2021年06月29日

思いがけないVISITORS

「思いがけないVISITORS」と言っても、「まったく予想もしなかった来客があってムネがドキドキした」なーんて話ではない。

突然、昔愛した女性そっくりの女の子が現れて「あなたの娘です。」と告げられた、なーてドラマみたいな展開があったら嬉しいけど、品行方正だったボクには、あいにくまったく身に覚えがないのである(笑)

ボクにふさわしいのは、そんな色気のある話とはほど遠い、アナログ・レコードの話だ。

『VISITORS』(CBS/SONY 28・3H-123)といえば、佐野元春さんが1984年にリリースした4枚目のアルバムである。
当時はヒップホップなんてまったく知らなかったから、初めて聴いたときには、「なんだこれは?」と目が点になった。
しかし、新しいものを貪欲に取り入れて進化していくのは、いかにも佐野さんらしい。

まぁ、それでも、ボクにとっては愛聴盤になることはなかった一枚なのだが、ボブ・ラディック(Bob Ludwig)がマスタリングしているので(ただし、送り溝にMASTERDISK刻印はあるもののRLのサインがないので、ラディック本人がカッティングしているのではないようだ)、見本盤が欲しいとは思っていた。

で、今回、見本盤を入手することができた。


20210629-2.jpg


これで、うちにある『VISITORS』は二枚になったのだが、今回手に入れた見本盤、ボクにはまったく思いがけないものだったのである。


20210629-1.jpg


なんとスタンパーがまったく同じだったのである。
送り溝に刻まれた情報は、もともと持っていた通常盤も今回手に入れた見本盤も、まったく同じで、下記のようなものだった(Bのみ手書きでカッティング・エンジニアのイニシャルを推測させるが詳細は不明)。

28-3H-123 A1 1 D 1 B MASTERDISK
28-3H-123 B1 1 E 5 B MASTERDISK

では、まったく同じ音だったかというと、やはり見本盤の方が良かった。
スタンパーが摩耗してない感じだ。

たまたま手許にある二枚の比較なので断定はできないのだが、見本盤プレス用には未使用のスタンパーが用意されるが、スタンパーがダメになるほど見本盤がプレスされることはないので、その後、通常盤のプレスの方にまわされる、ってことなんじゃないかと思う。

それにしても、手持ちの通常盤とまったく同じスタンパーでプレスされた見本盤が届くとは、思いがけなかったなぁ。
ラベル:佐野元春
posted by 想也 at 22:32| Comment(2) | 佐野元春 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年05月28日

佐野元春『BACK TO THE STREET』をめぐるあれこれ

日本盤に付属する帯の定位置は向かって左端である。

しかし、その定位置に帯があると、ジャケット・デザインが台無しになるレコードもある。

佐野元春さんのデビュー・アルバム『BACK TO THE STREET』(EPIC/SONY 25・3H-19)は、間違いなくそういうレコードだ。

CDサイズでは我慢できず、どうしてもアナログで欲しくなるような、とても素敵なジャケットのレコードなのだが、ジャケットの左端に元春さんが写っているので、左端に帯があると元春さんが隠れてしまう。

さらに、左上にはエンジ色でタイトル等が書かれていて、モノクロのジャケットの中でとても良いアクセントになっているのだが、左端に帯があると、このタイトル等も部分的に隠れてしまって、アクセントの意味が薄まってしまう。

したがって、このレコードの場合、帯は右端が正解である。


20210528-1.jpg


ほらね、これが正解でしょ?


このレコードには歌詞インサートが付属しているのだが、一つ気になっていることがある。
『情けない週末』の歌詞で、「もう他人同志じゃないぜ」と歌われているところが、「もう他人同志じゃないんだ」になっているのだが、これは単なる誤植なのだろうか?

