<すろはん先輩が日本盤とUSオリジナルの聴き比べをしてくださったので、追記しました。>(2025年5月19日)
昨日5月13日は、スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)の誕生日だったので、このレコードを聴いていたのだが、ブログを書く余裕がなかったので、今日また聴きながら、これを書いている。

1982年5月4日(リリース記念日も10日前だったのね。)にリリースされた(新曲4曲を含む)2枚組ベスト・アルバム、"Stevie Wonder's Original Musiquarium 1"のUSオリジナル(Tamla 6002TL2)である。
ベスト・アルバムなのだが、寄せ集め的な印象はまったくない。
アナログ各面最後に配された新曲4曲がまた素晴らしいということもあるが、曲間をシームレスに繋ぎ、それに違和感が生じないように音質を統一させていることも大きい。
内容的には申し分のないレコードである。
ジャケットがまた良い。
デザイン自体がとてもキュートだが、音符に見立てた熱帯魚達がエンボス加工されている。

エンボス加工は、やっぱり所有欲を刺激するのである(笑)
裏ジャケット上部に曲目があるが、初回盤ジャケットでは、Side 4の曲順が間違っている。

正しい曲順は、"I Wish"、"Isn't She Lovely"、"Do I Do"である。
レイト盤ジャケットでは、正しい曲順に修正されるとともに、下部の"WRITTEN, ARRANGED & PRODUCED BY STEVIE WONDER"とTAMLAロゴの間に、"I see the past as only a positive challenge to the future."/...Stevland Morrisという2行が挿入される。
つまり、初回盤ジャケットには、この2行はない。

ファンクラブの入会申込書は、初回盤にしかついていなかったのかどうかわからない(sentimentalfoolさんからの情報によると、レイトにも申込書は封入されていたようだ。)が、これは欲しいよねぇ。

カッティングは、Precision Lacquerのスティーヴン・マーカッセン(Stephen Marcussen)によって行われていて、送り溝には、Precision SM.の刻印が確認できる。

とても良い仕事をしているのである。
ちなみに、日本盤も独自カッティングではなくUSカッティングで、PRECISION LAQUERでカッティングが行われているのだが、送り溝には、PRECISION SM.ではなく、PRECISION LAQUER D.L.と刻印されているようで、誰のカッティングなのかわからない(D.L.はエンジニアのイニシャルではなく、Direct Latheの略で、つまり、DMMでカッティングされたという意味のようだ)。
日本盤は聴いたことがないので、USオリジナルと大差ないのか、けっこう違うのか、不明である。
誰か聴き比べたことがある人、いますか?
すろはん先輩が日本盤とUSオリジナルとの聴き比べをしてくださったので、追記しておきます。
「日本盤は中域に芯がある音の良さがあるが、US.盤は加えて高域の響きと抜けを感じる素晴らしさが!!」とのこと。
やはり、このレコードのUSオリジナルは、スティーヴン・マーカッセン渾身の仕事だったようだ。
そりゃそうか、スティーヴィーのベスト盤だもんねぇ。
カッティング・エンジニアとして、人生最高の仕事をしようと思ったに違いない。
ラベル:Stevie Wonder