2025年07月17日

John Coltrane, ExpressionのUSオリジナルSTEREO

今日7月17日は、コルトレーン(John Coltrane)の命日である。

命日に聴くのにもっとも相応しい彼のレコードといえば、やっぱりこれじゃないだろうか。


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1967年9月にリリースされた彼の遺作"Expression"である。

表ジャケットの名前の下には、SEPTEMBER 23, 1926 ー JULY 17, 1967とある。
亡くなった翌々月に、追悼の意をこめてリリースされたのだ。

このレコードの初盤については、https://sawyer2015.seesaa.net/article/2019-01-14.html で記事にしているが、今宵はそんな無粋なことは言わず、ただひたすらに、静謐な美しさをたたえたその世界に、身をゆだねることにしよう。

R.I.P.
ラベル:JOHN COLTRANE
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2025年06月20日

Eric Dolphy, Out to LunchのUSステレオ盤

今日6月20日は、ブライアン・ウィルソン(Brian Wilson)の誕生日である。
午後出勤だったということもあり、午前中は、ビーチ・ボーイズ(The Beach Boys)のベスト盤"Endless Summer"のUSオリジナル(https://sawyer2015.seesaa.net/article/2021-08-03.html)を聴いていた。

先日、ブライアンの訃報が届いたときにも聴いたレコードだが、以前、ラジオで、トライセラトップスの和田唱さんが、「このレコードを擦り切れるほど聴いた」というようなことを言っていた記憶があるので、ボクも見習って、擦り切れるくらい聴くことにしたのである(笑)

帰宅後は、やはり今日が誕生日のライオネル・リッチー(Lionel Richie)のレコードを聴いた。
1986年にリリースされたソロ名義では三作目のスタジオ・アルバム"Dancing on the Ceiling"のUSオリジナルだ(https://sawyer2015.seesaa.net/article/2023-04-23.html)。
聴きながら、記事に画像を追加して、初盤に関する希望的観測を追記した(笑)


そして、今宵最後にターンテーブルに載せたのが、このレコードだ。


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エリック・ドルフィー(Eric Dolphy)唯一のブルーノート作品"Out to Lunch"のUSステレオ盤(Blue Note BST 84163)である。
ドルフィーも、今日が誕生日なのだ。

カートリッジは、SPU-GTにした。
緊張感の支配するこのレコードの音空間を実に濃密に表現してくれる。


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残念ながら、うちにあるのはNYレーベルのオリジナル・ファースト・プレスではない。
UAレーベルのサード・プレスである。


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でも、いいのだ。
この刻印が両面にしっかり刻まれているのだから。


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ルディ・ヴァン・ゲルダー(Rudy Van Gelder)がカッティングしたことを示すVAN GELDER刻印である。
(ちなみに、西海岸プレスだと、すでにLIBERTYレーベル時代にリカッティングされて、VAN GELDER刻印がなくなる。)
サード・プレスだって、素晴らしい音で鳴るのだ。

ジャズのレコードの場合は文字しかないことが多いので面白みがないが、始めたばかりの習慣なので、とりあえず、Side 2を聴くときには裏ジャケットを飾る。


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このレコードには、独自の美学で貫かれた唯一無二のドルフィーの音楽が、ぎゅっと詰まっている。
ラベル:Eric Dolphy
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2025年04月05日

Stanley Turrentine, That's Where It's AtのUSオリジナル

今日4月5日は、スタンリー・タレンタイン(Stanley Turrentine)の誕生日である。

ってことで、このレコードを引っ張り出して聴いていた。


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1962年にブルー・ノートからリリースされたアルバム"That's Where It's At"のUSオリジナル・モノラル盤(Blue Note BLP 4096)である。

このレコードは、ボクにとって、生まれて初めて手に入れたジャズのオリジナル盤だ。

ジャズのオリジナル盤といってもピンからキリまであるから、最初はもっと手軽なものから手を出せばいいのに、いきなりブルー・ノート4000番台だったのにはワケがある。

遡ること20数年前(たぶん、2002年頃)、関内のディスク・ユニオンで、「ジャズのオリジナル盤にも興味あるんだけど。」と言うボクに、紙ジャケ探検隊が「これなんかどう?」と探してきてくれたのが、このレコードだったのである。

当時は、右も左もわからないジャズ・オリジナル盤初心者だ。
紙ジャケ探検隊に勧められて、イヤと言えるはずがない。
というか、そもそも、全幅の信頼を置いていたので、何の疑問も抱かなかった。
それが、内容的に素晴らしいレコードであり、完全オリジナル盤だということに。

実際、これは素晴らしいアルバムだ。
レス・マッキャン(Les McCann)の思いっきりファンキーなピアノ・トリオをバックに、思いっきりファンキーに思いっきりソウルフルに、タレンタインのテナーが歌う。
そこにはジャズの熱さが濃縮されている。

Discogsを見ると、ファースト・プレスの条件というのが箇条書きしてある。

第一に、コーティング・ジャケットの裏の住所表記が、43 West 61st St., New York 23でなけれなならない。


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第二に、両面の送り溝にVAN GELDER刻印がなければならない。


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第三に、両面の送り溝にプラスティライトのマーク(通称イヤー・マーク)がなければならない。


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NEW YORK USAレーベルで、DGありでなければならない。


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うわー!
NEW YORK USAレーベルだけど、DGがないやないかいっ!

いや、でも、1962年だと、もはやDGは必要ないんじゃ?

DGはプレス機に由来していて、古い機械でプレスすればDGがつくが、新しい機械でプレスした場合はDGがつかないってことだったはず。
新しい機械がまだ導入されていない時代にリリースされたレコードは、DGがついてなきゃファースト・プレスとは言えないだろう。
しかし、すでに新しい機械が導入されていた時代なら、複数あるプレス機のうち、古い機械でプレスされたものはDGがあるが、新しい機械でプレスされたものにはDGがないというだけで、DGのないファースト・プレスも存在しうるのだ。

1962年だと、もう新しい機械が導入された後だよね?

ラベル:STANLEY TURRENTINE
posted by 想也 at 20:55| Comment(0) | Rudy Van Gelder(RVG)の仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする