2月24日、ロバータ・フラック(Roberta Flack)が亡くなった。
熱心なファンというわけでもなくて、レコードもそれほど持っているわけではないが、それでも『やさしく歌って(Killing Me Softly)』はとてもよく聴いたレコードではある。
とはいえ所有しているのは日本初回盤(ワーナー・パイオニア P-8373A)で、USオリジナル(Atlantic SD 7271)をずっと探しているが出会えない。
先日も、「ようやく出会えたか?」と思ったら、1978年の再発(Atlantic SD 19154)だった。
そんなわけで、訃報が届いた昨日から、このレコードを何度かターンテーブルに載せている。

このレコード、ギミック・ジャケットとして有名だが、見たことない人にはどうなっているのかよくわからないかもしれない。
まず、帯を外してみる。

ピアノの屋根に該当する上部を開くとこんな感じ。

ピアノの内部に該当する下部も開くとこんな感じ。

ついでなので、裏ジャケはこんな感じ。

帯を再装着しようと思ったのだが、なんだかうまくできず、破りそうだったので、とりあえず上に置く(笑)

帯は、はずしたまま保存しようかな。
さて、帯には、「全世界同時発売」と書いてある。
「同時発売」ってのは「同日発売」ってことなんだろうか?
それとも、ある程度(時差程度じゃなくて数週間程度)のタイム・ラグが想定されているんだろうか?
このレコードの本国アメリカでの発売は、英語版WIKIによると、1973年8月1日のようだ。
(日本語版WIKIには8月13日とあるが、根拠が1998年のEU盤再発CDのライナーノートであるうえに、そのライナーノートでオリジナルLPのレコード番号として掲載されているのが、1978年の再発盤のレコード番号ときているから、まったく信用できない 笑)
では、日本盤も8月1日に発売されたのかというと、違うんじゃないかと思っている。
というのも、日本盤には歌詞と鈴木道子さんの解説が掲載されたインサートが付属しているのだが、解説の中で、1973年7月に行われたインタビューの内容に言及されているからである。
鈴木道子さんが解説を書いたのが7月の半ばか下旬かわからないが、いずれにしても、8月1日発売には間に合わないんじゃないかと思うのだ。
日本盤の発売は、どんなに早くても8月中旬、すなおに考えれば8月下旬だったのではないかと推測する。
下手したら、9月発売ということだって考えられる。
当時の同時発売には、そのぐらいのタイム・ラグがあったんじゃないかと。
ちなみに、うちの盤は東洋化成プレスなのでPMが刻印されていて、ご覧のとおり3 T 8である。

ラッカー/マザー/スタンパーは、2-B-6/3-A-1だ。
2/3がファースト・マトだとすると、Side 2は最初期スタンパーだが、Side 1のスタンパーがちょっと進んでいる。
発売当月プレスではあるが、最初期プレスかどうかは微妙である。
でもなー、いくらロバータでも、洋楽レコードは最初からそんなにプレスしなかったと思うなー
ってことで、最初期プレスだと信じておくのである(笑)
すろはん先輩が、日本盤の発売日を教えてくださった。
当初、ワーナー•パイオニアの編成側としては、日本での発売を9月(初~中旬)に計画していたのだが、本国アメリカで発売されるや2日間で96万枚出荷(売上?)と驚異的な動きを見せたため、8月25日臨発扱いに切り替えたのだという。
ってことで、日本盤発売日は、1973年8月25日だったということになる。
ボクの推測も、なかなか鋭かったんじゃない?(笑)
ところで、考えてみれば、タイム・ラグはあったにせよ、日本盤も本国アメリカと同時発売なわけだから、当時輸入盤はほとんど入ってこなかっただろう。
日本のレコード店でUSオリジナルに出会えないのは、当然かもしれない。
ってことは、その気になってアメリカ本国から取り寄せなければ、USオリジナルは入手できないだろうな・・・
USオリジナルは聴いたことないけど、日本初回盤も、これだけ聴いてれば、とくに不満のない音質だと思うよ。
R.I.P.
ラベル:Roberta Flack
昨日、ロバータ・フラックさんが88歳でお亡くなりになったというニュースを見て
また知っているミュージシャンがひとり召されたな〜と寂しさを感じているところです
今日こちらのブログに彼女の代表曲が入っているアルバムが取り上げられているのを見て
コメントを上げてしまいました
女性ヴォーカルが好きなわたくし的に、想也さんと同じく彼女の熱心的なファンではないのですが、たまたまぶらっと入った中古レコ店の価格落ちの箱の中に、このアルバムを発見!
ジャケットの裏面に前の持ち主のメモ書きがあるのですが、一応”Promotional Copy"スッテカーが貼ってあるUS盤(SD7271)で盤に傷も無く1,600円程度でしたので購入!
今では個人的にオーディオファイルの一枚になっております
とにかく彼女の歌声が生々しく、楽器の音もスタジオの空間が感じられるのです(個人的に)
決して派手な曲はないのですが、心豊かにさせてくれる一枚です
個人的にはA-2の”Jesse"が好きな一曲です
盤の情報としては
A面ラベル:ST-A-732915 PR
B面ラベル:ST-A-732916 PR
A面マトリックス:ST-A-732915-A AT PR
B面マトリックス:STA-732916D ATGP PR
プロモ・ステッカー付きのUSオリジナルで、PR工場プレスのマトA/Dを1600円ですって!
なんて羨ましいっ!
ボクにも、そんな幸運が訪れるといいんですが・・・