2024年12月29日

Flashdance Original SoundtrackのUSオリジナル

クリスマスのワム!(Wham!)から、なんとなく80年代気分が続いている。

今日は、1983年に公開されて一世を風靡したアメリカの青春映画『フラッシュダンス』(Flashdance)のオリジナル・サウンドトラックなんぞを聴いていた。


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このレコードも売れたよねぇ。
ハードオフのジャンク・コーナーにもゴロゴロ転がっている。
日本盤ばっかりだけど。

うちのはUSオリジナル(Casablanca 422-811 492-1 M-1)である。
このレコードは、やっぱりUSオリジナルで聴きたい。

なにしろ、Allen Zentz Masteringでカッティングが行われている。


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エンジニアは、ブライアン・ガードナー(Brian Gardner)で、送り溝にはフラワー・マークが両面に刻印されている。


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素晴らしい音で鳴るレコードなのである。


Discogsで確認すると、このレコード、レイトになるとレーベルのクレジットが少し変わるらしい。

まず、B1に収録されているローラ・ブラニガン(Laura Branigan)の"IMAGINATION"で、初回盤では"Lyrics by M. Sembello"となっているところが、レイトでは"Words & Music by M. Sembello"にかわる。
それから、B2に収録されているドナ・サマー(Donna Summer)の"ROMEO"のパブリシャーがゲフィンに変更される("ROMEO"の横にマークが付けられて、最下部の℗ 1983 Polygram Records, Inc.の下に、マークとともに℗ 1983 Geffen Records, Inc.と追記される)。

"IMAGINATION"のクレジット変更については詳細不明だが、"ROMEO"のパブリシャーについては、ちょうど同時期に、マーキュリーから"She Works Hard for the Money"がリリースされていたことと関係しているんだろうと思う。
ドナ・サマーは当時すでにゲフィンと契約していたが、カサブランカとアルバム一枚分の契約が残っていた関係で、"She Works Hard for the Money"が(カサブランカを吸収合併していた)ポリグラムに引き渡され、マーキュリーからリリースされたという経緯がある。

このリリースと同時期だったので、”ROMEO”もいっしょにポリグラムに引き渡されたと勘違いされたんじゃないだろうか。
でも、「ちょい待て、”ROMEO"は引き渡してないぜ。」ってことで、修正されたのかなと。

うちのは、一応初回盤だった。


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でも、このレコードは、初回盤もプレス枚数が相当に多いだろうから、ハズレも多そうだよね。
posted by 想也 at 22:57| Comment(0) | Allen Zentz Masteringの仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年12月07日

Jimmy Messina, OasisのUSオリジナル

昨日12月5日は、ジミー・メッシーナ(Jimmy Messina)(JimもJimmyもJamesの愛称なので、どっちも使われるのだが、今回取り上げるアルバムでは、Jimmyになっているので、そっちを採用する。)の誕生日だったのだが、昨日はなんだかAOR気分ではなかったので、今日になって、このレコードをターンテーブルに載せた。


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1979年にリリースされたソロ名義としてはファースト・アルバムになる"Oasis"のUSオリジナル(Columbia JC 36140)である。

サンタマリア工場プレスでマトは両面2A、インナースリーブに明記されているように、当時はAllen Zentz Masteringにいたクリス・ベルマン(Chris Belman)がカッティングしている。

1979年は、まだ、MASTERED AT ALLEN ZENTZ刻印ではなく、手書きAZだったのね。


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"Seeing You (For The First Time)"をUSオリジナルで聴いてみたくて手に入れたレコードなのだが、ロック、ラテン、ジャズがほどよく融合した実に心地よいAORアルバムだ。
大学生の頃のことが、いろいろ蘇ってしまうのである。

"Seeing You (For The First Time)"を知ったきっかけは、ボクももちろんアレだったのだが、同世代ならすぐにピンとくるよね(笑)
ラベル:Jimmy Messina
posted by 想也 at 00:19| Comment(0) | Allen Zentz Masteringの仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年01月04日

ELO, TimeのUS盤

特番ばかりのTVと違って、ラジオは年末年始も通常運転で、1月2日深夜のHERE COMES THE MOON@InterFMも普通に放送されていたのだが(まぁ、前録りで、藤原さくらちゃんもお正月は実家で過ごしているようだが)、一応内容はお正月に合わせていて、「お正月気分を盛り上げる派手目な音楽特集」だった。

で、うちにレコードがあるものでは、ウイングス(Wings)"Live and Let Die"、キッス(Kiss)"Detroit Rock City"、ELO"Twilight"あたりがオンエアされた。
"Twilight"なんてすっごく久しぶりに聴くぞ(笑)
リリースからしばらくして自動車のCMに使われたり、2000年代にはドラマ『電車男』のオープニングに使われたりした(ちなみにエンディングはサンボマスターの『世界はそれを愛と呼ぶんだぜ』で、この起用でボクはサンボマスターのことを知った)ので、聴く機会も多かったが、その後、まったく聴いてない気がする。
この曲が収録されている1981年リリースの9thアルバム"Time"も、"Twilight"が『電車男』に起用されたときに聴いて以来、ターンテーブルに載せてないと思う。

ってことで、引っ張り出してみた。


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うちにあるのは日本盤かと思いきや、US盤(Jet Records FZ 37371)だった。
CBS Records配給なのでマトはColumbiaに準拠していて、うちのは1C/1C、まぁ、悪くない。
送り溝には、 MASTERED AT ALLEN ZENTZ L.A., CALIF.というスタンプとともに、ブライアン・ガードナー(Brian Gardner)によるカッティングであることを示すフラワー・マークがある。


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インナースリーブにも、"Thanks to Brian Gardner"のクレジットがある。


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調べてみると、UK盤も同じで、ブライアン・ガードナーのカッティングである。
ってことは、オリジナルはUK盤かもしれないが、US盤でも音質的に大差はないってことだな。
特に思い入れのあるレコードでもないし、ボクはこれでいいや(笑)

送り溝には、こんな刻印もある。


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最初はなんだかわからなかったのだが、こっちから見ると、これ筆記体でBGだよね?


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Discogsにも載っていないが、これもブライアン・ガードナーのサインだと思われる。

肝心の音のほうは、あまり分離が良くなくてもっさりした印象だ。
もっとも、これは、マスタリング以前にそういう録音なんじゃないかと思う。

じゃぁ、全然ダメかというとそうでもなくて、音量をぐーんとあげると、ぐわーっと立体的に音場が広がって、その広い音場の中ではそれなりに分離するので、なんだか気持ち良く聴けてしまう(笑)
この感じ、フィル・スペクターのウォール・オブ・サウンドみたいだ。
あっ、そうか、ジェフ・リン(Jeff Lynne)は、シンセサイザーでウォール・オブ・サウンドをやろうとしたのかな?
posted by 想也 at 00:09| Comment(0) | Allen Zentz Masteringの仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする