2026年03月15日

TOTO – IsolationのUSオリジナル

今日3月15日は、マイク・ポーカロ(Mike Porcaro)の命日である。

ってことで、このレコードを聴いていた。


20260315-1.jpg


TOTOが1984年10月18日にリリースした5作目のスタジオ・アルバム"Isolation"のUSオリジナル(Columbia QC 38962)である。
品番はQCが初回盤で、PCは再発盤だ。

マイク・ポーカロが正式メンバーになって最初のアルバムである。

TOTOというと初期4枚のどれかをターンテーブルに載せてしまうので、このレコードを聴くのは20年ぶりくらいかもしれない。
でも、これはこれで良いアルバムよね。

ジャケットは遠目にはいたってシンプルだが、近づいて見ると、案外凝っている。


20260315-2.jpg


白い部分のみテクスチャー加工が施されていて、黒い部分は光沢加工だ。
で、真ん中のライン(輪郭?)がエンボス加工されている。


20260315-3.jpg


片面にメンバー写真、片面にクレジットのインナースリーブ付き。


20260315-4.jpg


そのインナースリーブのクレジット部分を見ると、マスタリングがTMLのダグ・サックス(Doug Sax)とされている。
送り溝を確認すると、確かにTMLの刻印がある。

ただ、マトを見ると、末尾が1AM/1BBである。
こりゃ、相当レイトなんだろうなとがっかりしたのだが、出てくる音はなかなか素晴らしい。

Discogsで確認すると、不思議なことに、アルファベット部分が一桁マトの登録がSide 1の1A一つしかない。
一つしかないと、誤登録じゃないかと怪しんでしまう(笑)

二桁マト以上に気になるのは、うちのSide 1は、1AMの前にSL1-AAと書いたのを消してあることだ。
Side 2の1BBの前にはSLがないことからすると、AAが間違いだったわけではなく、おそらくSLが間違いだったのだ。

で、SLとは何かというと、どうやら、SLM=Sheffield Lab Matrixのことらしい。
ダグ・サックスも関わっていたメッキ処理工場である。

というのも、Discogsの登録を見ると、このレコード、数字+アルファベットで構成されるマト末尾の前に基本的にSLがついていて、送り溝にはSLM ∆ 8066と刻まれているらしい。
つまり、 Sheffield Lab Matrixでメッキ処理が行われているのである。

しかし、うちの盤には、Side 1の送り溝にもSide 2の送り溝にもSLM ∆ 8066はない。
つまり、Sheffield Lab Matrixでメッキ処理は行われていないわけで、マトにSLがあってはいけないわけだ。

さて、では、Sheffield Lab Matrixでメッキ処理が行われたものとそうでないもの、前後関係があるんだろうか?
マトのアルファベット部分の若さからすると、最初はSheffield Lab Matrixでメッキ処理が行われていたような気はする。
そうすると、うちのはレイトか・・・
QC品番でもダメなのね(シクシク)

でも、音は悪くないんだけどなー
ラベル:toto
posted by 想也 at 23:17| Comment(3) | TMLの仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年09月06日

Queen, Sheer Heart AttackのUKオリジナル

今日9月5日は、フレディ(Freddie Mercury)の誕生日である。
ってことで、ささやかながらフレディ生誕祭を開催していた。

一発目は、フレディの死から4年後の1995年にリリースされたアルバム"Made in Heaven"のUKオリジナル(https://sawyer2015.seesaa.net/article/2022-11-25.html)。
天国のフレディにご挨拶って感じ?

二発目は、ファーストのオランダ盤(https://sawyer2015.seesaa.net/article/2022-07-30.html)。
生誕祭だからね、ファーストが聴きたくなるよね。
何故オランダ盤なのかは、記事をご覧くださいませ。

ファーストを聴いている途中で、先月と今月の初盤道が100回記念!でクイーン(Queen)を取り上げていたのを思い出した。
これを聴かないと紙ジャケ探検隊に怒られる~(笑)


20250905-1.jpg


英本国では1974年11月8日にリリースされたサード・アルバム"Sheer Heart Attack"のUKオリジナル(EMI EMC 3061)である。

フレディ生誕祭の最後はこれで締めくくるのだ。


20250905-2.jpg


詳しい初盤条件は初盤道を読んでいただくとして、うちの盤をチェックしてみよう。

インナースリーブは、なんとか初盤条件をクリアできたようだ。


20250905-4.jpg
20250905-5.jpg


しかし、ジャケットで撃沈。


20250905-6.jpg


昔から知ってたけどねー(笑)

しかし、TMLカッティングなのでマト4U/4Uというのはいいとしても、スタンパーがGTO / GTDというのは、ちょっと情けない。
三桁かよ・・・


20250905-3.jpg


そんなわけで、スタンパーの若い初盤ジャケットの盤をずっと探してはいるのだが、なかなか出会わないのよね。
ラベル:Queen
posted by 想也 at 00:27| Comment(4) | TMLの仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年04月06日

Harry Nilsson, Nilsson SchmilssonのUSオリジナル~TML刻印の変遷に関する続報

<ミック・テイラー(Mick Taylor)の誕生日にちなんで(翌日だけど)"Sticky Fingers"のUK盤を聴いていて気づいたので、追記しました。>(2026年1月18日)

4月6日はダニー・コーチマー(Danny Kortchmar)の誕生日ということで、彼の参加したハリー・ニルソン(Harry Nilsson)の"Pussy Cats"を聴いていたのだが、ニルソンといったら、やっぱり"Without You"が聴きたくなる。

ってことで、このレコードを引っ張り出した。


20250406-3.jpg


1971年11月11日リリースの"Nilsson Schmilsson"のUSオリジナル(RCA Victor LSP-4515)である。

まぁ、USオリジナルといっても、ファースト・プレスではない。
このレコード、すぐに表ジャケットのタイトル文字を大きくしたジャケットへの差替えが行われたので、タイトル文字の小さい差替え前のジャケットでなければファースト・プレスとは言えないが、うちのは差替え後のジャケットだからである。

タイトル文字が大きいとか小さいとか言っても、比べてみなければわからないが、識別は簡単にできる。
差替え後のジャケットは、表側の左下にREと印刷されているからである。


20250406-4.jpg


ちなみに、裏ジャケットも、当初、ギターの"Chris Spedding"の名前が”Chris Speddin"となっている誤植があって、これまた修正されている。
どうやら表と裏の修正は同時ではなかったようで、表だけ修正されて裏は修正されていないというものもDiscogsには登録されている。
うちのは、裏も修正されているもので、裏ジャケット左下にもREと印刷されている。


20250406-5.jpg


つまり、厳密に言えば、うちのはサード・プレスということになる。
だから、ファースト・プレスを見つけたら買おうとは思っているのだが、このジャケットの差替え、ホントにすぐに行われたようで、うちの盤も鮮度抜群で鳴るのだ。
で、まぁ、これでもいいかという気にもなっている(笑)

それよりも、今日引っ張り出して、ひとつ大きな発見をしてしまった。

これである。


20250406-6.jpg


このレコード、TML刻印があるということは、TMLでカッティングが行われたということである。
裏ジャケットにもダグ・サックス(Doug Sax)への謝辞がある。


20250406-7.jpg


それがどうして大きな発見なのかって?

それは、このレコードが1971年11月11日リリースだからである。

ボクは以前、手書きのTML刻印が現れるのは、1973年5月にリリースされたジョージ(George Harrison)の"Living in the Material World"が最初ではないかと推測していた(https://sawyer2015.seesaa.net/article/2022-03-13.html をどうぞ)。
それが1年半ほど遡ってしまったのである。

"Living in the Material World"が最初だと推測したのは、その前月リリースのイーグルス(Eagles)”Desperado”には刻印がなかったからなのだが、考えてみれば、”Desperado”の場合は、裏ジャケットに"Mastered at The Mastering Lab"と明記されている。
送り溝にまで彫らなくてもいいかと思ったとしても不思議はない。
"Nilsson Schmilsson"の場合は、ダグ・サックスの名前はクレジットされているが、TMLのクレジットはないから、送り溝に刻む必要を感じたのだろう。

ってことで、手書きのTML刻印の始まりは、リリース前月のカッティングだとして、1971年10月としておきたい。
1971年8月リリースのザ・フー(The Who)"Who's Next"は、ジャケットに何のクレジットもなく、かつ、送り溝にもTML刻印はないから、手書きTML刻印の開始時期は、さらに遡るとしても2~3か月の気がするなー

思い込みというのはおそろしい。
“Who’s Next”以前にダグ・サックスが送り溝に刻印を刻んだことはない、と勝手に思い込んでいたのが、灯台下暗しというかなんというか、超有名な手書きTML刻印盤が存在することを思い出した。

ストーンズ(The Rolling Stones)の”Sticky Fingers”のUK盤に(フランス盤やドイツ盤にも)手書きTML刻印があるのは誰でも知っていることじゃないかー


20230817-01.jpg


“Sticky Fingers”のリリースは1971年4月23日なのである。
つまり、手書きTML刻印の始まりは、1971年4月まで遡ることになる。

そうだとすると、ダグ・サックスは、どうして”Who’s Next”にはTMLを刻まなかったんだろう?
謎である。
ラベル:Harry Nilsson
posted by 想也 at 22:08| Comment(0) | TMLの仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする