で、今年はなんとなくこのレコードを聴いていた。

カーペンターズ(Carpenters)が1976年6月11日にリリースした7枚目のスタジオ・アルバム"A Kind of Hush"(日本盤タイトルは『見つめあう恋』)のUSオリジナル(A&M Records SP 4581)である。
二枚あるのは、ステッカー付きを見つけたので、もう一枚ぐらい持っててもいいかと思って買ったというだけだ。
このアルバム、"I Need to Be in Love"(日本盤では『青春の輝き』)が収録されているし、他の収録曲も佳曲が揃っていて、とても良いアルバムだしね。
ステッカーは、この緑の長方形のもののほかに、赤い正方形のものもあるが、どちらが先なのか知らない。
いずれも、「"I Need to Be in Love"と"There's a Kind of Hush"の2曲のヒット・シングルが収録されているよ」というものなので、前後関係はなく、地域的な違いなのかもしれない。
ちなみに、どちらも先行シングル("There's a Kind of Hush"は2月12日、"I Need to Be in Love"は5月21日のリリース)なので、初回盤に貼られていた可能性もあると思う。
まぁ、"I Need to Be in Love"は20日しか違わないので微妙だが(笑)
カーペンターズのアルバムというと、前作"Horizonまではジャケットが凝った作りだったが、このアルバムはいたって普通の作りである。
ただ、少しだけ凝ったところがあって、内側にCarpentersロゴが敷き詰められている。

見えないところにお金がかかっているのである(笑)
さて、手持ちの2枚だが、最初の写真で気づいた方もいるかもしれないが、若干色味が違っている。
ステッカー付きジャケットのほうがナチュラルな色あいで、もう一方は赤が強い。
これは、裏ジャケットを見ると顕著だ。

(向かって右がステッカー付きジャケット)
このレコードには、厚紙製の歌詞付きインナースリーブが付属しているが、これまた、ステッカー付きジャケットに付属していたほうがナチュラルで、もう一方は赤が強い。
写真の側はそうでもないが、歌詞側は歴然と違う。

(向かって右がステッカー付きジャケットに入っていたもの)

(二枚重ねてひっくり返したので、こちらは逆に、向かって左がステッカー付きジャケットに入っていたもの)
この違いが、単なる個体差なのか、それとも地域差なのか、あるいはまた、時間的前後関係があるのかは、わからない。
まぁ、個体差の可能性が一番高い気がするが、地域差の可能性や時間的な前後関係がある可能性もないわけではないと思う。
レーベルは、どちらもまったく同じで、次のようなものだ。


ただし、ステッカー付きジャケットに入っていたのは、マトT2/P5という「ピットマンかテレホートかどっちのプレスなんじゃいっ!」というもの(つまり、東部か中部産)だったのに対して、もう一方はマトS2/S4で、これは西部のサンタマリア・プレスであることが明らかである。
そんなわけで、色味の違いは地域差の可能性もあるのかな?と思ったわけだ。
時間的な前後関係はわからないが、音を聴いた感じでは、マトT2/P5盤のほうが鮮度の高い音がする(まぁ、でも、もう一方も悪くはないが)。
ちなみに、マスタリングについては、今回はBernie Grundmanではなく、同じA&M Mastering StudiosのエンジニアであったFrank DeLunaだ(インナースリーブに明記されている)。
そんなわけで、「西部サンタマリア産は、赤味が強い。」あるいは「レイトになると赤味が強くなってくる。」な~んて可能性もないわけではない気がしたのである。
まぁ、この時期のA&Mなら、やはりモナーク産がオリジナルなので、こんな問題はどうてもいいっていえばどうでもいいんだけど(笑)
っていうか、聴き比べもしてたので、何度も再生していたのだが、そしたら、このアルバム、どんどん好きになってしまった。
好きになればなるほど、モナーク産のオリジナルが聴きたくて仕方なくなってくる。
この欲求は、ジャケットの微妙な違いの探求欲求より、はるかに強い(笑)
で、ちょっと探してみたら、たまたまモナーク産のプロモ盤を発見してしまった。
USからの送料込みだとかなり割高になるので躊躇したのだが、時間とともに聴きたくて我慢できなくなってしまい、とうとう発注ボタンを押してしまったのだった。
ボクをこんな身体にしたのは、紙ジャケ探検隊である(笑)
早々に発送連絡が届いたので、来週末ぐらいには届くだろうか?
楽しみである。
ラベル:CARPENTERS