この『情けない週末』という歌、元春さんが15、16歳の頃に書いたものらしいのだが、当初は「もう他人同志じゃないんだ」だったのが、どこかの時点で「もう他人同志じゃないぜ」にかわったために、古いバージョンが掲載されてしまった、というような間違いなのかもと思ったり。
(ちなみに、83年リリースの初のベスト・アルバム『No Damage』の歌詞インサートでは、歌われている通り、「もう他人同志じゃないぜ」とされている。)

何かご存知の方、ぜひ教えてくださいm(_ _)m

試しに検索してみたら、歌詞サイトや歌詞を(部分的に)載せているWEBサイトやブログでも、やはり「もう他人同志じゃないぜ」としているものが多かったが、「もう他人同志じゃないんだ」としているものもあって、案外ノーチェックなんだなぁ。
「もう他人同志じゃないんだぜ」という合わせ技も見つけたが、これは明らかに混乱している(笑)


この時期のSONYの音は、ちょっと硬質で、ボクは少々苦手だ。
しかし、そんな苦手な音の盤も、JICOの交換針「黒柿」を装着したShure V15 VxMRで再生すると、ほどよくまろやかに変化して、苦手な部分がまったく消え失せてしまう。
低域が豊かになるところも、好印象だ。


20210528-2.jpg


80年代のレコードで苦手な音に遭遇したとき、「黒柿」は、ボクにとっては強い味方である。

この「黒柿」、一時期「牛殺」とともに買えなくなっていたが、現在は普通に買えるようになっている。
が、しかーし、価格が倍になってしまった・・・
まぁ、カンチレバーの加工に要する職人さんの手間とかを考えればやむを得ない価格設定なのかもしれないが、ちょっと気軽に試せない。

ってことで、JICOの木製カンチレバー交換針、販売再開されたら、Shure M44G用に「黒柿」と「牛殺」を調達しようと思っていたのだが、まだ買えていない。
ラベル:佐野元春
posted by 想也 at 22:47| Comment(2) | 佐野元春 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月17日

この街のノイズに乾杯!

「VNLがぶっちぎりで合う」と言われたら、そりゃ、手に入れないとまずいよね。

ってことで、佐野元春さんの『スターダストキッズ』(EPIC /SONY 07・5H-140)を手に入れた。

ヤフオクでテキトーに落札した(当然、誰も争ってこない 笑)ものなので、届くまで(状態は写真を見る限り心配なさそうだったが、スタンパー的に)不安だったのだが、届いてみたら、スタンパーより、まずマト問題に直面した。

届いたレコードのマトがA2/B1だったんである。
まさかのセカンド・プレス?と思ったのだが、ここは落ち着いて考察する(笑)

マト2のA面(このレコードの場合FRONT SIDE)のスタンパーは1-A-2で見本盤か?というぐらい若い。
これで、マト1のB面(このレコードの場合BACK SIDE)のスタンパーが進んでいたら、A面リカッティング・レイトが確定である。
おそるおそるB面のスタンパーを確認すると、1-A-3ではないか!
A面とほぼ同じで、これまた見本盤か?というぐらい若いぞ!

ってことは、A面のマト1は存在しないか、仮に存在するとしても、マト2も最初から存在したと考えるのが合理的だ。
ホッと一安心である。

それにしても、見本盤レベルのスタンパー・ナンバーというのは実に気分がいい。

早速、ターンテーブルに載せて聴いてみる。


20210117-1.jpg


おぉ!
確かに、ぐんと前に迫ってくるボーカルの迫力が素晴らしい!
バックも実にタイトで明快だ。

特撮ピストルズさんによれば、『No Damage』(EPIC /SONY 28・3H-81)に収録されているものとかなり音が違うらしい。

ってことで、さっそく比べてみる。


20210117-2.jpg


ホントだ。
『No Damage』のほうは、ボーカルがあんまり前に出てこない。
その分音場全体が横に広がるので、これはこれで悪くないのだが、まったく違う感じに聴こえるのは確かである。
この曲については、『No Damage』収録に際して特に手を加えていないはずなので、これはマスタリングの違いなんだろう。
で、VNLに合うのは、もちろんシングルの方である。


     ♪ 真夜中の扉に足をかけて
     ♪ この街のノイズに乾杯!


スターダストキッズだった頃を思い出すなぁ。
「本当の真実」は見つけられなかったけど(笑)
ラベル:佐野元春
posted by 想也 at 19:10| Comment(0) | 佐野元春 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする