2025年06月14日

Stevie Nicks, Bella DonnaのUSオリジナル

今日6月14日は、ロリー・ギャラガー(Rory Gallagher)の命日で、アラン・ホワイト(Alan White)とマーカス・ミラー(Marcus Miller)の誕生日である。
ってことで、土曜日だし、"Tattoo"のUKオリジナルとか(https://sawyer2015.seesaa.net/article/2017-11-11.html)、イエス(Yes)"Yessongs"の日本盤とか(https://sawyer2015.seesaa.net/article/2023-04-08.html)、マーカス・ミラーがマイルス(Miles Davis)との共同名義でリリースした"Music From Siesta"のUSオリジナルとか(https://sawyer2015.seesaa.net/article/2022-09-29.html)を聴いていた。

で、夜も更けたところで、先月のスティーヴィー・ニックス(Stevie Nicks)の誕生日(5月26日)に”Bella Donna"のUSオリジナル(Modern Records MR 38-139)を引っ張り出して記事を書こうとした(けど、いまひとつよくわからないことがあってやめた。)ことを思い出した。
あぶないあぶない、そのまま忘れちゃうところだったよ(忘れても誰も困らないけど 笑)

そんなわけで、あらためて聴いている。


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素晴らしいジャケットだよね。

裏ジャケットのスティーヴィー姐さんも、すこぶるキュートである。


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内容もとても良い。
トム・ペティ(Tom Petty)とのデュエット"Stop Draggin' My Heart Around"やドン・ヘンリー(Don Henley) とのデュエット"Leather and Lace"のほか4曲がシングル・カットされているが、いずれもヒットしたし、アルバムはこれまでにアメリカ国内だけで600万枚以上、全世界では1000万枚以上の売り上げを記録しているのだそうだ。

Precision Lacquerでスティーヴン・マーカッセン(Stephen Marcussen)がカッティングしていて、音も素晴らしい。
送り溝には、Precision Lacquer SMの刻印がある。


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それはそうと、このアルバムには、レーベルとインナースリーブに、明らかに前後関係があると考えられる違いがある。

うちの盤のレーベルはこうなっている。


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注目しなければならないのは、2曲目と4曲目のクレジットだ。
いずれも作曲について、2曲目"Kind of Woman"ではスティーヴィーとベンモント・テンチ(Benmont Tench)の共作、4曲目"Think about It"ではスティーヴィーとロイ・ビタン(Roy Bittan)との共作になっている。

このクレジットは、インナースリーブにも反映されている。


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楽曲クレジットの部分を拡大してみると、レーベルと同じように共作になっていることがわかる。


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その関係で、末尾のパブリシャー・クレジットに、スティーヴィーのパブリシャーであるWelsh Witch Musicに加えて、"Kind of Woman"についてはテンチのパブリシャーであるRapt Knuckles Musicが、"Think about It"についてはビタンのパブリシャーであるEighty Eight Musicがクレジットされている。


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その関係で、パブリシャー・クレジットは5行になっている。


うちの盤と違って、レーベル上もインナースリーブ上も、2曲目と4曲目の楽曲クレジットの部分が共作ではなく、いずれも作詞作曲スティーヴィーとなっていて、ただMusical bridge by Benmont TenchあるいはMusical bridge by Roy Bittanが追記されているものが存在する。

このMusical bridgeというのは著作権が生じないような貢献を示しているようで、インナースリーブ最後のパブリシャー・クレジットの方には、"Kind of Woman"と"Think about It"についてのパブリシャー表記がなく、3行で終っている。

どちらが先なのかだが、Discogsで再発とされている、裏ジャケットにバーコードが印刷された盤が、レーベルもインナースリーブもMusical bridge by表記でパブリシャー・クレジットが3行だし、1985年にリリースされたCDでもMusical bridge by表記なので、共作表記でパブリシャー・クレジット5行の方が先だと思う。
(おそらく過渡期のもので、レーベル上は共作になっているが、インナースリーブはMusical bridge by表記でパブリシャー・クレジット3行というものもある。)

それにしても、Musical bridgeって何なんでしょうね?
ラベル:Stevie Nicks
posted by 想也 at 23:44| Comment(0) | Stephen Marcussen(SM)の仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年05月14日

Stevie Wonder's Original Musiquarium 1のUSオリジナル

<ファンクラブ入会申込書の封入状況につき、sentimentalfoolさんから情報をいただいたので追記しました。>(2025年5月15日)
<すろはん先輩が日本盤とUSオリジナルの聴き比べをしてくださったので、追記しました。>(2025年5月19日)

昨日5月13日は、スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)の誕生日だったので、このレコードを聴いていたのだが、ブログを書く余裕がなかったので、今日また聴きながら、これを書いている。


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1982年5月4日(リリース記念日も10日前だったのね。)にリリースされた(新曲4曲を含む)2枚組ベスト・アルバム、"Stevie Wonder's Original Musiquarium 1"のUSオリジナル(Tamla 6002TL2)である。

ベスト・アルバムなのだが、寄せ集め的な印象はまったくない。
アナログ各面最後に配された新曲4曲がまた素晴らしいということもあるが、曲間をシームレスに繋ぎ、それに違和感が生じないように音質を統一させていることも大きい。
内容的には申し分のないレコードである。

ジャケットがまた良い。
デザイン自体がとてもキュートだが、音符に見立てた熱帯魚達がエンボス加工されている。


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エンボス加工は、やっぱり所有欲を刺激するのである(笑)

裏ジャケット上部に曲目があるが、初回盤ジャケットでは、Side 4の曲順が間違っている。


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正しい曲順は、"I Wish"、"Isn't She Lovely"、"Do I Do"である。

レイト盤ジャケットでは、正しい曲順に修正されるとともに、下部の"WRITTEN, ARRANGED & PRODUCED BY STEVIE WONDER"とTAMLAロゴの間に、"I see the past as only a positive challenge to the future."/...Stevland Morrisという2行が挿入される。
つまり、初回盤ジャケットには、この2行はない。


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ファンクラブの入会申込書は、初回盤にしかついていなかったのかどうかわからない(sentimentalfoolさんからの情報によると、レイトにも申込書は封入されていたようだ。)が、これは欲しいよねぇ。


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カッティングは、Precision Lacquerのスティーヴン・マーカッセン(Stephen Marcussen)によって行われていて、送り溝には、Precision SM.の刻印が確認できる。


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とても良い仕事をしているのである。

ちなみに、日本盤も独自カッティングではなくUSカッティングで、PRECISION LAQUERでカッティングが行われているのだが、送り溝には、PRECISION SM.ではなく、PRECISION LAQUER D.L.と刻印されているようで、誰のカッティングなのかわからない(D.L.はエンジニアのイニシャルではなく、Direct Latheの略で、つまり、DMMでカッティングされたという意味のようだ)。

日本盤は聴いたことがないので、USオリジナルと大差ないのか、けっこう違うのか、不明である。

誰か聴き比べたことがある人、いますか?


すろはん先輩が日本盤とUSオリジナルとの聴き比べをしてくださったので、追記しておきます。

「日本盤は中域に芯がある音の良さがあるが、US.盤は加えて高域の響きと抜けを感じる素晴らしさが!!」とのこと。


やはり、このレコードのUSオリジナルは、スティーヴン・マーカッセン渾身の仕事だったようだ。

そりゃそうか、スティーヴィーのベスト盤だもんねぇ。
カッティング・エンジニアとして、人生最高の仕事をしようと思ったに違いない。
ラベル:Stevie Wonder
posted by 想也 at 22:14| Comment(0) | Stephen Marcussen(SM)の仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年05月23日

SNEAKER, SNEAKER

梅雨入り前だが、梅雨のような天気が続きそうな予報の中、梅雨の合間みたいな青空が広がった今日は、ナンシー・グリフィス(Nanci Griffith)からの流れで、80年代AORをテキトーに聴いていた。

梅雨の合間の青空は、カリフォルニアみたいに爽やかではないが、80年代AORとか聴いていると爽やかな気分になってくるから不思議である(笑)

で、80年代のキレキレの音といえば、まだこの人を紹介したことがなかったことを思い出した。
スティーヴン・マーカッセン(Stephen Marcussen―Wikiでは、スティーヴン・マーカソンと表記されているが、どちらが正確な発音に近いのかは不明)である。
現在は自身のスタジオを運営しているようだが、80年代には、ハリウッドにあるマスタリング・スタジオPrecision Lacquerで活躍していたマスタリング・エンジニアだ。

マーカッセンといえば、ボクは、このアルバムがすぐに思い浮かぶ。
1981年にリリースされたスニーカー(SNEAKER)のデビュー・アルバムである。


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何故このアルバムかと言えば、マーカッセンというエンジニアのことを初めて意識したアルバムだからだ。
「こりゃ良い音だ!」と思って、ジャケット裏を確認し、マーカッセンの名前を知った。


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このスニーカーというバンド、アルバムを二枚リリースしただけで解散してしまったのであまり知名度は高くないが、スタジオ・ミュージシャンが集まってできたバンドだけあって、演奏力は確かだし、このデビュー・アルバムは内容もとても良い(セカンド・アルバムは聴いたことがないけど 笑)。

冒頭、ドナルド・フェイゲン(Donald Fagen)とウォルター・ベッカー(Walter Becker)の手に成る"Don't Let Me In"のカバーに始まり、オリジナルの名バラード"More Than Just the Two of Us"へと続くところで、すっかり惹きこまれてしまう。

そして、ボクは、マーカッセンが仕上げたキレキレの80年代サウンドに身をゆだねるのである。

青春時代が甦るなぁ(笑)
ラベル:sneaker
posted by 想也 at 20:49| Comment(0) | Stephen Marcussen(SM)の仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする