~ 笑)。
<追記>ジャケットのこと(2015年1月15日追記)
書こうと思っていたのに書き忘れていたことがあったので、追記することにしよう。
何の話かというと、ジャケットの話である。
ボクの持っているUKオリジナル2枚は、どちらもフルラミネート・コーティングの美しいジャケットなのだが、1枚はE.J.Day製の通常のUK盤ジャケットであるのに対して、もう一枚にはちょっとした特徴がある。

どこが通常のUK盤ジャケットと違っているかわかるだろうか?

ここである。
右下のATLANTICロゴの下、DELUXEの下にSD7201というUS盤のレコード番号が印刷されているのである。
いや、正確にはUS盤のレコード番号ではない。
これはドイツ盤のレコード番号である。

なぜなら、このジャケットはドイツ製だからである。
「ちぇっ、ジャケットはドイツ盤のと入れ替えられてるのかよー」と、ずっと思っていたのだが、どうやらそうではないらしい。
DiscogsのUKオリジナルの登録を確認すると、1970年リリースものとして登録されている24枚中テスト・プレス2枚を除く22枚のうち、7枚がドイツ製ジャケットなんである。
つまり、UKオリジナルも、ドイツ製ジャケットに入れられて売られていたものがあったのだ。
おそらく、凝ったギミック・ジャケットだったためにUKの印刷会社では製造が間に合わなかったのだろう。
それで、ドイツからジャケットを輸入したんじゃないだろうか。
そうだとすると、ドイツ製ジャケットは、初期プレスに利用された可能性が高いんじゃないかと思う。
ちなみに、レコード番号SD7201だけあって、内ジャケットはUS盤ジャケットと同じである。

UKオリジナルを2枚持つなら、1枚はこのドイツ製ジャケット入りがいいよね?(えっ、そんなことない? 笑)
ラベル:Led Zeppelin
本年もよろしくお願いいたします。
早速!Zeppelin IIIの記事で思わずコメントしちゃいました。
いつも記事を見て自分が所有している盤と同じものが出てると
引っ張り出して確認をしてますが、今回も確認すると
Discogsに掲載されているというファースト・プレスには次の4つの特徴の盤でした。
購入当初は、マトA/5B/5だけを気にしていたのでラベルまでは気にしていなかったです。
まぁ、Zeppelinは他の盤でもミスプリがよくあるので....
個人的には、全部の盤違いを聴けるわけではないので
想也さんがおっしゃる通り「信じる者は救われる」に賛同します!(笑)
ちなみに、A3曲目は”CELEBRATION DAY”で
レーベルはヌメ・レーベル
インナースリーブは印字がプリントされていないタイプ
今後も楽しく拝見させて頂きます
巷ではインフルが流行しているみたいなのでお気をつけてお過ごしください
またわたくしの所有盤でお役に立てるものがありましたらお声がけください
毎回長い文面になり失礼致しました
キタカツ
今年もよろしくお願いします(^^)
そうそう、信じる者は救われるのです(笑)
Xでも、Peter Grantクレジットありの盤を所有している方から、インナースリーブに数字が印刷されていないとの報告を受けました。
やはり、工場違いっぽいですね。
キタカツさんも、インフルエンザ等、十分にお気をつけくださいね。