2025年01月25日

HBD マウリツィオ・グアリーニ

今日1月25日は、イタリアのプログレッシブ・ロック・バンド、ゴブリン(Goblin)のキーボード奏者、マウリツィオ・グアリーニ(Maurizio Guarini)の誕生日らしい。

とはいえ、ゴブリンは、『ローラー(Roller)』の日本盤(キングレコード Seven Seas GXF 2056)しか持ってない。
つまり、特にファンというわけではない。

それに、『ローラー』の日本盤なんて、特にネタになるレコードでもない。
ってことで、スルーしようかと思っていた。

でも、考え直した。

というのも、YouTubeで、アナログ・レコードにハマり始めたばかりの、アナログ・レコードで音楽を聴く喜びが溢れんばかりの、実に微笑ましい夫婦の動画を観たからである。

オリジナルがどうのこうの、初回盤がどうのこうの、あげくの果ては、ネタにならない日本盤だから聴くのもやめようとか、ボクはなんて心が汚れてしまったのだろうと、反省したのである(笑)

ただの日本盤だって、アナログ・レコードで音楽を聴く喜びに変わりはないのだ。

ってことで、『ローラー』の日本盤をターンテーブルに載せた。


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ジャズ・ロックかと思いきやクラシカルに展開したり、そこにイタリア的叙情性が散りばめられたり、これぞイタリアン・プログレッシブ・ロックというアルバムである。

日本盤の音も悪くない。
無理してイタリア・オリジナルを探さなくても、日本盤でいいんじゃない?
1000円~1500円くらいで買えるだろうし・・・
と思ったのだが、Discogsのマケプレを確認したら、なんだかこの日本盤の価格も高騰してるのね。
これじゃ、日本盤はおススメできないなぁ・・・


それはそうと、マウリツィオ・グアリーニといっても、顔も知らないよって人も多いかと思う(はい、ボクも知りませんでした 笑)ので、内ジャケから、まずはメンバーの集合写真を。


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で、この人が今日の主役。


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70歳のお誕生日、おめでとうございます。
ラベル:Goblin
posted by 想也 at 22:18| Comment(0) | European Rock | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年01月21日

Pink Floyd, AnimalsのUKオリジナルの怪

今日1月21日は、ピンク・フロイド(Pink Floyd)”Animals”のリリース記念日だというので、UKオリジナル(Harvest SHVL 815)を引っ張り出して、聴いていた。


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前にも話題にしたことがある(https://sawyer2015.seesaa.net/article/2021-01-31.html)たいへん珍しい一枚である。

カートリッジによっては盛大に歪む厄介なレコードだ。

その後、Vernon Fitch氏によるWEBサイト"The Pink Floyd Archives"には登録されたかなーと確認してみたのだが、まだ登録されていなかった。
あそこに登録されていないものの素性が、ボクにわかるはずもない。

あらためて、このたいへん珍しい一枚の特徴を書き出しておこう。

マトは2U/2Uで初回カッティングだ。
マザー・ナンバーは、A面が3でB面が2である。

ここまでは普通のUKオリジナルだが、スタンパー刻印はどこにもない。
ってことで、思いっきりオーレイク(Orlake)・プレスっぽい。

しかも、盤の重量が160gもある。
これまた、思いっきりオーレイク・プレスっぽい。

しかし、この頃のオーレイク・プレスは、中心部分がテクスチャーというかザラザラした感じになっていて、独特のレーベル形状である。
よくわからないという方は、Vernon Fitch氏によるWEBサイト http://www.pinkfloydarchives.com/DUKLPPF.htm#Anim2 で確認してほしい。

うちの盤は、まぁ、普通のEMIプレスのレーベル形状なんである。

今回は、レーベル形状と送り溝を動画で紹介しよう。





160gあってスタンパー刻印がないとなると、限りなくオーレイク・プレスっぽいのだが・・・

このレコード、いったいどういう素性のものなんでしょうね?
ラベル:PINK FLOYD
posted by 想也 at 21:29| Comment(0) | アナログ・コレクターの覚書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年01月20日

PearlのUSオリジナルは誰のカッティング?~一つの仮説

昨日1月19日はジャニス・ジョプリン(Janis Joplin)の誕生日だったので、”Pearl”のUSオリジナル(Columbia KC 30322)を聴いていたのだが、そこで一つ思い出したことがあった。


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2年ちょっと前に、このレコードのマスタリング(カッティング)・エンジニアは誰なのか?ってことを問題にした下記の記事を書いたのだが、いまだにはっきりしてないなぁと・・・

https://sawyer2015.seesaa.net/article/2022-10-05.html


記事の最後で、「ダグ・サックス(Doug Sax)なーんてことはないのかしらん?」なんて妄想はしているが、送り溝の筆跡がまるで違うので、その可能性はないだろうな。

そこで、ふっと思い出したのが、この記事である。

https://sawyer2015.seesaa.net/article/2022-10-14.html

この記事を書いたときは、(記事中で"Pearl"のことにも触れているのに)何故だか思いつかなかったのだが、もしかして"Pearl"のマスタリングもジョージ・ホーン(George Horn)がやったんじゃ?

Discogsによると、彼がサンフランシスコにあるBill Putnam's Coast Recordersのチーフ・エンジニアになったのが1970年。
ところが、同年9月にはCoast Recordersはコロムビア・レコードに買収されて、1971年3月にはコロムビア・スタジオとしてオープンすることになる。
ポール・サイモン(Paul Simon)のアルバムをマスタリングしたときには、すでにコロムビア・スタジオのエンジニアということになっていたんだな。
それでも、Coast Recordersでは送り溝は手書きだったから、コロムビアに買収された後も、その流儀を通していたというところか。

”Pearl"の録音はハリウッドのSunset Sound Recordersで行われているから、そのまま西海岸のコロムビア・スタジオでマスタリングまで行われた可能性は高い。
リリースが1971年1月ということは、マスタリングが行われたのは1970年の暮れだろう。
まだコロムビア・スタジオとしてオープンはしていないとはいえ、すでにCoast Recordersは買収済みである。
ジョージ・ホーンにマスタリングさせた可能性は十分にある。

ジョージ・ホーン説、十分成り立ちそうである。

あとは筆跡が同一人物のものと判定できれば・・・


1972年リリースのポール・サイモンのセルフ・タイトル・アルバムの送り溝。


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”Pearl”の送り溝。


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うーん、これは微妙・・・
別人の筆跡と判定できるほど違ってはいないが、同一人物の筆跡と判定できるほどでもない。
ALや3や0といった同じ文字を比較する限り、同一人物の筆跡のようにも見えるのだが、さて、真相やいかに?
ラベル:JANIS JOPLIN
posted by 想也 at 21:28| Comment(0) | Janis Joplin | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする