2023年05月04日

Ron Carter, A Song for YouのUSオリジナル

5月4日はロン・カーター(Ron Carter)の誕生日らしいので、ふだんはあまり聴かないこのレコードをターンテーブルに載せることにしよう。


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1978年だから、V.S.O.P.クインテットやザ・グレイト・ジャズ・トリオ(The Great Jazz Trio)なんかで活動していた頃のソロ・アルバム、"A Song for You"のUSオリジナル(Milestone M-9086)である。

ビンテージのWE線材を使用したリード線に交換したShure M44-7は、奥行きが広がった音場でタイトになった低域がリアリティを増している。
カーターのベースがメロディを歌いまくるこのレコードには打ってつけかもしれない。


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レオン・ラッセル(Leon Russell)の名曲をカバーしたタイトル曲も良いのだが、個人的には、B2におさめられた"Someday My Prince Will Come"が好きだ。
ケニー・バロン(Kenny Barron)のピアノ・ソロもとても良い。

録音は、イングルウッド・クリフスのヴァン・ゲルダー・スタジオで行われている。
USオリジナルは、カッティングもRVGなので、送り溝にはVAN GELDER刻印が確認できる。


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うちのはコロムビアのサンタマリア工場プレスで、マトはA-2/B-2だが、Discogsを見ると、両面マト1というのも存在するみたいだ。
ちぇっ・・・

まぁ、でも、きっと、あんまり違わないよね?
(違ったとしても、ふだんあんまり聴かないレコードだからいいか 笑)
ラベル:Ron Carter
posted by 想也 at 12:25| Comment(0) | Rudy Van Gelder(RVG)の仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月15日

たまにはオルガン・ジャズを―Shirley Scott Trio, Soul SearchingのUSオリジナル

3月14日はクインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)の誕生日なので、今夜は彼のレコードを聴こうと思っていたのだが、TLにシャーリー・スコット(Shirley Scott)も誕生日だと教えてもらったので、予定変更で、彼女のレコードを聴くことにした。


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1959年にリリースされたシャーリー・スコット・トリオ(Shirley Scott Trio)"Soul Searching"のUSオリジナル(Prestige PRLP 7173)である。

1959年なので、住所表記が"Bergenfield, N.J."のイエロー・ブラック・レーベルで、DG付きだ。
送り溝には、スタンプでRVGの刻印がある。
アビー・レコード(Abbey Record Manufacturing Co., Inc.)でのプレスなので、手書きでABと書かれているのも確認できる。

ボクは、とくにオルガン・ジャズが好きというわけでもないので、他にはジミー・スミス(Jimmy Smith)のレコードを数枚持っているだけだ。
この"Soul Searching"にしても、1年ほど前に、オルガン・トリオで聴く"Moainin'"というのも一興だろうと、なんとなく買ったものなので、他に彼女のレコードは持っていない。

オルガン・トリオというと、オルガンにはペダル・ベースもあるので、オルガン、ドラム、ギターまたはサックスといった編成が通常だと思うのだが、このレコードは、オルガン、ドラム、ベースの編成で録音されている。
これはこれで良いんじゃないかと思う。

さっきも書いたように、ボクは、とくにオルガン・ジャズが好きというわけでもないのだが、たまに聴くと良いよねぇ、オルガン・ジャズ(笑)
ラベル:Shirley Scott
posted by 想也 at 00:07| Comment(0) | Rudy Van Gelder(RVG)の仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年08月08日

Allan Holdsworth, Velvet DarknessのUSオリジナル

AIG全英女子オープン、渋野選手は惜しくも3位(単独)に終わってしまったが、首位と僅か1打差で大健闘だった。
今後の彼女の活躍に大いに期待してしまうのである。
なにより彼女の笑顔が見たいんだよねぇ。

ワシントンの西岡選手の方は、キリオス選手に4-6 3-6のストレートで敗れてしまったが、これまたATP500の大会での準優勝は凄い。
世界ランキングも96位から一気に54位まで上がった。
8月29日から始まる全米オープンでの活躍を期待してしまうのである。

ってことで、週末は、ゴルフとテニスの観戦で過ごしていたのだが、8月6日がアラン・ホールズワース(Allan Holdsworth)の誕生日だということで、このレコードを引っ張り出して聴いてもいた。


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彼のファースト・ソロ・アルバム"Velvet Darkness"のUSオリジナル(CTI Records CTI 6068)である。

ホールズワース本人は、「リハーサル音源を勝手にリリースされたものだから自分の作品にはカウントしない」みたいなことを言っていたらしいが、彼のとんでもないギター・プレイを聴くことができるレコードであることは確かだし、ボクは、内容的にも素晴らしいと思う。

内ジャケには、「ニューヨークのクラブでホールズワースを観たジョージ・ベンソン(George Benson)とジョー・ファレル(Joe Farrell)がその演奏にノックアウトされ、彼らがそれをクリード・テイラー(Creed Taylor)に話したのがきっかけで、このレコードはできたんだ」みたいなことが書いてある。

クリード・テイラーは、ホールズワースのそんな凄い演奏を、ヴァン・ゲルダー・スタジオで、ヴァン・ゲルダーの手によるジャズの熱さを注入するかのような録音で、残しておきたかったのだ。
このレコードは、そういうレコードなんだと思う。

「オレの誕生日を祝うなら他のレコードにしてくれ」と天国のホールズワースには叱られそうだが、ボクは、大好きなこのレコードでお祝いしてしまうのである。

ところで、ボクの持っているUSオリジナルだが、初盤なのか判然としない。
前後関係がありそうなレーベル・バリエーションがあるのだが、どちらが先かよくわからないのである。

うちの盤のレーベルは、このように、CTIロゴの下に赤字でCTIの住所が表記されているものだ。


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Discogsを見ると、この住所表記が存在しないレーベルもある。
しかも、それがうちのと同じコロンビアのサンタマリア工場プレスで、登録されているマトがA-1/B-1だというのが悩ましい。
うちのは、A-4/B-1なのである。
もちろん、うちのも両面にVAN GELDER刻印はあるし、ラッカー4枚ぐらいは最初から切ってた気がしないでもないが、やはり気になる。

そこで、Discogsの他の登録情報も確認してみると、WLPでもマトはA-3/B-4とかA-4/B-4とかのようだ。
やはり、最初からラッカー4枚ぐらいは切っていた可能性が高そうだ。

それにうちの盤、おそらくスタンパー・ナンバーと思われる刻印が、A面がA1、B面がA3なんである。
最初期スタンパーっぽいじゃないか。

ここで、ふっと、もう一枚"Velvet Darkness"のUS盤を持っていたことを思い出した。
最初にテキトーに買ったもので、シングル・ジャケット(オリジナルは見開きジャケット)なうえに、B面にはVAN GELDER刻印があるものの(マトはB-8)、A面にはCOLUMBIA NY刻印があって、ニューヨークにあるコロンビアのマスタリング・スタジオでカッティングされたものだった(マトは1A)。
CTIは1978年に破産したあと、一時的にコロンビアの配給になるが、その頃のプレスだろうか。

シングル・ジャケットの裏側を確認すると、左下のCTIロゴの下に、"Manufactured and Distributed by King Record Co. Ltd."とある。
US盤のくせになんじゃこりゃ?と思ったのだが、実は、1979年にキングレコードがシングル・ジャケットで日本盤の再発をしていて、前に"Made in Japan"がついている以外はまったく同じである。
つまり、キングが作ったシングル・ジャケット用の版下を使って、"Made in Japan"だけ削って、US
再発盤のジャケットが作られたわけだ。
ってことは、うちのシングル・ジャケットのUS盤は、1979年以降の再発ってことになる。

で、その再発盤のレーベルがこれである。


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Discogsに出ているマトA-1/B-1のサンタマリア工場プレスのレーベルと、Side表記の有無の点が違うだけで、他は同じだ。
CTIのレーベルは、カタログ番号の下にマスターテープ番号が印刷されていて、その末尾がA面ならA、B面ならBなので、それだけでSide判別ができるせいか、CTIロゴの上に本来あるべきSide 1とかSide 2の表記が抜けているものがある。
だから、Side表記の有無は問題ではない。

79年以降の再発レーベルが、CTIの住所表記なしってことは、やっぱりCTIの住所表記があるのが初盤でいい気がするなー
ラベル:Allan Holdsworth
posted by 想也 at 23:51| Comment(0) | Rudy Van Gelder(RVG)の仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする