2023年03月29日

二つのマト1~DukeのUKオリジナル

<Kaori Eさん、ノイさん、ネイトさんから、マトA1/B1に関する情報を頂いたので追記しました。>(2023年3月31日11:00)

3月28日は、ジェネシス(Genesis)の10作目のアルバム"Duke"のリリース記念日である。
USでは1980年3月24日にリリースされたらしいが、UKでは3月28日にリリースされたんだそうだ。

ってことで、UKオリジナル(Charisma CBR 101)をターンテーブルに載せた。


20230328-02.jpg


初盤には、期間限定の特別価格であることを示すステッカーが貼ってある。
まぁ、リムーバブルなので、剥がされちゃってることもあるだろうから(小さい子どもはシールを剥がすの好きだよねぇ)、ステッカーが貼ってなければ初盤じゃないとは言えない。


20230328-03.jpg


ただ、ご覧の通り、内ジャケの"DUKE'S TRAVELS/DUKE'S END"のところにあるイラストをシルエットにして使っているステッカーなので、やはり、このステッカーはどうしても欲しいよねぇ。

ステッカー付きなので、うちの盤も、おそらくリリース日に店頭に並んでいたものという意味では初盤だと思う。
ただ、一番最初にカッティングされた盤かというと、そうではない。

うちの盤は、マトがA2/B1なのだが、両面とも、送り溝にはこんなサインがある。


20230328-04.jpg


この"S.A."というのは、当時トライデント・スタジオ(Trident Studios)にいたスティーヴ・エンジェル(Steve Angel)のサインなのだが、内ジャケットには、同じトライデント・スタジオのレイ・スタッフ(Ray Staff)がマスタリングしたと明記してあるのだ。

ってことは、やはり、レイ・スタッフのカッティングした盤というのが存在しているに違いない。
うちのはSide 1がマト2だから、マト1がレイ・スタッフのカッティングということだろうか?

Discogsを確認すると、確かにそういう盤が存在する。
つまり、A1/B1で、Side 1がレイ・スタッフ(Raysというサイン入り)、Side 2がスティーヴ・エンジェル(S.A.というサイン入り)という盤である。

しかし、Discogsには、A1/B1で両面ともレイ・スタッフのカッティングという盤も登録されているのである(Kaori Eさんとノイさんがお持ちだということで、確かに存在するという裏がとれました)
つまり、Side 2のマト1には、レイ・スタッフがカッティングしたものと、スティーブ・エンジェルがカッティングしたものの二種類があるのだ。
(ネイトさんが、A1 Rays/B1 S.A.の盤をお持ちだということで、A1/B1には、少なくともRays/RaysのものとRays/S.A.のものの二種類があることは、裏がとれました。もし、A1/B1で、S.A./S.A.をお持ちの方、あるいは、S.A./Raysをお持ちの方は、ぜひ情報をお寄せください。Side 1のS.A.がホントに存在しているのか裏がとれていないのです。)

それどころか、注意深くDiscogsの登録を見ると、S.A.サイン入りのSide 1のマト1も登録されているんである。
この登録が誤登録でなければ、Side 1のマト1にも、レイ・スタッフがカッティングしたものと、スティーブ・エンジェルがカッティングしたものの二種類があることになる。

マト2以降はすべてスティーヴ・エンジェルのカッティングのようだが、マト1は二種類あるらしい。

しかし、なんでまた、こんな紛らわしいことが起きたんだろうね?
ラベル:GENESIS
posted by 想也 at 00:48| Comment(0) | Genesis | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年02月13日

Nursery CrymeのUKオリジナル

<"JB"について新たな情報を入手したので、追記しました。>(2025年2月14日)

昨日がスティーヴ・ハケット(Steve Hackett)の誕生日で、今日はピーター・ガブリエル(Peter Gabriel)の誕生日ということで、今宵もジェネシス(Genesis)を聴くのである。

昨日は"Foxtrot"だったので、今日は、一つ前の"Nursery Cryme"だ。


20230213-01.jpg


もちろん、UKオリジナル(Charisma CAS 1052)である。
初回盤はピンク・スクロールと呼ばれるレーベルで、マトは1U/2Uだ。
両面1Uは存在しないはず。

うちの盤のマザー/スタンパーは1GL/1GAで、一桁スタンパーとはいかなかったが、まぁ、よしとしよう。

"Nursery Cryme"を選んだのには、もう一つ理由がある。
土曜の集まりのときに、urbantango82さんが"Nursery Cryme"のフランス盤を持ってきたんである。
「『サルマシスの泉』のメロトロンが歪まないんだよ」と。

フランス盤も、確かに綺麗な音で、悪くない。
ただ、ボクは、特に良い音というわけではないが、ちょっと湿り気のある独特の質感をもったUKオリジナルの音の方が好きだ。
あくまで個人的な好みだが、このアルバムの内容には、UKオリジナルの音が合っている気がするんである。
それに、使用カートリッジのせいか、『サルマシスの泉』のメロトロンの歪みというのも、ボクはあんまり気になったことがない。

そういや、このレコードのカッティングって誰なんだろう?
Side 1には"HILTOP"、Side 2には”JB”というサインがあるが、他で見た記憶がない。


20230213-02.jpg
20230213-03.jpg


Discogsでは明らかにされているかと見てみたら、ちゃんと解明されていた。

"HILTOP"というのは、トライデント・スタジオ(Trident Studios)のエンジニアだったBob Hillが使っていたサインだという。
Bob Hillのサインといえば"Bobil"だと思っていたが、"HILTOP"なんてのもあったのね。

Discogsには、"JB"についての言及がないのだが、”JB”の"B"はやっぱりBobの"B"なんじゃ?
トライデントに当時在籍していたエンジニアに、他に該当しそうな人も見当たらないので、おそらく両面ともBob Hillのカッティングだと思うのである。

Discogsを確認したら、"JB"について言及されていた。
John Burnsというエンジニアらしい。
もっとも、ペカム(George Peckham)がカッティングした"Foxtrot"にエンジニアとしてクレジットされているので、カッティング・エンジニアというわけではなさそうだ。
ってことで、やっぱり、Side 2のカッティングもBob Hillだと思うのである。
posted by 想也 at 22:58| Comment(0) | Genesis | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年03月27日

Tony Banks, A Curious FeelingのUKオリジナル

3月27日は、サラ・ヴォーン(Sarah Vaughan)の誕生日なので、昼間は彼女のレコードを何枚か聴いていたのだが、トニー・バンクス(Tony Banks)の誕生日でもあるということで、夕方からはこのレコードを聴いていた。


20220327.jpg


1979年10月リリースのファースト・ソロ・アルバム"A Curious Feeling"である。
ジェネシス(Genesis)のレコードに比べるとターンテーブルに載せる機会は少ないのだが、針を下ろせば、とたんにその美しい世界に惹きこまれてしまう。

UKオリジナル(Charisma CAS 1148)は、表ジャケットの写真部分がエンボス加工されていて、歌詞が印刷された厚手のインナースリーブ付き。
レーベルはブルーのマッドハッタ―である。

カッティングはトライデント・スタジオのレイ・スタッフ(Ray Staff)によって行われていて、送り溝には両面にRAYSのサインがある。
プレスはPRS Ltd.だ。

うちの盤のマトはA1/B1だが、Discogsを見るとA1/B2もあって、登録されているスタンパーの進み具合からして、最初からどっちもあったんじゃないかと思う。

音の方は、特別良いというわけではないが、まぁ悪くない。
もっとも、うちの盤はスタンパーが1112/1214なんで、もっと若いスタンパーならまた印象が違うのかもしれない。
とりあえず、このレコードの美しい世界を十分に堪能できる音ではある。

オリジナルはUK盤だと思うのだが、US盤がMASTERDISKカッティングなのが少し気になる。
エンジニアは、ボブ・ラディック(Bob Ludwig)ではなく、ハウイー・ワインバーグ(Howie Weinberg)なんだが・・・
まぁ、どっかで出会ったら、買ってみることにしよう。


NO WAR PLEASE
ラベル:Tony Banks
posted by 想也 at 19:19| Comment(0) | Genesis | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする