2023年02月19日

Dionne Warwick, I'll Never Fall in Love AgainのUSオリジナル

10日ほど経ってしまったが、バカラック(Burt Bacharach)追悼で聴こうと思っていたレコードを、ようやく引っ張り出した。


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ディオンヌ・ワーウィック(Dionne Warwick)が1970年4月27日にリリースした13枚目のスタジオ・アルバム"I'll Never Fall in Love Again"のUSオリジナル(Scepter Records SPS 581)である。

このレコード、プロデュースはバカラック&デヴィッド(Hal David)だし、全10曲中7曲がバカラック&デヴィッド曲だ。
タイトル曲の"I'll Never Fall in Love Again"に続いて"Raindrops Keep Falling on My Head"が入っていて、「くぅ~たまらんっ!」となるレコードなんである。
グラミーの「最優秀女性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス賞」だってとっているのだ。

おまけに、このレコード、ラディック(Bob Ludwig - RL)のカッティングなんである。


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両面にSTERLING刻印とRLというサインがある。
STERLING刻印は7mmで間違いない(STERLING刻印のバリエーションについては、https://sawyer2015.blog.ss-blog.jp/2022-09-03 をどうぞ)。

そこまでは良いのだが、うちのモナーク・プレスは、マトが1E/1Cで、1Eの後にはこんなものがついている。


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"1E REPL."って何さ?

Discogsで調べてみると、東部のキール(Keel Mfg. Corp.)にはマト1A/1A、中部のテレホート(Columbia Records Pressing Plant, Terre Haute)にはマト1D/1Dが送られたようなのだが、いずれもSide 1のマトの後に"REPL."はないようだ。

"REPL."というのは、おそらく"REPLACE"の略で、ラッカーの交換があったことを意味するのだと思うんだが、キールやテレホ―ドに存在しないことからすると、リミックスやリマスターによる交換ではなく、何らかのトラブルで使えなくなってしまったラッカーを交換したものだと推測する。
もともと、モナークには1C/1Cが送られた(または送られる予定だった)のが、Side 1の1Cはトラブルで使用不能になり、代わりの1Eが送られたということだろう。

そうだとすると、モナークの初回盤は1E/1Cでも良さそうだ。

でも、セプターの本社はNYだし、STERLINGのRLカッティングだし、東部のキール・プレスが一番良いのかもしれない。

ちなみに、オリジナルのジャケットは、カンガルーポケットの見開き(ビートルズの"For Sale"のUKオリジナルに採用されていたアレだ。アメリカでは、Unipak Coverとも呼ばれるらしい。)である。
再発ではシングル・ジャケットになるようだ。
ラベル:Dionne Warwick
posted by 想也 at 21:04| Comment(0) | Bob Ludwig(RL)の仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年01月13日

Beck, Bogert & AppiceのUSオリジナル

<リンクの不具合を修正しました。>(2025年12月15日)

ボクは昨日からずっと、ジェフ・ベック(Jeff Beck)追悼である。

彼のレコードをかけ、ライブ映像を観ている。

それほど思い入れはなかったはずなんだけどなぁ・・・


いま聴いていたのは、このレコードだ。


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ベック・ボガート&アピス (BBAーBeck, Bogert & Appice)が1973年にリリースした唯一のスタジオ・アルバムである。

うちにあるのはUSオリジナル(Epic KE 32140)だ。

ジャケットにはマスタリングに関するクレジットはないが、送り溝を見るとSTERLING刻印が確認できる。


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7mm刻印である。
1973年の7mm刻印と言えば、ボブ・ラディック(Bob Ludwig)?
両面ともRLのサインはないのだが・・・
(詳しくは、https://sawyer2015.seesaa.net/article/2022-09-03.html をどうぞ。)

Discogsの登録をチェックすると、ピットマン工場のWLPが登録されていて、マトが1A/1Aなのだが、そのSide 1にのみRLのサインがあるようだ。
マト1AでもSide 2にはサインはないようだし、他の登録を見てみても、1B以降のマトにはRLのサインはなさそうだ。

では、マト1AのみがRLカッティングで、1Bからは別のエンジニアのカッティングなのだろうか?
ボクは、1B以降もRLカッティングだと思う。

うちのはマト1D/1Dなのだが、さきほど紹介したように、当時ラディックが使用していた7mm刻印だ。

それに、マトの筆跡も、ラディックっぽい。


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「の」みたいな「9」があると、ラディックの筆跡だと断定しやすいのだが、7mm刻印にラディックっぽい筆跡なら、RLカッティングだと考えていいんじゃないだろうか。

キレのある音も、RLカッティングっぽい。
スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)"Superstition"のカバーのイントロが、切れ味鋭すぎて脳天に突き刺さるのである(笑)
posted by 想也 at 21:22| Comment(0) | Bob Ludwig(RL)の仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年01月07日

Kenny Loggins, Celebrate Me HomeのUSオリジナル

<初盤情報を整理しておいたほうがいいかなと思ったので追記しました。>(2023年1月8日12:30)

相変わらず熱は上がっていないし、咳もほとんど出なくなった。
鼻づまりも昨日より良くなっているので、完全回復まであと少しな気がする。
まだ、体内でウイルスと戦っている感じはしているが(笑)

さて、1月7日は、ケニー・ロギンス(Kenny Loggins)の誕生日である。

メロウなAORで癒されたい体調なので、このレコードをターンテーブルに載せた。


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ロギンス&メッシーナ(Loggins and Messina)解散後、1977年にリリースしたファースト・ソロ・アルバム"Celebrate Me Home"のUSオリジナル(Columbia PC 34655)である。

フュージョン畑の腕利きミュージシャンたちをバックに、ケニーのメロウなボーカルが冴える。
良い曲ばっかりだ。
ジミー・ウェッブ(Jimmy Webb)と共作した”If You Be Wise"が、ものすごーく好き。

カッティングはボブ・ラディック(Bob Ludwig)で、両面の送り溝にMASTERDISK RLと刻まれている。
ってことで、音もすこぶる良い。

うちの盤のマトは1F/1Eなのだが、Side 1にはテレホート工場を示すTが、Side 2にはサンタマリア工場を示すSがあって、プレス工場ははっきりしない。
まぁ、でも、両面MASTERDISK RLだからいいか(笑)

<追記>
ちなみに、このレコード、けっこう継続的に売れたようで、RLカッティングではないレイト・プレスがかなり存在するので、注意が必要だ。

ボクが最初に買ったのも、そうしたレイト・プレスで、マトは1E/1AC、Side 2はアルファベット二桁マトだった。
この盤、Side 1のほうにはMASTERDISK RLと刻まれているが、Side 2のほうには何も刻まれていない。
Side 2は、マト自体の筆跡も異なるので、明らかにRLカッティングではない。

Discogsに登録されている情報を見てみると、どうやらマトFまではRLカッティングということでよさそうだ。
マトGは不明だが、マトHになるとMASTERDISKカッティングですらないようである。

このレコードには歌詞付きインナースリーブが付属していて、これはレイト・プレスにも付属しているのだが、ちょっとだけ違っている。


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向かって左側の赤文字が初回インナースリーブで、右側のピンク文字がレイトのインナースリーブだ。
赤文字かピンク文字かというのは、実は個体差かもしれず、ピンク文字の初回インナースリーブというのも存在するのかもしれない。

決定的なのは、クレジットの追加である。


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一番最後に記載されている参加アーティストの所属レコード会社を示すクレジットの部分が、初回インナースリーブは6行だが、レイトのインナースリーブでは、ロベン・フォード(Robben Ford)のところに追記があって8行になっている。

ってことで、これから入手しようという方は、両面MASTERDISK RLで初回インナースリーブの盤を探してくださいませ。
ラベル:Kenny Loggins
posted by 想也 at 23:59| Comment(0) | Bob Ludwig(RL)の仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする