2025年01月30日

Phil Collins, Face Valueのこと

<UK盤のカッティングの変遷について、うまく整理できたので、追記しました。>(2025年1月31日追記)

今日1月30日は、フィル・コリンズ(Phil Collins)の誕生日だということで、彼のファースト・ソロ・アルバム"Face Value"を引っ張り出してみた。

持っていたのは帯付き日本盤(ワーナー・パイオニア Atlantic P-10984A)とUS盤(Atlantic SD 16029)だった。
UK盤は持ってなかったかー
ちょっと残念。

っていうか、このレコード、あんまり聴いた記憶がない。
それこそ、一応持っておこうと買っただけで、棚の肥やしにしてしまっていたらしい。
ごめん、フィル・・・
今日は誕生日だし、ちゃんと聴くよー

日本盤は国内カッティングだったので、US盤の方をターンテーブルに載せた。


20250130-01.jpg


ヒットしただけあって、良いアルバムである。
これからは、もっとちゃんと聴こう。

うちのUS盤は、マト末尾が両面ともKで、@tGPというサインがあるので、アトランティック・スタジオのジョージ・ピロス(George Piros)のカッティングである。
「マトは進んでるけど、US初回盤でいいのかな?」とジャケットを眺めていたら、内ジャケ右側の下部に"Mastered at Sterling Sound N.Y."のクレジットを発見・・・

だめじゃん。
けっこう良い音だったんだけどなー

気を取り直してDiscogsの登録情報を確認したのだが、どれだけ探してもSTERLINGカッティングの盤が出てこない。
STERLINGカッティング、ボツになったのか?

登録をざっと見た限りでは、US盤は、最初はTMLカッティングで、その後ジョージ・ピロスのカッティングに変わる。
ついでにUK盤もチェックすると、やはり最初はTMLカッティングだが、その後TOWNHOUSEカッティングとなり、さらにEMIカッティングに変わるようだ。

キタカツさんにいただいたコメントに返信していて気づいたのだが、1982年にリリースされたセカンド・ソロの"Hello, I Must Be Going!"の初回がTOWNHOUSEカッティングのCBSプレス、1985年にリリースされたサード・ソロの"No Jacket Required"はカッティングはMASTERDISK RLだがEMIプレスである。

ってことは、”Face Value”UK盤のカッティングの変遷は、初回がTML、1982年の"Hello, I Must Be Going!"のリリースに合わせた追加プレスのときがTOWNHOUSE、1985年の"No Jacket Required"のリリースに合わせた追加プレスのときがEMIカッティング、ってことなんじゃないだろうか。


UK盤は、ジャケットも、テクスチャーありからテクスチャーなしに変わるらしい。
そういや、日本盤もテクスチャー・ジャケットだった。
UK盤やUS盤が見開きジャケットなのに対して、日本盤はシングル・ジャケットだけどさ。
US盤にはテクスチャー・ジャケットってないのかな?

ジャケットのことはともかく、TMLカッティングの音は聴いてみたいよね。
とりあえず、US初回盤かUK初回盤を探すとしましょうかね。
ラベル:Phil Collins
posted by 想也 at 21:00| Comment(6) | アナログ・コレクターの覚書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
想也さま

こんにちは
ついつい自分が所有している盤がブログに出ていると書き込みをしてしまいます。

わたくしは、UK盤(日本盤は手放してしまった)を所有してます。
Discogsを見ると、多分EMIカッティングの盤のようですね。
ジャケットはテクスチャーなし
マトは両面ともU1-1-までは機械打ちなんですが、
その後の番号が手書きで判別しづらく老眼もあり分からず
まぁ音的にも悪くはないので良いかなと...

YouTubeで久しぶりに最近の姿を見ましたが(息子さんとのドラム談義的な)
脚を悪くなって杖を使う姿を見て感慨深くなってしまいました
自分も我流ながらドラムを少々やっていて
久しぶりに「In The Air tonight」のドラミングを聴きたくなり針を落とそうかと思います。

また興味深いブログ楽しみにしています。

キタカツ
Posted by キタカツ at 2025年01月31日 14:26
キタカツさん、どうも~

コメントありがとうございます(^^)

1U-1-の形式のマトだと、EMIプレスですね。
VirginがEMIプレスにかわるのは、確か1984年頃だったと思うので、その頃のプレスだと思います。
あっ、いや、フィルで言えば1985年のNo Jacket Requiredが初回からEMIプレスですから、たぶん、そのときの追加プレスですね。

1982年のHello, I Must Be Going!の初回がTOWNHOUSEカッティングCBSプレスなので、Face ValueのTOWNHOUSEカッティングも、たぶん、そのときの追加プレスですね。

おかげで、UK盤のカッティングの変遷がスッキリ整理できました~


ドラムをやられてたんですね。
私はずっとギターオンリーですが、いまでもたまに弾いてますよ(^_-)-☆
Posted by 想也 at 2025年01月31日 16:41
おばんです。私の所有するUS盤もK盤で全く同じでした~😅 音はなかなか良いと思うんですが、作品自体が地味というか暗いですよね〜… でもマスタリングがSteringなのにカッティングがTMLって普通あるんでしょうか?
Posted by Dr.T at 2025年01月31日 21:15
Dr.Tさん、どうも~

アトランティックも、それほど売れると思ってなかったのか、初回TMLカッティングは、相対的に少なそうですね。

80年代に入ってるので、マスタリングとカッティングが別になってることはありえますが、マスタリングだけSTERLINGでカッティングはTMLって、基本的にないんじゃないですかね?
STERLINGカッティングが何らか理由で使えなくなって、急遽TMLに依頼したってところではないかと。
Posted by 想也 at 2025年01月31日 21:37
いつも大変に楽しく拝見し,また,想也さんの深い洞察に感嘆しています。こちらには初めて書き込ませていただきます。
フィル・コリンズのアルバム,『初盤道』単行書でも没ネタ・DU特典扱いで,何となく可哀想ですね。Face Valueのカッティングの変遷,ご指摘は適切のような気がします。私の手元にはUKプレスが2枚あるのですが,スリーブのテクスチャー「あり」のほうはマトが手書きで「V-2185-A-1」/「V-2185-B-2」のTMLカッティング,「なし」のほうは両面機械打ち「1U-1」のEMIカッティングで,そちらのインナーバッグの下方,パテントナンバーの並びに「785」と印刷されていて,おそらく85年7月製と思われます。EMIカッティングは85年以降ということの傍証になるかと。
Posted by ぴろ at 2025年02月02日 20:19
ぴろさん

コメントありがとうございます。
そういや、"No Jacket Required"は初盤道のボツネタでしたね。

貴重な情報ありがとうございます。
インナースリーブの製造年月って、けっこう手がかりになるんですよね。

EMIカッティングはやっぱり1985年の"No Jacket Required"のリリースに合わせた追加プレスのときのもので間違いなさそうですね。
Posted by 想也 at 2025年02月03日 18:07
コメントを書く
コチラをクリックしてください